【セミ】に燃えなくなったのはいつからか【雑記】【少年時代】【虫取り】
夏の終わり
セミが死んでいる。
この夏はあまりの暑さになるべく外出しないようにしていた1ヶ月であるがこの前の休み久々に家から駅までの20分程度の道のりを歩いてみた。
ビックリすることに家のドアを開けて一歩目で、セミ爆弾にやられた。
昨日の夜「玄関にセミがいるな。夏だなー」くらいに思っていたのだが、野郎力尽きた上に、最後のすかしっぺは残っていたようで、僕が一歩目を踏み出した瞬間、ビービ~~ビーーービ====っとすごい音を立てて飛び立って、落ちた。
40前の男が「うぉわぁ!!!!」っと朝から叫ぶ結果になりご近所様にご迷惑をかけた。情けないったらしょうがない。
そんなこともあって、駅までの20分の間に、奴らの亡骸を写真に収めるという復讐戦を始めた。やられたらやり返す、倍返しだ!。
そう、勢い込んで始めたのはいいが、意外にセミは落ちてなく、結局3匹を撮影するにとどまった。
残念ではあったが、路上に向けて真剣にスマホを向けて難しそうな顔をしながら何かを撮影している坊主は不気味なようで、おばあちゃんや奥様にちらちら見られた上に、幼児には指まで差された。これぐらいで許してやる。
夏と虫取り
そういえば、セミを取りに行かなくなったのは、いつからだろうか。
田舎育ちの僕はご多分に漏れず、少年時代虫取りにはまった。バッタやモンシロチョウなどの小物は比較的簡単に捕まえたが、はじめて捕まえた手ごたえのある大物は大きなアゲハチョウだった。
どれくらい大きなアゲハチョウかと言えば、少年時代の僕としてはA5用紙くらいのサイズだった記憶なのだが、まぁせいぜいコースター程度の大きさだったのだと思う。
逆に最後に取りに行ったターゲットも覚えていて、クワガタだった。中学生時代、その頃はちょっとした小遣いや知恵もあるので(そして本当に知恵のある中学生はクワガタを取らない)罠を使って、夜の山に大量捕獲を狙って言った。
そんな中山の駐車場で見た、揺れる車の話はまた後にするとして、兎に角コクワガタやミヤマクワガタを捕まえて帰ったのを覚えている。
はるか遠い虫かご
恐らくセミを追いかけたのはその間、小学生の後ろの方だったのだろう。
自分の家から山までは遠くはなかったが、小学生の足で虫取り網やかごをもって歩いていくには少し遠かった。また、セミは結構木の高い位置にいるわけで、小学生の背だと心もとない。
恐らく父親と一緒に行ったのだと思う。
自分と父親の年齢差を考えると、恐らく今の僕の年くらいの父親が虫取りをせがまれて連れて行ったのだろう。
どんな気持ちで行ったのだろうか。子供のいない僕にはイメージがつかない。
興味もないし暑い中行きたくはないがせがむ子供に折れて連れて行ったのか、今の僕が落ちたセミの写真を撮る程度には興味をもって「息子に付き合うのも一興」と連れて行ってくれたのか。
もちろん僕に真相はわからないが、そのことを考えると何かむず痒いような、温かいような不思議な気持ちになる。
まぁ、今度会う日があったのなら聞いてみよう。
恐らくあの夏の様な汗をぬぐうような暑い日でなければ、すっかり忘れているのだろうけど。