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ハナカク:概要

巻数:コミックス4巻 Kindleでは全て無料DL可能
作者:松井勝法
出版社:徳間書店(現在は契約解除され、松井先生が自ら電子出版されています)

いろいろな意味で感動しているまんがです。ハナカクは全4巻でいわゆる「打ち切り」になった作品なのですが、女性格闘家まんがというジャンルでは図りきれないほどの魅力があり、なぜ打ち切りになったのだろうかと読んだ人は必ず思うはずです。そこには、商業出版の特性があり、松井先生はネットで自己分析されながら、ハナカクの続編執筆について独自に活動されています。まずはハナカクについて。ややネタバレあり体です。

強くなりたいの理由

まず、キャラクター。主人公の安藤花夏は142cmの小さな女の子。この子が格闘技に目覚めて強くなっていく…という、格闘技まんがによくある「いじめられっ子が強くなる」「弱かった主人公が才能を開花していく」という流れです。が、ああよくある設定ねと思ってスルーするのは本当にもったいない。

安藤花夏はいじめられっ子というわけではなく、「いじめられっ子を助けられなかった」ということから自分の無力さを嘆き、強くなりたいと決意し、ある出会いから総合格闘技を始めます。この時点で泣ける。そこから成長し、ライバルと出会い、さあここから物語が進んでいく…というなんともなシーンでいまのところ全4巻というわけです。「打ち切り」とネット情報を見なければ、良いシーンで終わり続編が望まれる完成したまんがとも見えないこともなく、もうというか大好きです

キャラクターが生きている

主人公の安藤花夏にしても、きっかけとなった吉野小春にしても、そのほかのキャラクターにしても、ほぼ前編女性しか出てこないまんがですが、すべてのキャラクターに個性があり、まんがの中で生きている感じがして。女性だらけのまんがって、どうしても読者の様々な好みに合わせて「無茶なキャラ」が出てくるもんですが、どうもこうも温度感が絶妙。みんな好きになってしまいます。それがまた全員格闘家なわけですから、そのギャップがまた魅力なわけです。そして、それぞれのキャラが信念を持って戦っている。それも、誰かを倒したくてというよりは、自分と戦っているのですね。

作者の松井勝法先生は、勇気を与えるまんがをーということでこのまんがを書き始めたそうです。頑張っているけど成果が出ない。自分は報われないんだろうか。もう駄目なんだろうか。そんなとき、ぜひ読んでもらいたいまさしく「勇気」をもらえるまんがだと思います。もう一度、「ハナカク」大好きです。

新しい漫画家のかたち

私があれこれ言う立場でもないのですが、一応ビジネス書を書く立場として話しておくと、書籍はいぜんほど売れません。まんがの世界はわかりませんが、どんなに面白いまんがでも、売れなければ生き残れません。これはビジネス書でも同じで、どんなに素晴らしく実践的な内容をビジネス書で書いたとしても、売れなければ読まれることはありません。

作者の松井先生は、ハナカクを無料公開したり、著作権フリーにしたりと新しい取り組みをされています。私も自分の本、ほとんど無料公開にしていたり、なんとなくシンパシーを勝手に感じていて、これからもささやかながら松井先生の活動を応援していきたいと思ってます。

↑私も支援してます!ハナカク無料DLで読んで、ぜひ一緒に続編を実現させましょう!

では、もう一度読んできまーす。


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