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神影鎧装レツオウガ

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神影鎧装レツオウガ 最終話

神影鎧装レツオウガ 最終話

最終話 そして それから戻る  総合目次 | マガジン |

 某県立の|日乃栄高校には、翠明寮という学生寮がある。昔は全ての学生がここで寝泊まりしていたのだが、交通機関の発達によってそれは無くなった。今では自宅が遠方で通学が大変であったりする学生が、細々と入寮しているくらいなものだ。
 古い木造建築であるため、問題は多々ある。特に冷暖房の貧弱さは毎年生徒会に陳情されている。
 だが利点も少なから

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神影鎧装レツオウガ 第百九十二話

神影鎧装レツオウガ 第百九十二話

第192話「いつもこんな感じじゃないか、俺ら」 「そうだね、ホントにね」

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「う、お、お、お、おおおッ!!」
 |辰巳が吠える。レツオウガ・エクスアームドが唸る。
 裂帛の気合の元、繰り出されるは得意の連続攻撃だ。
 振るわれる一挙手一投足、それ自体に変わった点はない。術式経路の仕上がりが見事である事くらいか。
 だから、特筆すべきは。
 そこから生じて

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神影鎧装レツオウガ 第百九十一話

神影鎧装レツオウガ 第百九十一話

第191話「「これがッ! 烈央我だあああッ!!!」」戻る  総合目次 | マガジン | 進む

ゼロワンの、大胆不敵な策略。
 それに対し、|辰巳は。
「……。ふうー」
 あからさまに、大きな息をついた。
 少し、ゼロワンは訝しむ。精神統一のため、にしては妙な雰囲気。だがそれを誰何するよりも先に、辰巳は口を開いた。
「その前に、一つ聞かせて欲しいんだがな。何故『レツオウガ』なんだ?」
「なに?」

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神影鎧装レツオウガ 第百九十話

神影鎧装レツオウガ 第百九十話

第190話「そもそもここは現実の空間……だよね?」

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 轟、轟、轟。
 爆裂的な異音を響かせながら、術式が励起する。空気すら震わせ、霊力が蠢き始める。
「こ、れは」
 センサーで確認するまでもない、明確な異常。オリジナルRフィールド全域、及び今し方レツオウガ・ヴォイドアームドに伝播した術式が、動き始めたのだ。
「まさ、か」
 |風葉には解る。確かにヘルガ

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神影鎧装レツオウガ 第百八十九話

神影鎧装レツオウガ 第百八十九話

第189話「手出しはッ、させねえ!」戻る  総合目次 | マガジン | 進む

 閃光。
 瞬時発動した遮光フィルターを介して、なおコクピット内を染め上げる白い光。
「ぬ、う」
 目を細めながらも|辰巳は、レツオウガ・エクスアームドは構えを解かない。不意打ちへ警戒するために。
 だがそれは杞憂に終わる。白光は数秒でかき消える。何事も無かったかのごとく。
 だが。
 眼前に居る敵は、偽のオウガを筆頭

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神影鎧装レツオウガ 第百八十八話

神影鎧装レツオウガ 第百八十八話

第188話「ヴォルテックッ! バスタアーッ!」戻る  総合目次 | マガジン | 進む

「――」
 しばし、|辰巳は呆気にとられた。
 確かにオリジナルRフィールドが無貌の男の本拠地かもしれない、という推測を立てては来た。だが、それがこうも呆気なく証明されるとは。
 しかも相手はたった一人。この広大なフィールドの中にあって、随伴する禍の一体さえいない。
 些か上手く行き過ぎている気もするが……ど

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神影鎧装レツオウガ 第百八十七話

神影鎧装レツオウガ 第百八十七話

第187話「では、賭けますか?」戻る  総合目次 | マガジン | 進む

「さて、準備運動はこの辺にしてだ」
 |辰巳は操縦桿を操作。レツオウガ・エクスアームドを取り巻いていた幾枚もの転移術式陣が、一斉に消える。
「本題に入るとしよう」
 辰巳は見やる。正面下方。赤色の巨大なドーム――オリジナルのRフィールドが、威容を誇示している。
 先程ブチ破ったアフリカのそれよりも、二周り以上は巨大。世間か

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神影鎧装レツオウガ 第百八十六話

神影鎧装レツオウガ 第百八十六話

第186話「超! 神影合体!!」戻る  総合目次 | マガジン | 進む

 かくして、オウガは戦列を離れた。会議中に|利英が新しく追加した霊力武装のブースターを展開し、弾道飛行で日本の日乃栄高校へ。そこでようやく生身のファントム5とようやく合流し、辰巳は目指す。敵の本拠地と思われる場所、即ちオリジナルRフィールドへと。
 その、道すがら。太平洋上空。
 ようやくある程度落ち着いた辰巳は、バイザー

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神影鎧装レツオウガ 第百八十五話

神影鎧装レツオウガ 第百八十五話

第185話「えらくこじつけがましい、ような」戻る  総合目次 | マガジン | 進む

沈黙。それがたっぷり一分程、続いた後。
「正気か」
 ぼそりと、ハワードは聞いた。
「勿論」
 躊躇なく、ヘルガは首肯した。
「そォーかァー」
 呆れ半分、納得半分といった顔で、ハワードは頷いた。
「いや。いやいやいや。ちょっと待ってよ。何で二人だけで納得したような流れになってんですか」
 思わず席を立ってしま

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神影鎧装レツオウガ 第百八十四話

神影鎧装レツオウガ 第百八十四話

第184話「構いません」「やります。やらせてください」戻る  総合目次 | マガジン |

「|令堂、紅蓮」
 噛み締めるように、辰巳はその名を呼んだ。
「何だオイ、どっかで聞いた名前だな」
 胡散臭げに、グレンは頬杖を突く。画面を指差す。
「で、結局誰なんだよコイツは。そもそも何で顔と名前がオレに似てやがるんだ」
「うん、その疑問はごもっとも。似てる理由は多分、彼自身が前に語った話に理由があると

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神影鎧装レツオウガ 第百八十三話

神影鎧装レツオウガ 第百八十三話

第183話「神影鎧装計画の、根本に関わってる男だよ」
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 世界中の魔術組織が、日常的に使用している転移術式。
 そのシステムの中に、そもそも虚空領域が組み込まれていた。
 そして虚空領域を経由する際に、使用者は記憶の改竄を受けていた。
「なんて、こった」
 たっぷり一分の沈黙の後、|巌は絞り出すように呻いた。
 他の皆も、大なり小なり動揺している。無理もな

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神影鎧装レツオウガ 第百八十二話

神影鎧装レツオウガ 第百八十二話

第182話「あれ、言ってなかったっけ」
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 ずるりと。
 ネオオーディン・シャドーが、ずれた。
 首、及び腰部。そこを斜めに走った超高速斬撃による、切断の結果であった。
 ゆっくりと崩れていく、ネオオーディン・シャドーだったもの。切断面から霊力光を吹き出すその崩壊は、しかし唐突に止まった。
「な、る、ほど!」
 絞り出すような絶叫を、サトウは上げた。崩壊を

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神影鎧装レツオウガ 第百八十一話

神影鎧装レツオウガ 第百八十一話

第181話「用意していた、ワケではあるまいな」戻る  総合目次 | マガジン | 進む

 轟。
 |朧を遥かに超える速度で、銀朧は加速する。
 向かうは地表。標的は、当然ネオオーディン・シャドー。
 迎え撃つサトウはゆらりとグングニル・レプリカを構え――その機先を制し、遠方から弾雨が襲いかかって来た。それも右、左、背後の三方向から。
 射手の正体は、やはりシャドーだ。遠方の三箇所、新たに生じた個

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神影鎧装レツオウガ 第百八十話

神影鎧装レツオウガ 第百八十話

第180話「言っただろ、銀朧だって」戻る  総合目次 | マガジン | 進む

 ならば、どうする。
 答えは、決まっている。
「ファントム2! ファントム3! アレをやるぞ!」
 叫ぶ|巌。期せずして、同じ結論に達していたようだ。当然ではあるか。どうあれ黒銀にトマホーク・マグナムをスピンさせながら、冥は応えた。
「そうなるよな。だが、ギャラリーが少ーし多すぎるんじゃないか」
「無論、対策はあるさ

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