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2021年8月の記事一覧
神影鎧装レツオウガ 第百五十二話
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Chapter16 収束 05
ごう、ごう、ごう。
撃鉄を引かれたグランド・カノンが、四方八方へと荒れ狂う。嵐のような激しさながら、その狙いは正確無比。身構える、あるいは回避を試みるシャドー共の急所を、的確に貫き破壊していく。
「……こんなものかな」
程なく、照射は止まる。後に残ったのは、今し方までシャドーだった残滓の霊力光。それと、標的を見失った
神影鎧装レツオウガ 第百五十一話
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Chapter16 収束 04
「では、ぶっつけ本番だ。行ってみようか」
冥は操縦桿を倒す。スラスターが唸りを上げ、黒銀《くろがね》がにわかに加速。標的は言うまでも無くキューザック基地を攻撃しているシャドーの軍勢。そして、それらを率いてきただろう指揮官である。
あの砲撃の最中、転移術式を潜った手管は確かに見事。だがギャリガンの態度などから鑑みるに、先
神影鎧装レツオウガ 第百五十話
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Chapter16 収束 03
「ど、どうしましょうファントム3!?」
「落ち着きたまえアルトナルソン君。僕に考えがある」
言って、冥は笑った。
不敵で、邪悪な笑みであった。
「い、一体どうするつもりです?」
「うん。まず差し当たっては――」
言いつつ、冥は跳躍。開けっ放しだったコアヘッダーのコクピットへ、ひらりと乗り込む。
「――適材適所。状況の
神影鎧装レツオウガ 第百四十七話
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Chapter15 死線 15◆ ◆ ◆
「アンタに聞きたい事がある」
アフリカRフィールドへの突撃前、まだファントム・ユニット秘密拠点で準備を進めていた頃。調整中のセカンドフラッシュを囲むキャットウォーク最上段で、辰巳はそう言った。
「ほォ? 珍しいヤツが来たと思えば」
セカンドフラッシュのモノアイが光る。霊力光が投射され、一人の人物を編み上