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2020年9月の記事一覧
神影鎧装レツオウガ 第百四話
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Chapter11 決断 06
ごく当然の話であるが、大鎧装を配備する全ての魔術組織は、それを整備する為の施設も所有している。
大抵は基地に併設されているものだが、特殊な機体や機密保持等の理由により、別個の場所へ造られているケースも少なくない。
そしてそれは、ファントム・ユニットも例外では無かった。
場所は日本、某所の山中。とある事件の折に打ち棄
神影鎧装レツオウガ 第百三話
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ChapterXX 虚空 05
対竜鱗徹甲弾――Anti Dragon Penetrator。
略称ADP弾。竜を討つ名を冠せられたこの対大鎧装用特殊弾は、そもそもの組成からして通常弾とは大きく異なっている。
弾丸の主素材は、霊力伝導性をより高める特殊加工を施されたハイブリッド・ミスリル。表面には微細な術式がレーザー加工によって精密に刻み込まれてお
神影鎧装レツオウガ 第百二話
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Chapter11 決断 05
「正体、とな」
腕を組む雷蔵。逞しい腕の下で、デフォルメされた虎のワッペンが表情をくしゃくしゃにした。
「そうだ。俺の正式名称――ゼロツー。神影鎧装《しんえいがいそう》を最も効率よく運用するため、遺伝子レベルから魔術的な調整をされて生み出された人造人間。その二号被験体だったんだ、俺は」
やや熱っぽい辰巳《たつみ》の口調
神影鎧装レツオウガ 第百一話
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ChapterXX 虚空 04
オウガローダー車体下部から、炎のような霊力光が吹き上がる。スラスターが唸りを上げたのだ。
『なっ、何だ!?』
轟音を撒き散らし、浮かび上がる巨大な八輪。最初に驚愕したのは果たして誰だったろうか。
ともあれ誰もが固唾を呑む中、オウガローダーは変形を開始した。
まず車体が垂直姿勢となり、下部スラスターの噴出が停止。