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2020年3月の記事一覧
神影鎧装レツオウガ 第七十八話
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Chapter09 楽園 15
レイト・ライト社ビル上空。スレイプニルの船首が、ゆっくりとアフリカ大陸を向く。船尾に密集するスラスターが、光を強めていく。
砲塔が動く気配は無い。加速にかかりきりで、攻撃に回す霊力が無いのか。あるいは護衛の大鎧装、ライグランスとスノーホワイトをよほど信頼しているのか。多分両方だろう。
そんな二機と相対するのは、雷蔵の
神影鎧装レツオウガ 第七十七話
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Chapter09 楽園 14
殺った。
全力駆動、機体重量、スラスター推力。この三つが噛み合った己の太刀に、サラは必殺の確信を抱いた。
いかに迅月《じんげつ》が頑丈な盾を持っていようと、防御はもはや間に合うまい――事実、その判断は間違ってはいなかった。
「モードチェェンジ!」
がぎり。
「、え」
雷蔵《らいぞう》の叫びと、刃を縫い止める金属音
神影鎧装レツオウガ 第七十六話
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Chapter09 楽園 13
時間は少々巻戻り、初出撃した迅月と赫龍《かくりゅう》がグラディエーター部隊を撃破した直後。
遙か上空、放物線を描いていた金属立方体が唐突に爆発した。グレンのトルネード・ブラスターが直撃したためだ。
『なんじゃあ?』
パイロットに連動し、首を捻って訝しむ迅月。丁度その横合いから、大鎧装サイズの大型車輌――オウガローダー
神影鎧装レツオウガ 第七十五話
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Chapter09 楽園 12
「なんだ、これは」
オウガの姿勢制御を行いながら、辰巳は辺りを見回す。ひたすらに殺風景だったEフィールドの様相は、完全に一変していた。
フィールド全てを覆い尽くす焼けた砂。容赦なく吹き付ける熱風。だが何より目を引くのは、Eフィールド中央へ堂々と鎮座する巨大な石積みの四角垂――ピラミッドだろう。
この光景は、まるで。