見出し画像

「名もなき家事」から考える良好な「夫婦関係」って?

最近、本当に分かったことがある。私は家事が得意ではない。やろうと思えば、それなりには料理を作ることはできるし、掃除だって、洗濯だって……しかし、気がつけば料理以外の家事のほとんどを夫が担当している。いや、担当と呼ぶには堅苦しいかもしれない。やれる時間がある方が、やりたい方が、やらないと気になる方がやればいいという我が家のルールにのっとったら、気がつけば夫がそのほとんどをこなしているというのがニュアンスに近い。

仕事モードと暮らしモードが私はなかなか切り替わらないのだが、観察していると、夫はその切り替えがいたって自然にできるようなのだ。「洗い物や掃除をしていると頭の中が整理される(or気分転換になる)」「新しい洗剤を試してみる時にワクワクする」などと言われた時は本当に驚いた。あらゆる家事を「やらなくてはいけないこと」と考える私とはスタート地点が違う気がしてならない。

名もなき家事に名前をつけた』という書籍が話題になっている。紹介されている例を読み、「あるある〜」とホッコリする一方で、我が家では名がある家事だけでなく、無限かのように存在する名もなき家事のほとんどを夫がこなしていることに気がついた。

「なんてことはない」「やれば簡単にできる」。ひとつひとつはそういう作業なのかもしれない。だが、そのひとつひとつが累積していったら、それを毎日こなせねばならないとしたら…とても「なんてことはない」とは言えない。「暮らしを豊かにする」ことを考える前に、「暮らしをととのえる」ことが大切だと思う。そのととのえるための作業のほとんどには、まだ名前がない。

友人夫婦(共稼ぎ・子供あり)は互いにストレスにならぬよう、完全に家事はイーブンにしていると言う。家族の数だけ家事分担のカタチはある。家族運営において、その落としどころを互いに納得できるカタチでデザインできるかどうかが、結婚生活の明暗を分ける気がしている。ひとり暮らし時代を経ているかどうかが、名もなき家事の存在に気づく大きなキッカケになることは確か。「結婚するなら、ひとり暮らし経験者」とよく言われる所以はきっとそこにある。

トイレットペーパーや歯磨き粉を切らさないとか、冷蔵庫の自動製氷機に水を足すとか、それを定期的に洗浄するとか。はたまた、ジャムの瓶の蓋をしっかり締めるとか(私はなぜかジャムの蓋をふんわり締めるにとどめてしまう⁉︎)……

とにもかくにも、家事はもちろん、私のような人間が見過ごしがちな名前もなき作業をあらゆる面でフォローし、気持ちよくつつがなく過ごすべく日常をととえてくれる人たちがいる。

最大級の感謝とリスペクトを。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?