新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として 厚生労働省 首相官邸 のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
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立候補にあたってのお約束

継続と改革 ~新興感染症収束と地域医療再興に臨む~

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大は、国民の生活を一変させ、教育や経済、そして、医療提供体制へ大きな影響を及ぼしました。

全世界を恐怖に陥れたこの見えない敵に立ち向かい、国民の命と健康を守るためには、これまで会長をつとめながら積み上げ、育んできた知見、経験など持てる資源を全てそこに集中させたちむかう必要があると感じています。

会員、医療従事者、今まで共に議論し合ってきた国内外の各分野の専門家、そして国民と共に、こうした有事にあっても十分に機能する強靭な医療体制を構築していきます。

ここでは、喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大への対応と、日本医師会長として進めていく全般的なことについての公約についてお話します。私が現職であるため、公約には継続的に行っていくもの、すでにスタートしているものも含まれます。こうしたものについては現在の進捗状況についても随時ご説明していきます。

(1) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大への対応

新型コロナウイルス感染症の脅威は緊急事態宣言が解除された今も収束したわけではありません。第二波も懸念される中、

 Ⅰ 臨床現場を支えている医療機関を守る
 Ⅱ 臨床現場にエビデンスに基づく知見を届ける
 Ⅲ コロナ禍時にもとめられる社会のあり方への提言を作成する

を果たしてまいります。この三項目共に、すでにスタートはしており、間断なくすすめていかなければなりません。それぞれの現況について、以下説明いたします。

Ⅰ 臨床現場を支えている医療機関を守る

医療機関を守ることは、生活を営むあらゆる人をまもることにほかなりません。コロナ引き受け病院の危機はもちろんのこと、一般診療を行う医療機関においても、経済的な苦境は目を覆うばかりです。防護服、マスク、フェイスシールド、手袋などの不足もかなり深刻な状況がつづいています。

問題が顕在化してきてから今日まで、この問題に取り組むべく、政府との交渉など、さまざまな努力を続けてまいりました。継続的な交渉や要望を一刻も途切れることなく続けてきた一つの成果が、2020年度第二次補正予算案です。この内容については以下にまとめました。

二次補正予算は日本医師会の意向が全面的に反映され、新型コロナウイルス感染症の最前線で闘う医療機関への支援に繋がった

医療機関の経営が悪化する中、政府は27日に閣議決定した2020年度第2次補正予算案で、医療提供体制等の強化に総額約3兆円を計上した。そのうち、同感染症緊急包括支援交付金は第1次補正予算の1490億円から大幅に積み増した2兆2370億円(医療=1兆6279億円、介護等=6091億円)を確保した。

●新型コロナ緊急包括支援交付金の増額及び対象拡大
新型コロナ患者専用の病院や病棟を設定する医療機関の病床確保等の措置が取られた他、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れている医療機関のみならず、医療機関で働く常勤の医療従事者に対する危険手当の支給も求めてきた結果、患者と接する医療従事者等への慰労金として実現することになった。

また、「新型コロナウイルス感染症対策における有事の医療提供体制」と、「新型コロナウイルス感染症対策以外の平時の医療提供体制」が、車の両輪となって国民の生命と健康を守らなければならないことを求めてきた結果、有事の対応として、新型コロナ疑い患者受け入れのための救急・周産期・小児医療機関の院内感染防止対策が、平時の対応として、医療機関等における感染拡大防止等の支援が、盛り込まれた。

●地域医療確保支援
マスク等の医療用防護具の相場が国際的に急上昇していることを踏まえ、医療用材料の確保のための支援や、PCR検査センターの設置・維持、抗原検査・抗体検査等の予算確保等を求めてきた結果、第一次補正予算に引き続き、マスク、ガウン、フェイスシールド、手袋等の確保が盛り込まれる見込みとなった他、今後、自粛解除により、手指消毒で消毒用エタノールを使う機会が増えることになるとして、政府に対して、引き続き安定供給への対応を求めた。

●診療報酬による対応
第二次補正予算と並走して、重症・中等症の新型コロナウイルス感染症患者への診療の評価の見直しや、重症・中等症の新型コロナウイルス感染症患者の範囲の見直しが5月25日の中医協で決定した。感染患者を受け入れていない医療機関でも、医療機関内の動線の見直し、待合室の密集回避、頻回の消毒などの対策を講じており、今後、4月、5月の医療機関のレセプト状況を見た上で、必要に応じて診療報酬上での更なる対応を引き続き求めていく。

●優遇融資の拡充や他産業と同様の支援
福祉医療機構の優遇融資の拡充や、6月の資金繰り対策としての診療報酬の概算払いが行われるため、「診療報酬の入金が2カ月後であるため、4月、5月の収入の落ち込みが大きいと、医療従事者への賞与の支払い等による資金不足が懸念される。

診療報酬の概算前払いが認められたことは医療機関の経営に直接資するものではないが、6月、7月の資金ショートを防ぐことができるのではないかと考える。

●他産業と横並びの中小企業支援
雇用調整助成金や家賃支援給付金等を一定程度活用できると考える。また、今後、院内感染が起こって、医療従事者等が感染したことによる労災保険の給付と本来受け取る給与との差額を民間保険で補償し、そこに補助を行う仕組みの構築を求めた。

今後は、新型コロナウイルス感染症の第2波、第3波の襲来に備え、医療提供体制の準備を行っていきたい。

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Ⅱ 臨床現場にエビデンスに基づく知見を届ける

臨床現場にエビデンスに基づく知見を届けることは、現場の混乱やリスクを回避するためにとても重要です。4月18日、日本医師会は、日本医学会、東京都医師会並びに医学有識者と共に、「COVID-19有識者会議」(座長:永井良三 自治医科大学学長)を新たに会内に設置しました。本有識者会議は、緊急事態宣言下にあるわが国において、新型コロナウイルス感染症の感染爆発と医療崩壊を防ぐため、日本の医学の叡知を結集することで、医学を基盤とする科学的根拠に基づく医療を構築するとともに、日医や都道府県医師会と一体化して活動することを目的として設立したものです。

政府の『新型コロナウイルス感染症対策専門家会議』と本有識者会議との関係については、専門家会議は主に、疫学的、公衆衛生学的視点から議論されており、本有識者会議は、主に、臨床の観点からエビデンスのある提言を行い、現場の支援を行うものであり、対立するものではなく“車の両輪”と言うべきものです。政府の専門家会議には日医から釜萢敏常任理事が参加していますが、その発言がより重みを増すためにも、本有識者会議の先生方と臨床上のさまざまな知見を共有させて頂く意義は大きいのです。発足以来ここで発信された臨床上の有益な知見を、いち早く現場の医師に伝えられるよう、スピード感をもって対応していてきましたが、この活動をさらに充実させ継続的に運営してまいります。

また、診療所などの外来医がむりなくコロナに対応し、患者が安心して通常の外来診療を受けられるような環境を整備してまいります。これは一刻一刻変化する状況の中で継続的に、迅速な対応が求められます。現在までには新型コロナウイルス感染症外来診療ガイド(第2版)を発表しています。今後の情勢の変化をみながら、第2版にたいするご意見も生かしながら第3版に生かしていきたいと思います。

*新型コロナウイルス感染症外来診療ガイド(第2版)【日本医師会】

http://dl.med.or.jp/dl-med/kansen/novel_corona/shinryoguide_ver2.pdf

*新型コロナウイルス感染症外来診療ガイド-役立つリンク集【日本医師会】

http://dl.med.or.jp/dl-med/kansen/novel_corona/link/yakulink.pdf

Ⅲ コロナ禍時にもとめられる社会のあり方への提言を作成する

「Ⅲ コロナ禍時にもとめられる社会のあり方への提言を作成する」につきましては、社会のあり方についての宣言と提言の作成を始めたところでございますが、おおむね、たたき台はできたので、これを発表し、提言の中身について日本医師会としてできることを間断なく進めてまいります。現時点での宣言と提言のたたき台は準備が出来次第ここにもアップいたします。

(2) 日本医師会長としてすすめていくこと

コロナ禍のなかでの対策は、喫緊の問題でありますが、コロナ後を見つめれば、通常の医療に対し、果たしていかなければいけないことは山積しています。

「新しい生活様式」にも対応する3つの基本方針、3つの基本姿勢をもって、一、かかりつけ医を中心とした健康な「まちづくり」、二、医療政策をリードし続ける医師代表としての「組織づくり」、三、将来の医療ビジョンを見据えた強固な医療体制と「人づくり」のなかで、実現すべきことを掲げました。

これについては、またあらためてご説明いたします。 

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かかりつけ医を中心とした健康な「まちづくり」
1.健康寿命の延伸と全世代型社会保障の実現
2.危機管理体制の強化
3.地域包括ケアのさらなる推進とかかりつけ医機能の充実
4.医師の働き方改革
5.医療事故調査制度の円滑な運営と提言

医療政策をリードし続ける医師代表としての「組織づくり」
1.命と尊厳を守る医療の推進
2.組織強化に向けた医師会入会の促進
3.医学の発展と医療の充実に貢献する「医師を代表する団体」への発展
4.機動力を発揮するための自律と有機的連携
5.医師連盟強化に対する支援
6.医師国保組合の存続・発展への支援
7.消費税の見直しと、税制・社会保障制度全般の再検討

将来の医療ビジョンを見据えた強固な医療体制と「人づくり」
1.医療界の代表として、感染症拡大防止と医療崩壊回避を支援
2.日本の医療のあるべき姿「グランドデザイン」のさらなる展望
3.AI・ICT化による進化する医療
4.若手医師の育成強化とリモート会議等の環境整備
5.国民の信頼にこたえる新専門医制度の構築

*6月22日に、こちらの追加記事を公開いたしました。


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横倉義武日本医師会長が、日本医師会会長としての思い、会長選挙へ再度出馬するにあったての決意、今進めていること、そしてこれからすすめていくことについて、支援する有志とともに発信していきます。
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