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貧乏はお金持ち 著:橘玲

橘さんは割と冗談半分で書いているかもしれませんが、フリーターやニート、就活や仕事で鬱になる人など、以下のようなことを実践したら、全て解決するのではないかと思ってしまいます。

 この国には失業状態の者も含め1000万人を超える「非正規雇用者」がいる。それが大きな社会問題になっているのだが、彼らフリーターや派遣会社の数を一夜にしてゼロにする方法がある。しかも、一銭の税金もかからない。そんな馬鹿な、と思うかもしれないが、この方策はとても簡単だ。彼らに無料で法人登記させてあげればいいのだ。
 個人もしくはグループで会社を設立すれば、昨日までのネットカフェ難民が「代表取締役社長」や「専務取締役」、「取締役営業部長」になる。その最大のメリットは、「個人」という裸の人格を労働市場に評価に晒す必要がなくなることだ。
 誰もが知っていることだが、高校中退で三十歳まで正規の仕事をしたことがなければ、まともな会社はどこも相手にしない。それを「職業訓練を受ければ君だって正社員になれる」と諭すのは、偽善というようりもほとんど詐欺である。彼らの問題は人的資本がマイナスになっていることで、学歴や職歴の欠落を初歩的な職業訓練で挽回することはできない。
 人的資本とは、労働市場で客観的に評価される「稼ぐちから」のことだ。理屈の上ではこれは人格(アイデンティテイ)とは別のものだが、人的資本を否定される(面接で落とされたり仕事をクビになったりする)と、往々にして自分自身をまるごと否定されたように感じる。こうして生きる気力を失い、社会復帰はますます困難になる。
 ところが不思議なことに、取引相手が法人になると個々の人的資本は問題にされなくなる。社員やアルバイトを採用するときは履歴書(人的資本の評価表)の提出が必須だが、会社と新規の取引をはじめる際に社長や社員の学歴を問い質すことはことはない。これは、法人という「ひと」と契約を結ぶと考えるからだ(同様に契約を解除する時も、個人ならくビにされるが、法人では「会社と取引しない」だけで個人の人格が問題にされることはない)。
あなたの会社に10年海外を放浪していた若者が職を求めたやってきたとすると、その印象はきわめてネガティブなものにちがいない。だが若者が会社社長の名刺を出し「海外生活を体験したあと日本に戻って事業を興した」と言ったらどうだろう。「いまどきの若者にしては気骨がある」と、むしろポジティブに受け取るかもしれない。

私も就活は面接で落とされたりするとかなり凹んだのですが、「株式会社自分」みたいなものを作って就活や仕事をすれば、結果がでなかろうがそれを自分自身の人格とは結び付けないので、己を守れそうです。

この橘さんのアイディア実践したいです。


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