05|建設業のキャリアはイス取りゲーム。ルール無用のクソゲーという話【”自己投資時代”の建設キャリア】
はじめまして。よこりょーです。
まずは、この記事を開いてくれてありがとうございます。
このマガジンでは、紆余曲折あって建設・不動産業界に12年、計4社を渡り歩いている筆者の経験と思考について勝手気ままに綴っています。
簡単に言うと、「キャリア形成」という観点では建設業界に相当の不満があり、不満解消のために何をして今のキャリアになったのか、そんなこんなを語ったマガジンです。
「へぇ、こんな考え方もあるんだ。」とか「まさにその通りだわ。」とか、はたまた「いやいや、こいつ何も分かってないな」とか、ご自由な意見を持ちつつ、ライトな感覚で楽しんでください。
ダメだと思ったらすぐポイしてもらって構いません。
しかし、建設関係者にはそれなりに価値提供できる内容になっていますので、マガジンの各記事を読んでいただけたら大変嬉しいです。
さて、現時点ではこのマガジン内の記事には以下の記事があります。
また、”ビルキャリ.”という施工管理のキャリア専門メディアも運営しているので、ぜひ覗いてみて欲しいです。施工管理の転職に役立つ情報が詰まってます。
では、前段が長くなってしまいましたが、マガジン第05弾は「建設業のキャリアはイス取りゲーム。ルール無用のクソゲーという話」です。
どうぞお付き合いください。
このnoteは全文無料で読めます。
”読んでみて面白かったら”で構いません。
「スキ」だけでも嬉しくて小踊りします。
是非最後まで読んでみて下さい。
【第18話】転職はイス取りゲーム
”転職はイス取りゲームだ”
結局は早い者勝ち。自分から座りに行かなければ、ずっと座れないで取り残される。
このイス取りゲームのプレイヤーは、急に増えたり減ったりする自由参加のスタイルだ。
しかもイス(求人)が場に追加されることもあれば、消えていくこともある。
イス(求人)がいつ出てくるかも分からないし、時期によって出されている品も違う。さらに紹介してもらわないと見つからない隠しアイテムのようなイスだってある。
その中から自分で選んだイスに座るゲームなのだが、それもタダでは座れない。
多くの関門を突破して獲得する必要があるし、同じイスに座ろうとする競争相手もいる。
そういうゲーム。
※最近は企業側から座るよう勧めてきてくれるスカウトもあるが、本当に良いイスを用意されるのは実力のあるほんの一握りの人材だけ。
ちょっと例えただけでも、メチャクチャ難易度が高い!!
もう、このゲームを攻略し、”ベスト”のイスを獲得するの不可能なんじゃないかと思える。
しかもクソゲーと言っていいレベルで理不尽だったりする。例えば、
「よし転職しよう!」とゲームに参加してイスを探し始めたほんの少し前に、実は最良イスがあった。
なんてことや、
良いイスに座るチャンスがあったのに、迷ってた間に誰かに取られて、それ以降良いイスが見つからない。
なんてことはザラにある。
「状況を見て、熟考して、ゆっくり判断する」なんてことは許されないのがこのゲームだ。
もう、本当に考えれば考えるほどクソゲーにしか思えなくなってくる。
人生に関わる大事な決断を、なぜこちらに不利なルールの中で下さないといけないのか。
「こちらに有利な状況にしてゲームを攻略できたら良いのに!」
「沢山あるイスの中から好きなのを選んで、座るかゆっくり考えて、上手くいけば”どうぞ座ってください”なんて言われながら、悠々と座りたい!」
そうなるためのコツを知りたいと思うならぜひこの記事を読んでみて欲しい。
実は、、、
そんな方法が、、、
この記事の中に、、、
、、、ない。
残念ながらそんな方法はない。
転職はイス取りゲームだが、結局はマッチングなのだ。
ルール無用の中で、偶然出会って、偶然仲良くなって、偶然相手のタイミングと自分のタイミングが重なって、成就する。
恋愛のようなものだ。
だからこのゲームで勝ち抜くためには、とにかくまずイスを見に行って確認しないと始まらない。
自分が好きな異性のタイプも分からない、どんな異性がいるかもわからない。気になる異性の、顔も声も仕事も趣味も性格も、何も知らない。
そんな状態で恋愛に発展するはずもないだろう。
だからまずは、用意されたイスの情報をかき集めてくることが最初の一歩だ。
ちなみに、このゲームを成功させている人は常に情報収集をしていることが多い。
それは機会損失を最小限に抑えるため。
良いイスが見えたときに、すぐに取りに行けるよう準備をしているのだ。
つまり、毎年職務経歴書を書いていたり、求人を見て相場を確認したり、定期的に求人紹介してもらって自分の立ち位置を確認していたりする。
これするのは、ゲームに参加してイスに座るまでの、わずか3ヶ月程度の期間で座るイスを選ぶのは大きなリスクでもあるからだ。
難しいゲームだからこそ、失敗しないよう出来る限りの手を尽くしている。
このマガジンを読んでもらっていて、長期的に”強み”を作っていこうと考えてくれている方がいたなら、自分が座りたいイスがいつ出てきても大丈夫なように、ぜひゲームの場を見張っていて欲しい。
座りたいイスを積極的に選別していると、座れる条件もわかってくる。
資格は取る必要があるのか、今の会社で経験を積む必要があるのか、コロナ禍でも良いイスがあるのか。
重要な情報がそこにはある。
イスに座れるタイミングはその一瞬しかない。
そこに気付けるかが運命の分かれ道だ。
【第19話】イスに座る最適なタイミングは人それぞれ
ちなみに、転職のタイミングについてはTwitterのDMでよく相談が送られてくる。
「転職は資格を取ってからの方が良いですか?」
「転職はしたいけど、まず自分の”強み”のために3年は今の会社で続けた方がいいですか?」
「コロナの影響もあるので今は様子見なんですが、転職活動するならいつ頃がいいでしょうか?」
これを言うと元も子もないが、正直なことを言うと、
人による。
資格も転職にはほぼ効果がない場合もあるし、必要な場合もある。
今の会社を続けた方が良いかどうかは、そもそもスキルの問題以前にその人の生活の条件もある。
だから個別に事情や状況を聞かないとその人にとって良い転職のタイミングはわからない。(こういう質問を受けると、だいたい長時間のヒアリングになる)
だからいつもアドバイスしていることは、ひとつだけ。
「転職はイス取りゲームだ。まずは今あるイスに座りたいものがあるのか見てみて欲しい。」
厳しいようだが、自分で行動しない人に明日はない。
【第20話】イスの良し悪しは情報が命
当然だが、イスには良いものもあれば悪いものもある。
つまり”ブラック求人”という絶対に座りたくないイスだ。
特に建設・不動産業界には「一見良さそうでも実はウラが真っ黒」といったものも多い。
良くあるのは、「施工管理・年収1000万・週休2日」といった求人票。
何となく『ゆとりある生活』を得られそうで、施工管理のキャリアも活きそうだ!と理想を描いてしまうが、信じてはダメ。
なぜなら、こういった求人票の記載は会社の制度として存在していることを表示しているだけで、現実それを実現できるかは別問題だからだ。
第二新卒の時はこういった情報リテラシーが足りずに痛い目を見るケースが非常に多い。
”企業の食いもの”にされるのは確実に避けなければならない。
そのための方法はこちらにも記載しているので参考にして欲しい。
ただ、もっとも確実に真偽を確かめる方法は1つ。
『気になる求人の会社で働く人に直接聞く。』
実際に働いている人から聞くのだから、これが最もウソがなく、リアルな情報を仕入れることができる方法だ。
「なに無茶なことを言っているんだ?」と思うかもしれないが、意外と無茶でもない。
建設・不動産業界は思っている以上に狭い。協力業者や競合他社で働く友人のツテで求人企業関係者に比較的簡単につながったりする。
やったことのない方はぜひ試してみて欲しい。本当にわりと簡単につながるのだ。
さらに今の時代は素晴らしいWebサービスがある。
それが『careena』と言われる、企業の内部の人とすぐにアポが取れる社会人用OB・OG訪問プラットフォームだ。
もちろん私も利用しているし、私からも情報提供ができるので活用して欲しい。
ここで、企業や業界の内情は十二分に情報収集ができる。
私も一度ゼネコンへの転職で戸田建設に興味を持ったことがある。そのときは何のツテもなかったが、協力業者で戸田建設に出入りしている方を探してもらい、現場の方に連絡を取りたい旨の話をしてもらい、実際に連絡することができた。(現場や個人が特定されるので、詳細は伏せる)
ただし、業界を離れてしまったりするとこれはなかなか難しいところはある。
やってみて上手く行かない場合は、やはり転職エージェントから情報を提供してもらうことになる。
私も別業界の企業情報は、ほとんど転職エージェントから情報をもらうしかなかった。
そしてこの転職エージェントの情報は良い面もある。
それは求人票では分からない企業の裏側の情報だ。
これを知れると、ブラック求人に引っかかるリスクを大幅に減らすことが出来る。
とはいえ、転職エージェントも信頼できるエージェントでないと情報の意味がない。
イスを選ぶ際には、情報の信頼性が最も重要になる。
この辺はブログで解説しているので、転職エージェントに関して詳しくないのであればぜひ読んでおいてもらいたい。
転職エージェントはかなり強力な仲間になるが、彼らのビジネスを知っておかないと大きな失敗につながってしまう。
ぶっちゃけミスをしてしまってからでは遅い。
しっかりエージェントを見極めて、求人情報のウラを取ることをおすすめする。
こういった情報のウラを取った上で、企業を選定できればしっかりホワイトな企業を見つけることも可能だ。
【第21話】忙しい建設マンの具体的な転職活動の方法
「転職したくても転職活動をする時間がない。」
建設関係の方はそういう人が多い。
しかし忙しくても転職活動は出来る。
ここからはその具体的な方法を紹介していこうと思う。
かなり現実的な話をしよう。
もしあなたが建築施工管理だった場合、転職活動が出来そうなタイミングはいつだろうか?
一般的に、S・RC物件で施工管理が転職活動しやすいと言われるタイミングは、全部で3つある。
1:竣工直前~次現場配属前
2:着工~基礎配筋工事
3:基準階~内装乗り込み
この時期の理由は、単純に時間を取りやすいのと、内定が出た際に辞めやすい時期だからだ。
しかし、この時期に都合よく条件の良いイスがあるとは限らない。
よく「現場を竣工させないと辞められない」と考える人もいるが、ぶっちゃけ『あなたの人生の選択に、現場の工期は全く関係がない。』
切り良く辞められるのは確かに良いのだが、それが基準になって行動できないのでは本末転倒だ。
だから、忙しい建設関係者が転職活動をするタイミングは「転職しよう」と決意したその瞬間だ。
あなたが忙しかろうが、暇だろうが(暇なことはないが)、イス取りゲームの音楽は止まってくれない。
じゃあ、忙しくて時間を使えないときは諦めるしかないのか?
そうではない。自分が忙しくて動けないのなら、自分以外の人に動いてもらうのだ。
そう。もう分かったと思うが、建設関係者の転職活動のコツは、時間の掛かる作業を転職エージェントにやってもらって、時間を最大限効率化することだ。
【 建設関係者の転職活動のコツ 】
『時間の掛かる作業を転職エージェントにやってもらって、時間を最大限効率化すること』
転職活動で時間の掛かる作業とは主に以下の3つ。
・求人検索
・職務経歴書の作成
・面接対策
求人を探すのは本当に時間がかかる。
転職サイト見ているだけでも簡単に1~2時間は過ぎてしまう。
それにもかかわらず、応募したい企業は決まらないことが多い。
であれば、転職エージェントに希望を伝え、情報のウラも取った選りすぐりの求人を出してもらえば、こちらとしては応募するかしないかを決めるだけで良いから効率が良い。
また、職務経歴書は書き慣れていないとまず書き方から調べる必要があり、作成までに非常に時間がかかる。
それにいざ書こうとしてもなかなか手が動かないことが多い。
忙しい施工管理はそんな暇ではない。
そこで、転職エージェントに自分の経歴をある程度話してアピールしたい部分を伝える。
そして、それを元に職務経歴書の叩きを作成してくれと依頼すれば、サクッと良い書式に当てはめて作成してくれる。
あとはそれの添削をしたり、気に入らなければ希望を再度伝えて修正してもらえばいい。
さらに面接対策も、転職エージェントから事前に応募企業で聞かれるであろう想定質問集をテキストファイルで作成してもらうといい。
これを元に自分なりの回答を記入していけば、十分に面接対策になる。
もちろん、自分で自己PRや志望動機を書きたい。面接対策も自分で想いを伝えられるように自分でシナリオを作りたい。
そういう熱意があるのなら、自分で一からやってもいい。
だが、本当に忙しい施工管理が転職を成功させるコツは、とにかく転職エージェントに手を動かしてもらうことだ。
出来る限りのことを転職エージェントに外注して、自分でやることは面接に行くだけ。
こうすることで、どんなに忙しくても転職活動で結果を残すことは出来る。
ここまで読んできっと忙しい建設関係の方はこう思ったのではなかろうか?
「毎日仕事に追われているのに、転職エージェントと連絡を取っている暇もないだろう。お前が暇だっただけだろ。」
実際そうかもしれない。
だが、本当に一瞬も時間はないのだろうか?
エージェントとの連絡は5分で終わる。
その5分のスキマも1日の中にないのだろうか?
答えは、、、ない。
施工管理にはそんなわずかな暇も本当にないのだ。
あったら休みたい。
では私はどのようにして転職エージェントと連絡を取っていたのか?
それは、『現場で堂々と連絡する。』
まず考え方を変えて欲しい。
連絡は「仕事が終わってから」だとか「休憩時間に。」などと考えているとほとんどの場合連絡が取れない。
だから仕事中に堂々と連絡を取る。これは鉄則だ。
なぜ、電話口の相手が”仕事の相手”か”転職エージェント”か、だけで電話ができないことになってしまうのか。
スキマなんていらない。
仕事をするように、協力業者・職人と電話するように、
転職エージェントと連絡をするのだ。
事務所ではさすがに出来ないが、現場なら協力業者との電話のふりをしていれば、たいていバレない。
これが出来るのが現場職のメリット。
ちなみにこれは全て私の実体験だ。
さらに参考に私の経験を話すなら、私が施工管理時代に利用した転職エージェントは5社も利用した。
出来るだけ多めに自分の代わりに動いてくれる人が欲しかったからだ。
それぞれのエージェント全員に上記の3つ(求人探し・職務経歴書作成・面接対策資料作成)作業をしてもらった。
5人ものエージェントが代わりに手を動かしてくれるから、自分でコツコツやるよりずっと早く良い求人を見つけられたし、かなり良い応募書類に仕上がった。
この方法は非常に効率的だった。
時間のない自分でも、余裕で転職活動を進められたし、結局5社~6社に応募して3社から内定をもらえた。
現場監督は人に動いてもらうのが仕事。
その延長で転職エージェントを動かせばいい。
現場の人間なら十分に出来ることだ。
忙しい人ほど、ぜひ実践してみて欲しい。
【第22話】同僚・上司に退職の相談などもってのほか
仕事関係の人には”絶対に”相談しない方がいい。
転職・退職の話は、水面下で淡々と進めるのが鉄則だ。
「信頼できる上司や先輩もいる。その人たちを裏切るじゃないか。」そう思われる方もいるかもしれない。しかし、次の理由を一旦聞いて欲しい。
転職の相談をすると、「引き止め」に合わないか?
ぶっちゃけて言うが、「引き止め」をされる時間は完全に無駄だ。
この「引き止め」をして欲しい、というのであれば相談してもらって全然構わない。
しかし、この記事を読んでくれているあなたは、きっと相談をする時点では転職・退職することは自分の中では決まっているはずだ。
「引き止め」は、あなたのこの大切な決断も鈍らせ、誤らせることがある。
私は相談したことで、この決断を誤ってしまった同僚を何人も見てきている。
「辞めたい」と言い転職活動をしていたのに、先輩にそれを漏らしたがために、上司から延々と続く引き止めにあって、情にほだされてしまい、結局転職を諦めた同僚。
「転職したい」と選考まで進んでいたのに、上司に話したところで上司にドヤされ、自宅に帰れない時間まで事務所で説教され、最後は「頑張ります。」と力負けしてしまった同僚。
残念すぎる。
言い切るが、『引き止めの時間は本当に無駄だ。』
まだ一緒に働きたいと思ってくれる気持ちは素直にすごく嬉しいが、相手の時間を当たり前のように奪っているということを当人は理解していない。
「引き止め」は本人が決めていることに対し、その意思を覆そうとする行為であって、本人の意思が全く尊重されていない愚行だと思う。
さらに長時間引き止める人の事情は、ほとんど「仕事の都合」だ。
そんな「仕事の都合」で止められても全く嬉しくない。
ちなみに、ここをちゃんと理解してる人は、「さみしいけど応援する」とすぐ言ってくれるし、「また連絡する」とつながりを切らないでいてくれる。
こういう本当の理解者との人脈が大事な財産だと私は思う。
ここは人の価値観の話になるので、参考程度と捉えてもらって構わないが、私の考えでは基本的に誰にも話さなくて問題ない。
転職を検討し始めたら、絶対に相談はしない方がいい。
もし、どうしても信頼できる先輩や筋を通したい上司がいるのであれば、転職活動に支障が出る可能性があることも理解したうえで話そう。
一応、辞めるときの上司への伝え方、手順はこちらの記事でも詳しく解説しているので、参考にされたい。
一旦まとめ
少し長くなってきたので、今回もこの辺で終えたいと思います。
次の記事では、転職活動の実践Tipsを解説します。
見出しをザッと紹介すると、
【第23話】応募書類は面接で聞かれたい部分を書く
【第24話】面接は準備が5割、先方の質問回答が4割、自己PRが1割
【第25話】年収交渉には材料を用意する
【第26話】過度に円満退職をしようとする必要はない
・・・
と言った感じ。
もしよかったら、引き続きお付き合いをお願いします。
この記事もためになったなぁと思うところがあったら、”スキ”をお待ちしています。
最後にひとつ。実はひっそりと公式LINEも開設しています。
かなりフランクな感じで情報発信やキャリア相談しているので、興味のある方はぜひ登録してみてください。別に変な売り込みとかはしません。
無料の公式LINEはこちら>>
では、今回はこの辺で。
ビルキャリと言う施工管理のキャリア戦略専門メディアも運営しているので、ぜひ覗いてみてください。
では、今回はこの辺で。
ご拝読ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?