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書評 THE TEAM 5つの法則

令和2年 1月2日 朝読書

今日も組織論。
組織が機能しないと、どんな素晴らしい、価値デザインをコンサルタントさんとシャチョーが描いても、絵に描いた餅になる。

というわけで、本日の1冊はこちら。
THE TEAM 5つの法則 
著 麻野耕司 
版 幻冬舎
 
中小・小規模企業では、人員が少なくかつ家族・親族で経営幹部を占めることが大多数。
よって何かをなすときは、組織論とか、マネジメントとかではなく、「人を束ねる」「人を動かす」レベルで考えられていた。
 
それは、70年代、80年代、90年代、2000年に入っても、メンバーに対して「情熱的に語れば組織は動く」という危険思想がはびこっているのもそんな背景からか。

令和になってもまだあい(;'∀')変わらず。そのようなことやっている方、多数見かけます。

私も時としてやってしまう。(-_-;) 自覚をもってやめねば。です。
 
急激に変化し流動化する、労働市場。
 
シャチョーではなく経営者がデザインし、適切に「管理」しなければならないのは、自社の金融資本や有形資産以上に「組織」にたいするエンゲージメント。
 
本書の冒頭の章で紹介されているのは、「和を以て貴しとなす」という日本(当時は日本という国名ではなかった)で最初に作られた成文憲法の言葉。

和 のへんである 禾 は、軍隊の門の前の標識

口 は神への誓いの言葉である祝詞を入れる器である口

和という言葉一文字で、「軍隊の陣地内で戦を止め、神の前で平和を誓い合う」様子を表現しているそうです。

日本にはもともとベースに個と個のつながりを大切にしてじた文化があります。 
 
そのうえで、組織の在り方、運営の仕方は時代によって、変化させていただかなければ。

私が書籍からいただいたテーマは、意義目標がなければ作業と数字の奴隷。
 
意義目標=昨日のWHYと同じ。なぜするか。何のためにするか。

高度成長期、世の中の変化が単線だった時代。
目標は行動レベルでよかった。
 
製造業が中心で同じレベルのものを単純作業でどんどんつつくれば売れる時代。
仕組みさえ作っておけばあとは作業で作り続けるだけ。
そうすると管理すべき目標は行動でよい。
その行動規範を整えるだけで成果につながるから。

少し世界が複雑になった1990年代に普及したのが「MOB」。
チームごとに成果目標を決め、さらにそれを個人にブレイクダウンし、割り当てる。
その成果を達成する行動は個人にゆだねる。
 
しかし時代の変化がさらに加速している今、半年~一年で決めた成果目標自体が陳腐化するのは時間の問題。

ここで出てきたのが、意義目標によるOKR 。
これは「創出すべき成果」の上位概念に「実現すべき目的や意義」まで含めて設定します。
 
もちろんここで最も大切なのは、実現すべき目的や意義であり、そのために効果的であると判断されれば、創出すべき成果を変更することもあり!です。

ここでは実現すべき目的や意義を「顧客提供価値」と置き換えるとよりブレイクダウンして理解しやすいのではと思います。
 
価値をデザインするとは、このように「創出すべき成果」の変更も柔軟に行いながら、市場の変化に柔軟に対応しするスタイルが求められるのでしょう。

その時、経営者は単に情熱的にいわゆる熱弁をふるうのではなく、共感創造をもって組織の一人一人に伝わる言葉で、正しく独裁的にふるまわなければならない、ということなのでしょう。

書籍の紹介というよりは、経営をデザインし価値デザイン創出ができる組織をどのように構築するのか、というお話になりましたが、人を幸せにするのも組織。不幸にするのも組織。そして偉大な組織には優れたリーダーではなく「法則」が存在しています。

本書は、テーマ解説、具体的事例、学術的考察の三部構成。
非常に読みやすくかつ、最終章で著者が「組織を産業にする」という発言に示されるように、モノを作るのことではなく、だれとだれがどのようにチームを組んで価値を創造しているのかに重点が置かれる時代の到来を感じさせます。

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京都で「知的資産とビジネスモデルの専門家」として、活動しています。現在は内閣府の経営デザインシートの普及に勤めています。

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京都で知的資産とビジネスモデルの専門家として活動しています。https://tie-kei.info/
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