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永代橋崩落(えいたいばしほうらく)(その3 全3回)

群衆の重さを支えきれなくて橋脚きょうきゃくの一つが地中にめりこんだ。
ぐわっぐわっと大きな音をたてたんだけれど大勢の人たちの騒ぎ声でだれにも聞こえてやしなかった。ごごーーんっと橋の十八メートルくらいすすんだ所で、五メートル半くらいが川の中へとくずれ去っていった。橋の途中が大川へと落ちていったんだ。橋を渡っていた人たちは突然底が抜けてはるか下に流れる水の中へと落ちていったんだ。何がおきているかわかんないそのままに、この橋の切れ目の中へとばらばらと落ちていったんだ。後ろの大勢の人たちは、橋で何がおきているか分からないから、前へ前へと押していく。早くおみこしを見たいからぐいぐい押していく。押し出された人たちは次々と大川の中へと落ちていってしまった。
「早く前へいけ!」
「危ない!橋が、橋が落ちて!」
「あ、橋がない!」
「早く前にいけ!なにしてんだぁ」
はしから落ちていく人たちのさけび声は大勢の人たちの騒ぎに消されてしまったよ。早く行けと後ろの人たちがいらだちながら押して行くいくから橋の切れ目からは押し出されて落ちていってしまったんだ。橋の上から色のついたお米がぼろぼろとこぼれていくように見えたというよ。
この時の犠牲になった人たちは二千人近かったて。一瞬にして大勢の人たちが事故に会って亡くなってしまったよ。
大きな事故になってしまった悲しいおまつりのお話さ。 

最後まで読んでくれてありがとう、ポン!

#日本史 #江戸時代 #永代橋

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