見出し画像

ぐうたら日記11~牛乳を 飲めない母は ヨーグルト 砂糖たっぷり ハイカラと言う

昭和8年生まれの母は牛乳が苦手だった。
おそらくは子供の頃に馴染みがないまま、大人になったので、飲まず嫌いなのだと思う。

母はチーズも苦手。臭いし伸びるし、何が美味しいのかと言う。
おそらくは子供の頃に戦争なんかもあったので、大人になるまで食べる機会がなかったのだと思う。

そう、昭和一桁生まれとはそんな世代。

けれど、自称グルメで新しいもん好きだった母は、昭和一桁生まれながらも、なんとかお洒落でハイカラな乳製品の道を切り開きたかった……のだと思う。(あくまで私の推測!)
大阪万博で沢山の外人さんを見て、「和風以外もいけまっせ~」と自慢したかった……のかもね。(勿論推測!)

そして母は果敢にもヨーグルトに挑戦することを決心した。私が小学生の時だ。「明治ブルガリアヨーグルトぉ~♪」と、頭の中で呟きながら、スーパーで探してきたはずだ。もしかしたら、我が家、初ヨーグルトだったかもしれない。

例の青と白の、大きな箱のを買ってきた。子供ながら正直、食べきれるのかな、と心配になった。
そして父と母、私と弟がテーブルの上にあるヨーグルトを、ぐるりと囲んで凝視した。お皿とスプーンは準備完了だ。さあ、皆で食べてみようと、中蓋をメリッと開けた。その後、しばしの無言タイム……。なぜなら、その時ヨーグルトの上に浮いて出た水分を、どう扱ったらいいのか、家族全員誰もわからなかったからなのであーる。

我が家の食卓にヨーグルトがやって来た日。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

7
短歌や詩、エッセイを書いています。 親としての葛藤や反省、自分の親との関係、そして恋愛のこと等書いています。各賞に応募したものは、削除していきます。神戸在住。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。