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【天気】最高気温・最低気温とは

 ご無沙汰してます!yokkaiです。noteの更新がかなりの間滞ってしまって、久しぶりの投稿の書き方をどうしようかなぁと迷っていたのですが、朝ドラでモネも始まったことなので、天気の豆知識について解説していこうと思います!

ではいきましょう。今日は「気温」について解説します!

■ そもそも気温ってなに?

 「気温は気温だろ!あのー・・・、最高とか最低とかあるやつだ!暑かったり寒かったりするやつだよ!もう、あとは自分で調べろ!」・・・という感じで、いきなり「気温って何?」と聞かれるとドキッとしますね。そういう時は冷静に、Wikipedia先生の1文目から拝借しましょう。

気温(きおん)とは、大気の温度のこと。

きたーーー。いやぁ久しぶりに見てもやっぱりWikipedia先生痺れますね。短く言い切ってくれています。はい。気温とは大気の温度のことです。水の温度を水温、身体の温度を体温というのと同じですね。大気の温度、それが気温です。

 ただ「Wikipediaは信用ならん!」という方も一定数おられると思うので、我らが気象庁の用語集も念のため見てみましょう。

「気温」
通常は地上1.25~2.0mの大気の温度を摂氏(℃)単位で表す。度の単位に丸めるときは十分位を四捨五入するが、0度未満は五捨六入する。

・・・!!なんか専門的なことが書いてある・・・!そしてひと言じゃない・・・!!そして五捨六入がめっちゃ気になる。。。

はい、もう一つ詳しくなりましたね。特に前後に何もつけずに「気温」という時は、地上1.25~2.0mの気温のことを指します。そういえば大気って上空10kmとかまで広がっているので、例えば上空1000mの温度も「気温」と呼べるんですね。実は天気予報の作成には地上より上空の気温の方が大事だったりします。

この「地上1.25~2.0mってどうやって決まってるの?」という疑問が出てくると思いますが、これは「日射の照り返しの影響を少なくするため」、また「他の地点と比べる時に揃っていた方が望ましいため」という理由で、世界気象機関(WMO)がおススメしている世界共通の高さのようです。学校でよく見た百葉箱、あの中でも気温を測っているので、あの高さがまさに地上1.25~2.0mです。だいたいの機器は1.5m付近のようです。


■ 気温の観測方法

 次は「気温はどこでどうやって測っているのか」という点について見ていきましょう。これまでもnoteで何度か解説していますが、とにかくこれだけは覚えておいてください。

気象の公式な観測値は、とにかくアメダス

気象観測の公式記録であり、雨の日も雪の日も24時間365日粛々と観測&送信し続けてくれるのがアメダス(AMeDAS)です。気象データと言えばとにかくアメダスです。千里の道もアメダスから。まずアメダスよりはじめよ。というぐらいアメダスは重要です。

「アメダスってなんやねん」という方のためにざっくりと説明すると、全国約1300か所ぐらいで降水量、風向・風速、気温、湿度の観測を自動的におこなってくれている気象観測所です。雨だけ観測している観測点が400か所ぐらいあるので、気温で見ると約900地点ぐらいですね。

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過去のこちらのnoteでもアメダスについて解説していますので、良かったらご参考ください。

「気象観測所」といっても結構広い10㎡ぐらいの広場みたいなもんで、その中に雨や気温や風を測る測器がこんな風に並んでいます。写真右下の方に温度・湿度計がありますね。

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温度計をアップにすると下のような感じの装置のようです。何やら筒のようなものに入ってますね。これは通風筒と呼ばれ、「直射日光を当てない」「雨や雪が着かない」「筒の外の気温と同じにするためにファンで外の風を取り入れる」という大事な役割を果たしているようです。その中に温度計が入っていて、白金の電気抵抗が温度によって変わる性質を利用して測る、白金抵抗温度計が用いられているようです。

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なるほど。ちょっと長くなりましたが、気温についてだいぶ詳しくなりましたね!まとめると以下のようになります。

気温とは、
・全国約900箇所のアメダスで観測されている
・直射日光や地面の照り返しの影響を除いた

・地上1.5mの大気の温度(℃)

ですね。よし、スッキリ。

■ 最高気温・最低気温ってなに?

では、気温について詳しくなったところでタイトル回収していきましょう。天気予報で天気マークに並ぶ主役と言っていいのが「最高気温」「最低気温」ですね。

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「まじかよ明日28℃かよ。」という感じで、天気予報を目にした時に1番話題になるのが、赤で書かれている最高気温だと思います。28℃に届く予報になっていることは確かなのですが、1日中ずっと28℃であるわけではありません。1日24時間の中で最も高い気温が最高気温ですね。

アメダスでは10分毎にデータが記録されていますが、実は温度センサーの中では10秒毎に観測されているので、実は1日を10秒単位で切った中で最高の気温が最高気温なんですね。最低気温も同様で、1日を10秒単位で切った中で最も低い気温が最低気温です。いやはやアメダス恐るべし。

■ 「1日の」が隠れている

 私たちが普段「最高気温・最低気温」という時には、意識しないうちに「1日の」という前提が隠れていることに注意が必要です。今は時間別の天気予報や分単位の天気予報も見れたりしますが、そういう時の気温には最高や最低はついておらずただの「気温」なんですね。確かに室温を見る時に部屋の温度計を見た時に「今の最高気温は~」とか言わないですもんね。

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■ 天気予報の落とし穴:朝の最低、日中の最高

 ここで皆様に注意していただきたい点が一つ。気象庁が発表してTVなどの各局で放送される明日の天気ですが、「朝の最低気温」「日中の最高気温」が発表される場合が多いです。

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 朝の最低気温(0時から9時までの最低気温)
日中の最高気温(9時から18時までの最高気温)

ほとんどの日の最低気温は朝5~6時付近、最高気温は14時付近に出るので全く問題ないですが、雨で気温が一日中ほぼ一定となる日や、冬場の寒気で0時を最高として23時まで気温が下がり続けるような日があるので、そういう時に少しズレることがあります。

 これは普段意識される方はほとんどいないと思うので、キャスターの方の声に耳を傾けてみてください。きわめてナチュラルに「朝の最低気温は~」や「日中の最高気温は~」と言っていることがあります。

■ 国内の過去最高・最低気温

 さて、最後に豆知識として、2021年6月時点の、日本の過去最高・最低気温をおさらいしておきましょう。まずは最高気温から。

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日本の過去最高気温はタイ記録ですね。2020年8月17日の浜松と、2018年7月23日の熊谷で、どちらも41.1℃!ベスト10にも40度がズラリと並んでいて、見ているだけで暑いですね。2018年、2020年と最近の記録がズラリと並んでいるので、今年の夏も期待できるかもしれないですね。

では次に最低気温です。

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なんとこちらも-41℃!覚えやすい!そして衝撃的なのが、観測日が1902年の旭川という事ですね。100年以上前からこうして粛々と気象観測が行われていたと考えると感慨深いですね。ランキングも1985年以前の結果ばかりで、温暖化の影響で今後最低気温の記録を更新するのは難しそうですね。。


■ 世界の過去最高・最低気温

 ちなみに日本を知ると世界も知りたくなるものなので調べてみました。世界最高気温は56.7℃(米デスバレー:1913年)と言われているようです。しかし昔過ぎて観測精度が怪しかったのではないかという議論が繰り広げられるようで、もし取り消された場合は2020年に同じくデスバレーで観測された54.4℃になるのでは、ということのようです。日本でもあと13℃!頑張れ!


そして世界最低気温は、1983年に南極で観測された-89.2℃のようです!・・・ここまでくるともはや寒いのかどうか分かりませんね(笑)。1902年の旭川より40度以上低いようです。。こちらは日本では狙えなさそう。。。


■ まとめ

はい!長くなりましたが、今日は「気温」について解説しました!最後にまとめます!

気温とは
・全国約900箇所のアメダスで観測されている
・直射日光や地面の照り返しの影響を除いた
・地上1.5mの大気の温度(℃)

最高気温/最低気温とは
・1日を10秒単位で切った中で最高/最低の気温
・天気予報では
 ・朝の最低気温(0時から9時までの最低気温)や
 ・日中の最高気温(9時から18時までの最高気温)
 が使われることもあるので注意。

最高/最低気温の記録
・国内最高気温は41.1℃(浜松:2020年 & 熊谷:2018年)
・国内最低気温は-41℃(旭川:1902年)
・世界最高気温は56.7℃(米デスバレー:1913年)
・世界最低気温は-89.2℃(南極:1983年)


ではまた!(^-^)

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