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サブスクリプションで考える企業 概要 1/X

身の回りでサブスクリプションモデルの話をしていると、意外と理解をしていない人が多いなと思い、UUUMの記事を書いた後ではあるが、サブスクリプションを簡単に考えてみたい。

Wikipediaより抜粋---
英語の「サブスクリプション」(英語: subscription)には雑誌の「予約購読」「年間購読」の意味がある。そこから転じて「有限期間の使用許可」の意味となった。昨今、日本では「サブスク」と略されることが多い。

従来のソフトウェアはCD-ROMといった記録媒体によって販売され、購入したエンドユーザーは、ソフトウェアのバージョンアップやサポートに追加料金を支払うこともあるが、永続的に使用することができる「買い取り形式」が多かった。

サブスクリプション方式は、月ごとや年ごとといった期間で契約し、利用料金を支払うことになるが、期間内のバージョンアップには追加料金が不要となる。エンドユーザーからすると、ソフトウェアを使用するための全ての費用がランニングコストに含まれており、イニシャルコストが不要な料金形態であるともいえる。
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日本のサブスクリプションのWikiは内容が薄いですね。。。

日本での失敗 -飲食-

ただし、日本では牛角やラーメン屋などで飲食系のサブスクリプションが注目されていますが、実際にはこういった会社は、来店者に対してそれぞれ原価がかかってしまうので、

・高額になりすぎる(ラーメン)
・来店者が多すぎて全く採算が取れない(牛角)

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のようになってしまうこと、容易に推測できます。

しかも日本飲食型に問題があることとしては、サブスクリプションと通常の販売を混ぜてしまっていることです。飲食系ではサブスクリプションモデルでやるならきっぱりとサブスクリプションに変化しないと企業の体質を転換することができません。

サブスクリプション
・売上 = 顧客数 x MRR(Montly Recurring Revenue)
・変動費 = 顧客数 x 原価
・固定費 = 人件費+リース料など

サブスクリプションと通常モデルの合成
・売上 = 顧客数 x MRR+一般来店顧客数 x 顧客単価
・変動費 = (顧客数+一般来店顧客数) x 原価
・固定費 = 人件費+リース料など

サブスクリプションだけであれば、当然売上の予測がしやすいというメリットだけではなく、顧客数を増やす施策をする、またはMRRのメニューにランク付けしてプレミアム料金をつけるなどで、売上のコントロールをすることができます。

一方で、サブスクリプションと通常モデルの合成となってしまうと、上記のサブスクリプションモデルとしての対応のほかに、一般来店顧客と顧客単価を上げる施策をする必要が発生してしまうためです。

普通に考えて、現状すでに回っているオペレーションがある中で、サブスクリプションだけを付け加えて、良いところどりをしようとしても普通に考えてれば無理で、破綻するか普通にふらっと入ったほうが安いという全く意味のないサービスになってしまうのです。

よって、飲食系でサブスクリプションをするのであれば、基本的には一貫としてサブスクリプションを貫く、例としては、六本木のProvisionのような形か、飲み放題のように1杯の原価が10円~20円程度の飲料だけをサブスクリプションする形にしないと立ち行かないでしょう。

成功したサブスクリプション -Adobe-

では、ここで成功したAdobeの現状を見てみましょう。

Adobeでは、販売しているものに一括金額のものがありません。基本的に月額のみの製品となっています。下は、個人の例ですが法人や教育機関になると、年額のプランもあります。が、一括の金額のものはありません。

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で、実際の株式市場の反応が以下の通り。。。ほとんど落ち込みはありませんでした。ただ、周りからは、まずいのではないか?といった懐疑的な意見もあったのは事実です。

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で売上の結果が、こんな感じで、サブスクリプションモデルに移行して以降、いったん停滞しましたが、2015年くらいからは大きく売上、利益ともに伸びている状況となりました。

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長くなってしまいそうなので、いったんここまでにして、この後Adobeがどのように売上を伸ばしたのか、を確認しつつサブスクリプションモデルの核心に迫っていこうと思います。

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