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消えたくなる夜

なんとなく消えたいと思った。自分でもよくわからないが、ただ消えたいと思った。

生きている意味とか価値とか、
そんなの考えてても答えは出ないのに。

電車に揺られながら、何も見えない真っ暗の景色を眺めて考えていた。

自分でも心身ともに疲れていること、弱気になっていること、いつもより情緒が不安定になっていることには気がついていた。

あー、やばいなぁ、って自覚してるうちは、
まだまだ大丈夫なんだと思った。

生きてていいのかなー。あたしは、必要じゃない存在なのかもしれない。

いつの間にか、友達に吐露していた。

生きていていいんだよ。自分は少なくとも必要としている。

ただ、その一言を言ってくれた。

人って簡単に死なないし、案外強い生き物だよ。でも、たまにすごく弱くなって誰かの温もりを感じたくなるときが来る。

そんなとき、その人を包み込む温もりがあれば、
その人は少し心が軽くなるのかもしれない。

ちょっとだけ人に優しくありたい。

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