遠慮は無用

歯医者に行った。
自費でお掃除をしに。

施術が終わってお会計を待っていたら、
施術が終わった女性がやってきた。

すぐ、気が付いた。

前の職場の後輩だった。

よ!誰だか分かる?

突然驚かしたくなったのは、
懐かしくて嬉しかったからだ。

目を丸くして、びっくりしながら彼女は答えた。
あ、あの靴子さんですか?

お久しぶりです。

よそよそしく、隣に座った。

お会計が出来るまでの数分間
彼女と会話をした。

3年前が最後だし、彼女は名字も変わり育休中だった。

ふと聞いた。

今 幸せかい?

彼女は、しばらく考えて

なんだか申し訳なさそうに

は、はい。まぁ、はい。すいません
と言った。

受付で私の名が呼ばれてしまい会話が終わった

お会計をして
手を振って別れた。

彼女はとても申し訳なさそうだったなぁ。

そう思いながら公園を散歩した。

本当は幸せじゃないのか、
私に遠慮したのか、

なんなのか分からないけど。

幸せなら
遠慮は無用よねって思った。

幸せです。ありがとうございます。

全力でそんな風に言われたら、
こっちだって幸せよ。


幸せに遠慮なんかいらないのよ。

そう自分自身に呟いた。

もし、幸せじゃなくて嫌ならば
全力に幸せになっていいのよ。

その言葉は誰に向けたのか分からなかった。

でも
公園の暖かさは背中を押してくれているようだった。

風が吹いてまた違うことが浮かぶ。

彼女は
私をみて
幸せかどうか気になっただろうか?

私も答えればよかった。

今、幸せだよ。
ちなみにもっと幸せになるよ。

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