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デマ情報やフェイク情報の見分け方(編集長の僕がメディアでフェイク記事を拡散しないためにやっている情報精査のやり方)

こんにちは。9ポスト(ナインポスト)というメディアの編集長をやっています。9ポストは国内の大手ニュースメディア様にも記事配信しており、デマ情報を流さないように情報の精査には特に力を入れています。

国内での新型コロナウイルス感染症の拡大する中で、多くのデマ記事が生産されています。それを有識人と呼ばれる人々がSNSで拡散しているのを見ると悲しくなります。

なので、今回は私がどうやってデマ情報か本物の情報かを精査しているかを書いておこうと思います。

1. SNSやコメント欄を熟読する

SNSなどで拡散され始めた記事は、コメント欄をよく見ると、「この情報は間違っていますよ」とか「タイトルがちょっと煽りすぎで正確じゃないんじゃない?」とか指摘してくれている人が少なからずいます。
なので、拡散する前にちゃんとコメント欄に目を通すと良いです。

2. キャッチーすぎる情報や、耳に心地の良い情報は疑ってかかる

人間は自分の予想や期待を後押ししてくれる情報が正しくあって欲しいと思っています。

例えば高須先生がシェアして拡散していたこの記事↓。「日本国内でマスクが不足しているのに中国へ緊急支援とは何事だ!」という内容なのですが、実は時事通信のタイトルが印象操作的で、実は「新型コロナウイルス感染症の拡大で滞っていた郵便物を届けるため、日本郵便がANAの貨物機をチャーターしただけ」でした。

そして↑の高須先生のツイートにはこんなコメントが付いています。↓

政府の不手際が目立っている今、政府のやることなすこと叩きたい気持ちが先行しがちですが、そんな自分の「期待」に惑わされないで真実を見極めたいところです。

1で書いたように、ちゃんとコメント欄やリプ欄を見れば「この情報眉唾じゃね?」とわかるのです。

3. 海外サイトを検索する。元記事を読む。

こと新型コロナウイルス感染症の関連ニュースに於いては、海外発の情報が多くあります。日本の大手ニュースメディアの記事もその翻訳だったり、意訳だったりすることが多いです。しかし、「ちょっと曲解しすぎじゃね?」と感じる国内メディアの記事も多く見られます。

例えば1月30日あたりに「オリンピック中止か」というBUZZAP!の下の記事が大拡散され「オリンピック中止」がTwitterのトレンドにも入りました。

しかし、実際には元のドイツメディアの元の記事を見ると下記のことしか書いてありませんでした。

ローザンヌ(dpa)- 中国でのコロナウイルスの発生は、国際オリンピック委員会にも関係しています。 「IOCは世界保健機関(WHO)とその専門家と連絡を取り合っている」と、東京大会が始まる約半年前にドイツの報道機関が尋ねた。「感染症に対する対策は、安全なゲームを提供する東京2020計画の重要な部分です。」 組織委員会は、感染事例を監視し、必要な対策を講じるすべての関連組織と引き続き協力していきます。コロナウイルスのため、中国からのサッカー選手、バスケットボール選手、ボクサーのオリンピック予選トーナメントはすでに移転しています。コロナウイルスによって引き起こされた新しい肺疾患は、すでに中国で100人以上の命を奪っています。

「IOCは世界保健機関(WHO)とその専門家と連絡を取り合っている」というのを拡大解釈して「オリンピック中止」という扇動的なタイトルが付けられたのです。

Google翻訳の進化で、外国語でも大まかな内容は分かるくらいの精度になってきています。自分にとってあまりにも耳障りのいいニュースや、キャッチーすぎるニュースは、海外のニュースサイトとそのコメント欄をチェックしてみると良いです。

4. タイトルに騙されるな!切り取られた情報でないか精査

新型コロナ関連で下記の記事が大拡散しました。麻生太郎財務相が小中高校の臨時休校を巡り、共働き家庭などで生じる学童保育などの費用負担について質問した記者に対して、「つまんないこと」と発言したというもの。

しかし、内容を読むとこんな感じ↓

記者は「出費について政府が臨時の支出をすることも具体的に考えているか」などと質問。麻生氏は「(休校などの)要請をして費用がかかる場合は、政府が払うのは当然のことなんじゃないですか」と回答した。麻生氏は次の質問を待つ間、記者に「つまんないこと聞くねえ」とつぶやいた。記者は「国民の関心事ですよ」と返したが、麻生氏は「上から(上司から)言われて聞いているの? 可哀そうにねえ」と述べた。

内容を読むとタイトルとだいぶ印象が違います。タイトルだけ見ると「学童保育などの費用負担」を「つまらないこと」と言っているように見えますが、ちゃんと読むと「(政府が払うのは当然で)記者が当然のそういう質問をすること自体」に対し「つまらないこと」と言っているのが分かります。

5. 直接問い合わせる

もちろん物議を醸しているや組織に直接真偽を確認するのもありです。ただ、そういった情報はすでにネットで拡散し問い合わせが続出してしまって、当事者が対応にてんてこ舞いである場合が多いので、直接確認は難しいケースがほとんどです。

まとめ

デマ情報の見分け方について書きましたが、新型コロナウイルス関連では、嘘のような本当のニュースがあるので、一般の人にとってはその中から正しい情報を精査していくのはなかなか難しいかもしれません。なので、メディアがEvilにならずに普段以上に情報の精査に努めていくことが一番大切と思っています。

嘘のような本当のニュースの例↓

あと、間違ったことをシェアしている人がいたらコメント欄で教えてあげましょう。あなたのそのコメントを見て「もう一度情報を精査しよう」と思う人は必ずいます。

この文章が少しでも情報精査の手助けになれば幸いです。

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