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8月16日のF1スペインGP、高温による熱害が心配

 先日、F1の2020年シーズンカレンダーが、欧州開催の大会のみ発表された。気象オタクがこれを見て思ったのが、熱害の心配だ。

 エンジンの出力は下がり、ブレーキやタイヤの熱ダレが懸念される。

 なお、最も得をするのはファンだと思う。なぜなら、きっと無観客でTV観戦になるからだ。降り注ぐ真夏の太陽を遮りながらF1を見れるのは最高だ。

 さてF1の2020年シーズンは7/5にオーストリアのシュピールベルクで幕を開ける。その翌週7/12も同じ地で開催され、さらに翌週7/19はハンガリーに移動してレース。

 そこから1週間空けた8/2、舞台をイギリスに移して2週連続のレース、その翌週8/16はスペイン・バルセロナでレースだ。

 なお8/30のベルギーと9/6のイタリアは既存のスケジュール通り。つまりイレギュラーとなるのは序盤の8レースと言うことになる。

 最も気になる大会は8/16のスペインGPだ。ヨーロッパといえど真夏、昨年の同日のバルセロナは最高気温が30度、最低気温は23度と、まあ暑い。

 スペインGPは例年5月の初旬に開催されるため

 真夏の走行データが全くない

ことになる。

 心配なのはエンジンのオーバーヒートとタイヤの熱ダレ。これは気温とサーキットの特性が特に影響してくる。

 会場のカタロニアサーキットはテクニカルサーキットで、強いブレーキングを伴う箇所はそこまで多くないのが不幸中の幸いか。

 だがF1が走行する環境の理想温度は20度くらいと言われており、それよりも+10度くらい高いことを考えれば、エンジンの出力低下は避けられないと考えるのが自然だ。

 ましてファクトリーはほぼ最近になって再開されたばかり。加えてエンジニアのリソースを削減しているチームも多いので効率よく開発できるか、など課題は多いといえよう。

 とまあ懸念事項を書いてきたが、最も心配な観客の熱中症に関しては安心している。

 と言うのもきっと無観客レースなので熱波にさらされずに済む。今年のスペインGPは家で冷房に当たりTVの前でゴロゴロしながらサン・ミゲル(スペインのビール)を嗜むのが"あるある"何だろうなと思っている。

 余談だが、ヨーロッパはここ数年、年に1〜2回エゲツない熱波が到来している。

 去年、レッドブル・ホンダが優勝したオーストリアGPも35度を超える猛暑日になったのは記憶に新しい。

 きっと今年もどこかのタイミングで熱波に襲われる覚悟をしておくべきだ。

 F1ファンからすれば、せめてレースウィークには来ないで欲しいことを、そして何より無事開催されることを願って。

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