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介護士の僕が伝えたいこと

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障がい者・障がい児・高齢者の介助歴16年間の気づき
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16年間ありがとう!

ダイバーシティ映画のスタジオウーニッシュ代表、映画監督と介護福祉士の堀河洋平です。2006年の夏から訪問介護に入らせていただいている脳性麻痺の利用者さんの介助を昨日終えました。 当日の流れをTweetを深掘りながらお伝えいたします! 満員電車の中でTweet. 朝から妙なテンション。今日が終われば来週からもう会えないという非日常が始まる。あたりまえに過ごしてきた日常はもう戻ってこない! モーニングケアはあっという間に流れていき気づけばお昼。予祝をしました。次のステージの

震度5で安否確認なし

訪問介護の際、利用者さんと地震のことを話しました。 先週木曜日の地震の後、介護事業所から安否確認の連絡がなかったそうです! その利用者さんは地震のあった時間帯、22時41分はご自宅で車いすを使用し1人で生活をされています。(重度の脳性まひ) もし転倒したら起き上がれないし、スマホも触れません。夜中の巡回まで余震がくるかもしれない不安の中、孤立してしまいます。職員やコーディネーターであれば容易に想像できることですが安否確認はなし。他の利用者さんへも、僕ら介助者へも一切の連絡が

介護士に人権ってあるの?

トーンを変えて真面目な話をします。 二足のわらじの片方、介護のことです。 利用者(当事者)の方を不快にさせてしまったらごめんなさい。最初に謝っておきます。なので、内容は少々きつめです。命にかかわることなので。 16年介護をしてきて、初めて利用者不信になりつつあります。 コロナになってみんな我慢している。16年築き上げてきた信頼が崩壊寸前だ。とっくに昨年瓦解した人たちもいるけど僕は堪えた。家族から「もう介護は辞めたら」と何度もLINEが届いたが「今辞めたら後悔する、もう少

人は感謝されると誰かに優しくしたい生き物なんです。電車に乗るときも、、、

訪問介護の帰り、電車で移動していると車いすの少年とお母さん?が乗車してきた。 平日の夕方、車内は座れないほどに混み気味。僕はすかさず奥の方へ寄った。するとまさかの僕の方へ来た。お母さんらしき人が「奥へ行きますどいてくださーい!」と大声で言う。僕は避けた。周りの人たちも。 けれどその人たちから「ありがとう」という言葉がなかった。乗車した後もそこそこ大声でそのお母さんらしき人が少年に話しかけていたから、周りも「何この人たち!?」といった感じでジロジロ見ている。車内のアナウンスで

多目的トイレじゃなく多機能だけどまず倫理

多目的トイレがこれだけ話題になるのは、この先ないのではなかろうか? ということで私なりに記事にします。(もう何度もしてるって?) 緊急であり重要なことなので目次なし、で早速いきます! そもそも本来、今年オリンピック・パラリンピックを日本で開催するっていうことは(延期になったけど)、世界中の車いすユーザーたちが、多機能トイレじゃないと排泄は困難という前提で、あれだけ招致活動もしていたわけだから、トイレのマナーぐらい知っておこうよ、という話。 実は多機能トイレが出てくる短編

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介護職に支援を

なかなか楽しい話題が見つからない介護業界ですが、こういう時期だからこそ書けることがあると思うので、後世へ残すため記録しておきたいと思います。 以前のnoteや、ツイートも参考にされてください。 ①Newsあ、そういえば嬉しい話題がひとつありました。あそどっぐさんの記事(西日本新聞社)が、yahoo!ニュースに掲載されていました! おめでとうございます👍 あと、熊本のテレビ番組『みるっく』に東京からリモート出演した際、僕のインタビューに手話通訳がついたのですが、まさかの母

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対コロナ、介護士として思うこと

訪問介護という仕事訪問のヘルパーが一人でも新型コロナウイルスに感染すると利用者さんに感染し、曜日ごと日替わりで介助に入っているので芋づる式に感染してしまう。 大事なのは現場を支える私たちです。満員電車で利用者さんのお宅へ向かいます。リスクを覚悟で介助に入っても保証も何もありません。へルパー不足、そりゃそうでしょって思ってしまう。テレワークとは無関係で危機管理能力を疑う事態に発展しているので、私の考えをここに書きます。 介助をしている時間だけではなく、自宅から利用者さんのお

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介護福祉士への待遇改善は日本の未来を救う、かもしれない

少し前の話。 映画と映像の仕事が立て込んで投稿できずにいました。寝かせて有料マガジンで、と思っていましたがお題「2020年代の未来予想図」が開催されていることを知り、こちらの方へ応募投稿します。 切実と笑顔の板挟み2019年10月12日(土)、台風19号がやってくる当日の早朝より訪問介護。利用者さんのお宅に入室して、いつものようにモーニングケアを始める。 しかし、朝食の用意をしようと台所に行くと、よく見る光景がそこにあります。ヘルパーあるあるかもしれませんが、まるである意味

再生

心のバリアフリーを考える

12月3日から9日まで障害者週間です。 国土交通省がバリアフリー研修で使用している短編映画『上にまいります』のドキュメンタリー 心のバリアフリーを考える 企画当初の2012年から撮影してきた、キャスト・スタッフ・関係者のインタビューを収録!ぜひ見てください。 あなたが思う、心のバリアフリーとは何ですか?

新しい働き方で周りと自分がいい方向へ変わる・次世代の障がい者

令和になりnoteを始め、これまで12の記事を書いてきました。今回は初めてとなる有料の投稿をしてみたいと思います。(ドキドキ...) まずはサポート金額100円からスタート! 現在編集中のブルーレイ『堀河洋平監督短編集・上にまいります/千里 翔べ』の製作費に充てます。そして来年こそ撮らなければならない新作映画の資金にします。これらの作品たちは、障がい者の自立支援に繋がる目的を兼ね備えていますので、何卒ご協力よろしくお願い申し上げます。 トモくんさて、最近知ってハマってしま

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台風19号、命を守る

毎週土曜日は終日訪問介護です。 明日、関東地方は交通機関がストップし計画運休があり、誰も見たことのない未曾有の台風を経験するでしょう、と天気予報で言ってます。命を守る行動をとってくださいと。 千葉を襲った台風15号より強い台風とは? 想像しただけで怖いです。何が起こるか分かりません。だから準備だけはしましょう! 窓ガラスに養生テープを貼り、ガラスの飛散を最小限に留める。 停電の可能性があるので懐中電灯を用意。乾電池も忘れずに。 断水もするかもしれないので、お風呂場の

さぁ、これからだ!

初の上智大学へ行って来ました。 チャイムの音が鳴り響き懐かしい感じです。夕刻、授業が終わりこれからバイトでしょうか? 学生たちが下校しています。 長年の眠りから覚めた世界さてそんな中、6号館で開催された「映像が伝える、東京1964パラリンピック -当時の躍動感が 今 上智で蘇る-」に参加してきました。 無料でいいのっていうくらいの上映付き講演、学生たちも交え授業のような嬉しいイベントでした。 まず最初に記録映画『パラリンピック東京大会』の上映なんですが実はこの作品

多目的トイレの名称はありかなしか!?

外出介助の際、利用者さんがトイレに行くことはよくあります。昨日の介助であらためて気づいたことをお伝えします。 名称について車いすトイレを多機能トイレや、だれでもトイレ、優先トイレ、みんなのトイレなどの名称で記載されてある場合がありますよね。いやいやみんなのトイレって、街中や公共施設内にあるトイレは個人の物ではなく、もとからみんなのトイレではとツッコミたくなる名称もあったりするのですが..... そういう風に名称がバラバラで、だれでもトイレのような摩訶不思議な名称にするから

ドラマ「パーフェクトワールド」を観て

とにかく毎週楽しみ リアルタイムでは訪問介助の仕事があって観られなかったので、タイマー録画して第1話からずっと観てきました📺 ついに先週最終回でしたね。みなさんはどんな感想をもちましたか? 【いつかこのドラマが、ただのありふれたラブストーリーになりますように。】 このキャッチコピーが伝えるように障がい者が主人公の作品が特別ではなく、かといって健常者が普通ではない人間を人間として捉えたら、このドラマで表現した内容は世界中にあふれていて、そんな日常を私たちは地球上で共に