精神病院で働いていた話
音楽療法の専門学校の入学式で、ある求人を紹介されました。
精神病院閉鎖病棟での音楽療法アシスタント。
まだ勉強も始まってもないのに、精神科の方と関わったこともないのに、勢いで応募したらなんと合格!(多分応募者が私以外いなかった)
音楽療法は、基本的にピアノやギターの生音を使うことがほとんどなのですが、その現場では機械のデータの音源を使っていました。
音量を上げられる他、元の音データを機械で上げたり下げたりとその場ですぐ移調ができる優れものでした。
ちなみにアシスタントの仕事は、セラピストの方が話をつなげている間に、次の曲をセットし、予め移調しておくことでした。
なぜ、生音でないのかは、院長先生がピアノを弾ける人だからという理由。
私たち職員がピアノを使い、それが院長先生よりもうまいとなるとヘソを曲げちゃうらしい!
と言いつつ、私は当時のセラピストがピアノを弾けなかったのではと密かに思ったりしています。
院長先生は、病院のお祭りの時はピアノを披露してくれるのだけど、患者さんもう大喜び。
「きゃー!」
「すごい!すごい!」
多分当時で70代半ば〜後半。
そんな院長先生、社員旅行でディズニーシーに行った時、タワー・オブ・テラーに乗ってはしゃいでいました。気持ちも身体も若い先生でした。
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