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聖闘士星矢がアニメ・玩具の企画ありきだったというデマの話

星矢ファンなら割とネットで目にしたことがあるデマですね。
最近、この話について立て続けに興味深い発言が出てきました。

鳥嶋さんのインタビュー

電ファミニコゲーマーに何度も面白い対談・インタビューが掲載されている、元ジャンプ編集長で鳥山明先生の編集者だった鳥嶋さん(Dr.マシリトのモデルで有名な方です)。

インタビューから引用すると、“『ジャンプ』で優秀だった3人のライバル編集者”というパートで

鳥嶋氏:
僕の後輩で松井栄元っていうのがいて。こいつは『キン肉マン』をプロレス漫画にして復活させた男。
(中略)
もうひとつ松井君が上手いなと思ったのは『聖闘士聖矢』。これは松井君がバンダイの人たちと話をしていて、バンダイが一時期、超合金が下火になって「そういうものを作るラインが違う形であればいいんですけどね」というのを聞いて、ピンと来たらしくて。それで聖衣(クロス)というのを持ってきて、そこにギリシア神話の十二星座を重ねた。

という発言をされています。

“聖矢”と誤字っていますがもちろん聖闘士星矢セイントセイヤのことですね。
このエピソードが曲解と再生産を繰り返してアニメ・玩具の企画ありきみたいな話になったのかなと。

ただ、上の発言って別に企画を立てて東映・バンダイに持っていったとは言っていないんですよね。
超合金のラインが空いてる=そういう領域が手薄だからそこを狙った作品を掲載すればヒットすると察知した編集者のセンサーと、それを作品としてコーディネートした手腕について評価しているという話題であって。
バンダイの担当者の方も聖闘士星矢の関連書籍(たしか大全あたり)で、子供が読んでる漫画を見て聖闘士星矢の存在を知った〜みたいな話をされていたはずです。

小山高生さんのツイート

補足事項。
ファンにとって印象が強い脚本は菅良幸さんだと思いますが、アニメの序盤はメイン脚本家の小山高生さんがほとんど一人で脚本を書かれています。
そんな小山高生がアニメ化35周年ということでツイートしています。

アニメ企画が最初から立っていたとしたら、連載開始から四ヶ月経ったタイミングで「あと五ヶ月で放送だからよろしくね!」とはならないでしょう。
もちろん当初は他の方が手掛ける予定だったのを何らかの事情で急遽代役を……というケースもあるので絶対とは言えないですけどね。

なんにせよ、長いことソースはネットor脳内だろうと思いつつハッキリしなかったのが35年も経ってから色々と出てきて少しスッキリしました。 ■

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