米国市場前のマーケットニュースと注目銘柄【３月５日(金)】

ダウ先物　+0.35%
S&P500先物　+0.41%
ナスダック先物　+0.36%

・昨晩の米国市場、何が起きたのか

4日の米国市場は、
・ダウ　-1.11%
・S&P500　-1.34%
・ナスダック　-2.11%
となりました。ダウは3日連続下落しました。FRBのパウエル議長がウォール・ストリート・ジャーナル紙の公開インタビューに応じ、長期金利上昇について「金融市場に持続的な逼迫がみられるようなら懸念する」と述べたものの、具体的な抑制策に言及しなかったため長期金利が1.5%台に上昇し、投資家心理が悪化しました。
VIXは一時31台にまで上昇し、ここ最近買いが優勢だった景気敏感株も売られました。

・米商務省、ミャンマーに追加制裁

アメリカの商務省は4日、国軍のクーデターに抗議するデモ参加者に対し、治安部隊が武力弾圧を強めていることを受け、追加制裁としてミャンマーの国軍系企業など4団体に米国企業などが製品や技術を輸出するのを禁じる事実上の禁輸措置を発動すると発表しました。
2月にバイデン大統領は、ミャンマー国軍幹部に資産凍結などの制裁を課しており、今回の制裁は追加制裁という形になります。

・中国2021年の成長目標は6%以上

中国の全人代で、リー・クォーチャン首相は2021年の実質経済成長率目標を「6%以上」と設定しました。国際機関や中国内外のシンクタンクは8%前後との予測が多く、保守的な目標となりました。

・OPECプラス、協調減産を維持

OPECとロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は4日、現行の協調減産を4月もほぼ維持すると決め、原油先物は1年2カ月ぶりの高値をつけました。

・イギリスがアップルの課金体系を調査

イギリスの競争規制当局は4日、アップルがアプリ開発者から手数料を徴収する仕組みについて、競争法上の妥当性の調査を始めたと発表しました。

【注目銘柄】

・IMAX　売上高はクリア、EPSがコンセンサス未達。IMAXはカナダのエンターテイメント・テクノロジー企業。同社が開発した動画フィルムの規格、およびその映写システムである｢IMAX｣をデザイン、製造、販売、リースする。

・BIG　好決算。米国大手のディスカウント小売業者。生産超過、包装変更、製造中止、清算、返品により放出された有名ブランドの見切り商品を仕入れ、それらを低価格で販売する。

・COST　売上高はクリア、EPSがコンセンサス未達。オンラインでの売上高は+76%となった。コストコ・ホールセールは、会員制の大型量販店チェーンを展開。米国、カナダ、メキシコ、英国、アジア、オーストラリアに約650店舗の販売網を持つ。

・NCLH　4,758万株の公募増資を発表。PE会社のLCattertonが保有する転換社債を償還するために使用する予定。これを受けて時間外で-7%。NCLHは米国のクルーズ船運航会社。

・AVGO　好決算。しかし、半導体の売上高に関してはコンセンサス未達。部品の不足がこれからも続くとの見方。シンガポールの半導体デバイス製造持株会社。主にアナログ半導体デバイスの開発者やサプライヤーに製品を提供する。主要市場はワイヤレス通信、有線インフラストラクチャーなど。

・SPCE　ヴァージンギャラクティックの会長Chamath Palihapityaは、彼の持ち株である620万株を約2億1300万ドルで売却。SPCEは米国の航空宇宙事業持株会社。

・TTD　Googleが、インターネット上で個人を追跡するために広告追跡技術を使用しないと述べ、広告技術のプロバイダーであるTTDは株価が過去二日間で20%下落しています。TTDは米国の広告データ企業。広告代理店に広告目録などの管理を可能にするテクノロジーを提供し、顧客が大画像ディスプレイ、ビデオ、ソーシャルメディア、コンピュータ、モバイルなどを通じ、デジタル広告キャンペーンを管理するプラットフォームを展開する。