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東京から2週間

東京から2週間が経った。

コロナにもかかることなくピンピンしている。

東京に行くという私に、バイク仲間のJさんがくれた超高性能マスクのおかげか、はたまた1人行動で対策していたからか。

Jさんは65歳。
孫がいるとは思えないくらい若々しく、スウォッチの世界的コレクター。
いつも私に「年取ってから遊ぼうと思っても体力が落ちてますから。元気なうちに遊ぶべきです。お金もあの世には持って行けませんから、適度に使ったらええんです。」と言う。

そんなJさんだからか、この状況下に東京に行くという私を怒るでもなく諭すでもなく、スっとマスクを渡してくれて「気をつけて行ってらっしゃい」と。


東京は去年の10月以来だった。あの時は転職決めてすぐさまノープランで深夜高速バスに乗り込んだんだった。

今回は、kiss the gamblerの「黙想」リリースパーティーが最大の目的。

宿は適当に新宿に取ったらば、新宿でシーチキン佐野さんの定例ライヴが初日にあったり、2日目には沢田ナオヤさんのライヴが歌舞伎であったり。場所もタイミングも良かった。持ってるなと思った。
holyも東京で写真展やってて、会えて写真も見れて。

kiss the gambler「黙想」リリースパーティーは言うまでもなく最高だった。
しかも、来たかった下北沢THREE。

初めての場所でも素晴らしい音楽に包まれて関係無かった。

初めましてなのに、前から知ってる仲良いノリで絡むのは悪い癖だ。“大阪人”は免罪符に使えない。

でも、ほんまライヴハウスが楽しくて。みんな仲間やって。

東京は優しかった。

シーチキン佐野さんのライヴ見てても、沢田さんと歌舞伎のベンチで話し込んだ時も思ったこと

大阪に帰らない理由が、ここにはあるんだな

そう思った刹那、沢田さんが言った

「東京、オモロいで。」

「…おもろいっすよね。沢田さんももう15年くらいになるでしょう。」

シーチキン佐野さんも、沢田さんもそれぞれ、お笑い/音楽では、売れているとは言えないが
それでも辞めずにずっと東京にいて。


いったい誰が東京砂漠と言ったのだろう。

いつから東京砂漠と感じるのだろう。

2021 夏の終わり


まだ私には東京はオアシスだった。


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