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深夜の独り言 13

土佐日記の有名な冒頭文、

をとこもすなる日記といふものを、おんなもしてみむとてするなり。

いつだったか、これと一緒に、昔の日記と今の日記は違うものだと習いました。貴族の男性が子孫に必要なことを教え伝えるために書かれるものだったと。もちろん、ひらがなを使いたかったから女性のふりをして書いたという話も印象的です。土佐日記を読んでみると確かに、人に読まれる前提ですから面白いですよね。

九月頃から日記を書いています。

日記が続かないから、と、この深夜の独り言を始めたような気がするのですが、なんと九月から今まで続いています。日記と言っても、小さめのノートに、毎日一言書くだけです。それでも一日を振り返って言葉にするのは難しく、毎日悩んでいます。

ほぼ日手帳というのをご存知ですか?

一日のページが大きくて、月ごと、日ごとにふさわしい言葉が紹介されている手帳です。専用のカバーや下敷きもあって、デザインも楽しめます。スケジュール管理だけでなく、日記のようにも使えるそうです。

私が文章を書いていることを知っている、数少ない友人のひとりがプレゼントしてくれました。使いこなせるかわかりませんが、毎日丁寧に使えたらいいなと思っています。来年からはそこに日記を書くつもりです。

プレゼントといえば、先日なんと、プレゼントとしてお話を書いていただきました。

『小豆』です。小豆ですよ!タイトルまで…

私のお誕生日をお話にしてくださいました。こんなに可愛らしく不思議な数だと聞いて、自分のお誕生日をより好きになりました。カナヅチ猫さんは数学をされていた方だそうで、他にも数学のお話を書かれています。私も大学で数学を学んでいるので、興味深く、楽しく読ませていただいています。

カナヅチ猫さんのお話は、日常に寄り添った、本当に自分が体験しているような身近な題材が多く、少し近い雰囲気を感じています。私が描きたいと思っていることをさらりと書いてしまわれるので、すごいなあ、羨ましいなあといつも嫉妬しております。

素敵なお話をつくっていただいて、本当にありがとうございました。言葉にしきれないほど、とても嬉しかったです。

他にも、たくさんお祝いのお言葉をかけていただいたり、サポートでお祝いしていただいたりと、なんだか今年の誕生日は、自分がこの世界の主役になったような、幸せな一日でした。この日の日記は一言では収まらず、一ページまるまる書きました。

日々、思うことがあって、それを記録する。見返せば、そのときどんな感情だったか、はっきりと思い出せる。だんだんと記憶は褪せていっても、記録は残ります。幸せを残すために、日記を続けていきたい。

私は、昔のひとみたいに人に読ませる日記は書けません。現実にはお話のようにおもしろいことは頻繁には起こらないのです。でも、自分自身で読み返したら、そこにはきっと幸せが詰まっていて、苦しかったことも、楽しかったことも、きらきらした記録になるのだと思います。

未来の自分のために、自分と向き合いながら、日記を書いていこうと思います。


深く考える夜の、


深夜の独り言。

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