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新しい米の季節

駆け出しの新人のことを「新米」と呼ぶ。
これが言い得て妙というか、すとんと落ちる語感があるから不思議だ。では、同じ農作物で「麦」や「芋」ならどうか。

「やるじゃないか、あの新麦!」

イマイチ。これでは、新しいビールでも発売されたのかな。という印象しか受けない。却下。

「すみません、まだ新芋なもので……」

芋だなんて、そんなに貶めなくてもいいじゃないか。ちょっと気の毒な気分になる。却下。

やっぱり「米」でなくてはいけないのだ。

また、「新米」には、どこか好意的な印象がある。「青二才」や「はなたれ」にも同じような意味合いがあるが、ばかにしたようなニュアンスが強いし、「若輩」「新顔」というのも上から目線が滲んでいてどうも感じが悪い。

ほかにも、だれか人をあらわすのに「もやし」「大根役者」「こんにゃく」「芋侍」「ゆでたまご」などが挙げられるが、得てしてネガティブな例えである。

その点「米」はポジティブ。

さすがは主食。「大切にしようね」とか「応援してるぞ!」という前向きなメッセージが含まれているように感じる。なんて徳が高いんだろう。また「新米はおいしい」というイメージも「新米」の愛されキャラ化を後押ししていると思われる。やっぱり「米」なのだ。

米米CLUBのネーミングセンス、おそるべし。



さて、
トップの写真は言わずもがな「新米」です。
おかげさまで豊かな気持ちになりました。

きょうもお読みいただきまして、
ありがとうございます。

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