ソ連伝説の女性スナイパー②


1万2000人をも狙撃─ソ連伝説の女性スナイパーたちはなぜ過去を隠したのか
1943年11月24日 戦闘地から戻るO.ブイコワとR.スクリプニコワPhoto: Sovfoto / Universal Images Group / Getty Images

15分間で16人を殺した女性スナイパー「レディ・デス」
この戦争で、狙撃兵養成所を出た女性兵士たちが殺したのは、ドイツ兵約1万2千人(1個師団分にあたる)。それも主に将校や指揮官たちだった。

女性狙撃兵たちは通常2人1組で任務に出る。1人が見張り、1人が射撃を担当、見張り役は敵の動きを目で追い、位置を定め、殺した敵の数をカウントした。銃や携行食糧の他に、敵の手に落ちたときの自滅用に擲弾も持っていた。
最大の功績を上げた女性狙撃兵はリュドミラ・パヴリチェンコで、309人のドイツ兵(そのうちの36人は経験豊かな狙撃兵だった)を殺した伝説の女性だ。15分間で16人を殺したという逸話もある。ドイツ兵たちは彼女に「ボリシェヴィキのワルキューレ」というあだ名をつけていた。さらに、「ミス・コルト銃」「炎の女王」「レディ・デス」という名でも知られていた。
新兵として前線に出たときにも、リュドミラは殺された兵士の銃を拾いあげ、ありえないほどの正確さで敵を撃ち、じきに狙撃銃も手に入れたのだった。オデッサ防衛の際にパヴリチェンコがあげた功績のひとつは──15分間の戦闘で16人のドイツ兵を殺したことだ。

精緻な射撃で89人を殺したニーナ・ロプコフスカヤは、赤軍勲章と名誉第三等勲章を授与された。84人を殺したリュボーフィ・マカーロワは、名誉第二等と第三等勲章を授与された。

ソ連英雄となった狙撃兵ナターリヤ・コフショワとマリア・ポリヴァノワのペアは、擲弾で周りにいたドイツ兵たちを巻きこんで自爆し、敵兵を300人以下にまで減ずることに成功。

年齢にそぐわず48歳で志願して戦場へ行ったニーナ・ぺトロワは、彼女は、122人の敵兵を殺した。さらにニーナ・パヴロヴナは、自分の経験を若い女性狙撃兵たちに伝授し、500名以上のプロ兵士を育てあげ、名誉勲章にまったくもってふさわしい人物となった。

名誉勲章を二度授与されたローザ・シャニナは、「東プロイセンの目に見えぬ恐怖」の称号を得て、1944年4月から1945年1月までの間に、12人の狙撃兵を含む70人の兵士を殺した。

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