仕事をしくじったら、何を見る?
新しく社会人ともなると、慣れない仕事で仕事を失敗しがちです。
そうゆう私も、入社1年目は失敗続きでした。
いや、2年目になっても失敗だらけでした。
前回の裏話的な話が今回の内容です。
当時の事業部長は、なんとあの有名な建築家「黒川紀章」と大学が同期で、同じクラスだという、優秀な人でした。
その事業部長は、単なる優秀だというだけでなく、哲学者のような人でした。
ある日、私は仕事をしくじって落ち込んでいました。
その部長は酒が好きで、夕方になるとよく誘いにきてくれました。
日中の私様子をみて、なにかを感じてくれていたんだと思います。
会社がある同じビルの地下に、昔からの居酒屋があったのです。
そこへ連れられて行きました。
飲みながら、「佐東くん、今日はちょっと落ち込んでいるんじゃないの
どうした?」
「いやぁー、お客さんに納期遅延の件で滅茶苦茶叱られまして、はっきり
言ってかなり落ち込んでます。どうしたらいいかわかりません。
私が悪いのならともかく、海外本社の工場移転による納期遅れなのです」
事業部長は、
「やるだけやって、でもどうしようもなかったら忘れるしかないよ。
そして、そういう時は、月から地球にいる自分を想像してみるんだよ。
例えばの話だけどな。地球にいる悩んでいる自分なんて、
すごくちっぽけな存在に見えるんだよ。あんたが悩んでいる
ことなんか、誰も気にしていないよ」
とアドバイスしてくれました。
確かに、一理あるなぁ、と納得しました。
それ以降は、失敗して落ち込みそうになった時はそんな風に考える
ことにしました。意外に、そう考えると忘れるものです。
ちなみに、その事業部長は夕方になると私やすぐ近くにいる同期の
ところにやってきて、こんなやりとりをするのです。
事業部長:「おい、仕事終わったか?」
私:「あと、30分くらいで終わります」
「そうか、じゃあここで待ってよう」といって、私の席の隣に座ります。
そんなことされたら、落ち着きませんし、仕事になりません。
上司を待たせることはできません。
私:「わかりました!終わります!」
といって、他の人も誘い(誘われ?)地下の居酒屋に行くのです。
終電近くまで、わいわいがやがやと・・・
当時、同じ事業部には5人くらいの部長さん方がいましたが、大なり小なり
酒好きのそんな心の広いの人たちばかりでした。
かなり、昭和的でしたがすごく楽しい会社でした。
そんな会社だったのでストレスなんて、すぐにすっ飛んで行きました。
次の年(入社3年目)には、ある部署を任されることになるのです。
さあ、大変です。どうなるのでしょう。
次回、その話をしたいと思います。