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驚きの深海魚TOP5

1 はじめに

今回の記事はタイトルにもある通り深海魚の驚くべき姿、生態について
まとめてみました。筆者は全国の様々な漁師さん方から売り物にならない深海魚をご厚意でいただいています。その出会った中から特におもしろかったもの5種をピックアップしていこうと思います

2 驚きの進化魚TOP5

5位 キホウボウ(学名:Peristedion orientale)

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こちらの進化魚は全身が鎧のような棘の生えたうろこに覆われています。
(↓ 上からみた図。長く伸びた突起が特徴的なキホウボウ)

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さらに面白いのがこちらの魚、なんと胸鰭の一部を使って底を歩くことで
餌を探しています。魚なのに歩くなんて中々変わった生態をしていますね。

4位 アカグツ(学名: Halieutaea stellata)

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何とも可愛らしい(?)姿をしたアンコウの仲間です。まるで蛙のような相貌で何とこちらの魚も泳がずに歩いて移動をします。体表面にはびっしりと
棘が生えており触るとかなり痛いので漁師からは敬遠されています。
しかも理由は不明ですがアカグツにはかなりの確率で大量の寄生虫がついています。口の中から大量の寄生虫が出てくる様子はショッキングです(笑)

3位 ギンザメ(学名:Chimaera phantasma)

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名前に「サメ」と入りますがサメの仲間ではありません。ツギハギのような模様があり、まるで他の生き物をくっつけたように見えるので英名は
シルバーキメラ(silver chimera)と言います。まだまだ生態に謎があり世界各国に研究者がいます。
(↓ 交尾の際に雄が雌のひれを挟み固定する役割であることが近年判明した
前額把握器)

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2位 ホテイエソ(学名: Photonectes albipennis )

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ザ・深海魚と言った見た目をしています。食料の少ない深海で生き残るため
大きい魚なども捕食できるよう口は大きく、良く開きます。
黒く塗り潰したような黒色をしており、体側の発光器がとても美しいです。
見た目のインパクトが強すぎるため、2位としました

1位 リュウグウノツカイ(学名:Regalecus glesne)

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深海魚といったらこれ!という方が多いであろうリュウグウノツカイ。
稀種で滅多にお目に掛かれません。僕が手に入れた個体は数tのイワシに
混じっていたので一部のひれが欠損、体も二つに切れてしまっていますが
完璧な個体はとても美しいです。天敵に襲われると体を自ら切断し、おとりにして逃げたりもするようです。まだ生態も詳しくは分かっていません。
よくリュウグウノツカイが打ち上がったりすると「地震の前兆だ!」などの
声が散見されますが科学的根拠は一切ないので信じないようにしましょう。

3 終わりに

いかがだったでしょうか。
紹介しきれないものもたくさんいたのでとても迷いました(笑)。
「深海はまだまだ分からないことだらけのロマンに溢れた世界だ」ということが少しでも伝わればいいなと思います