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コントロール小日記


★ 1月12日 火曜日
熱気球は、気球に加わる浮力も
その重さも変わりません。
だから
気球の重量自体が軽くなるということはありません。

ただ、コントロールできるのは、
気球内の気体の密度を変えることだけ。

バーナーによって加熱すると、
気体が膨張し、その密度が小さくなり、
その空気の重さ分だけ軽くなり、
力のつり合いが破れて
上昇するというわけです。

水中の泡みたいなものですが、
泡はただ上昇するのみ。

気球は、となると、
上昇も下降もできるという操作性、
自由にコントロールできるというのが
素晴らしい。


★ 1月13日 水曜日
午前5時半過ぎ、いつもの早朝散歩に出かける。
外は真っ暗。
今が一番、暗い時期なのかも。

しかし、あちこちすでに、
家々の明かりは点いているし、
遠くの街の灯りも、点々と明るい。

車も、朝の出勤か、あわただしく動き始めている。

この暗さも、もうすぐ変わる。
それからの半年は、再び、明るい早朝散歩となる。


★ 1月14日 木曜日
天気予報が、昔の比でなく、
ずいぶん正確になったのは、
コンピューターをはじめ、
様々な科学技術の発達によるものなのだろう。

静止衛星もその一つ。
一日24時間で地球の周りを回っているから
地上から見れば、同じ位置に静止しているように見え、
同じ位置の雲の様子など、その画像を撮影できる。

といっても、
静止衛星の軌道の高さを計算すると、
地球半径の5.6倍の距離から
写真撮影していることになる。

最初は、おそらく紙と鉛筆一本で
構想されたものが
すごいことになった。

科学技術の成果は、
平和のために
総力挙げてコントロールしたい。


★ 1月15日 金曜日
小学校の高学年の
算数の応用問題、
特に鶴亀算などには難渋したが、

中学校で、未知数を決め、
方程式を解くことを知り、
その単純明快さ、
すっきりした見通しのよさに救われた。

後年、高校で微分積分を習ったときにも
同じことを感じた。

なんと自由なことか。
年数を経れば経るほど
自由になっていくという感じ。

世の中も、そのように進歩しているのかもしれない。
複雑で大掛かりな、昔の機器のことを考えると
今は、もっと複雑なことが
スマートな機器で
簡単にやってのけられる。

それも何かしら
重いとらわれから解き放たれていく感じ。


★ 1月16日 土曜日
地球の半径は6400㎞で
空気の層の厚さは10㎞。

640分の一の極薄い膜の層に
我々は生息している。

宇宙ステーションの中の
排泄処理も気になるけれど、
大宇宙から見れば
この地球も一つの狭い宇宙船のようなもの。

クリーンな環境を如何に保つかが
今問われていると思う。

かけがえのない、しかも奇跡に近い
我々自身の、身近な生活環境なのですから。


★ 1月17日 日曜日
高校生になった時、
それまでと違って、誇らかに思ったことがあった。

例えば
高校合格者が新聞に掲載されたこと。
教科書が分厚くなったこと。
腕時計をはめ、革靴を履いて登校できたこと。
高1でlogを習い、高2で微分積分を知った時。
等々、いろいろだが、

50年以上も前の出来事が、
思い出せば、昨日のようによみがえってくる。

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