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Honor Vladivostok Ice Run V

以前から目をつけていたウラジオストク氷上マラソンにようやく参加できました!2020年は5回目大会。大人から子供まで、現地の方だけでなく、日本や韓国を含め海外からも多くの方が参加されていました。

行くまであまり情報がなかったのでツアーも検討したのですが、ウラジオ自体は初めてではなかったのもあり、個人で申込みして参加しました。
凍った海の上を走るというレアなマラソンに参加してみたい!方々にも参考になれば幸いです。

1.ウラジオストク氷上マラソンとは?

ウラジオストク氷上マラソンは、毎年2月末あたりに、ルースキー島の入り江で行われます。
ルースキー島は、ウラジオストク市街地から南の方に位置しており、リゾート地としての開発が進んでいるところで、観光ツアーでも訪れるポピュラーなところでもあります。

マラソンは、ハーフマラソン、10km、5 kmと、500m、1kmという子供用のレースや、カップルのための枠などもあります。

「氷上」ということだけあって、凍った海の上という、なかなか体験できないコースの上を走ります!

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↑↑コース 
わかりづらいけれど、青いところが陸地で白いところが海

参加者数は1500人まで、各コースごとの人数は下記の通りでした。

Quantity of participants is limited to 1,500:
・0.5 km - 50
・1 km - 100
・5 km - 450
・10 km - 450
・21.1 km - 400

制限時間は下記の通りです。
凍った海の上とはいえ、ゆとりのある設定です。

・21.1 km - 4 hours
・10 km - 3 hours
・5 km - 2 hours

Family Runのようなものを除けば、16~17歳までは 親の許可のもと5kmのみエントリが可能ですが、5km以上は基本的に18歳以上である必要があります。
子供向けレースには日本からも数名ですが子供たちが参加していました。
子供のうちから海外でマラソン大会なんて、とてもうらやましい限りでした・・・笑

2.申し込み

こちらの大会のHPからもできますが、不安な方はRUNNETからやると確実です。ただし、大会事務局からRegistrationが完了したという通知が来たのは、開催1か月前でした・・・
諸々不安のある方はツアー(JATMなど)を通してお申込みされるとよいと思います。

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この後に、大会前日に行われるというパスタパーティーの申し込みのお知らせも来ます。
今回は、諸事情により念のため。。ということで自主的に参加を断念しましたが、他の参加者とつながるいい機会ですし、カーボローディングにもなるステキなイベントなので参加したかったです。。
パスタパーティーの費用は申込みの費用の中に含まれているので、大会参加者は無料で参加できます。

3.日本を離れる前にチェック!

大会10日前に、参加受付に関するお知らせが届きました。
その中に、受付時に下記の提出をするよう案内が入っていました。

・identity card / passport (copy)
・medical certificate of health
・application form

いずれも簡単な内容で指定フォームが用意されていますが、medical certificate of healthは、医療機関に記入してもらう必要があるので、早めに対応をしておくと安心です。
私もあわてて近所のクリニックに行き、問診して書いてもらいました。

4.参加受付

現地での受付は、大会の2日前から、ウラジオストク市街地のグム(デパートのようなところ)のフロアでやっていました。
当日、現地でも受付カウンターが設けられていましたが、会場へのアクセス含め案内が載っているハンドブックも受け取れるので、市内観光がてら事前に済ませておけば安心です。

受付を済ませると、下記のようなものを受け取ります。

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日本のマラソン大会だと郵送で事前に送られてきて、その中にゼッケンと記録用のチップを渡されますが、それが受付時に渡される形となります。
記録用のチップはすでにゼッケンにつけられているので、当日はゼッケンをつければ完了です。
ちなみに、記録用のチップは返却不要です。

他に、キャップにもネックウォーマーにもなる筒状の防寒具と、靴に装着する滑り止め、当日の交通やタイムスケジュール等が書かれたハンドブック、簡単なナップサックにゴムバンドといった内容です。

5.大会当日

当日は、中央広場(Google mapでは「パーミャトニク・ボルツァム・ザ・ヴラスチ・ソヴェトフ・ナ・ダリネム・ヴォストケ」と出てきます)のバス停からシャトルバスが出ており、こちらから会場に向かうことができました。

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中央広場の前のバス停 モニュメントが目印

だいたい30~40分ほどの道のりで、ルースキー島にある Novik Country Clubに到着します。ここがスタート地点です。

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↑↑ 奥の方で白くなっているところは凍った入江

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荷物はスタート地点のそばに預ける場所があります。大きなビニール袋にバッグなどまとめて入れられて、ゼッケンの番号が書かれた紙と一緒に保管され、受け取りも同じ場所で、ゼッケンの番号と照合し渡すという流れでした。
走る時間になるまでは、施設のカフェなどでお茶をしたり、ウォーミングアップをしたり、自由に過ごします。

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コーラス隊みたいな方々もいて、会場をもりあげてました。

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最初と10kmのスタートの直前に、ステージにジムのインストラクターのようなおねーさんが出てきて、ランナーと一緒に準備体操をしていました。
この準備体操が終わると、ランナーがスタート地点に向かうという流れになっていました。
当日、英語で集合時間などを知らされることはないので、スタート時間は自分で注意しておく必要があります。
不明な場合は会場のスタッフに聞けば答えてくれます。
ちなみに、日本語のできるスタッフもおりました!日本人の参加者がそれなりに多いことがうかがえます。

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↑↑ ランナーが走っている様子

6.いよいよスタート!

スタート・ゴール地点はこんな感じです!

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最初は砂利道の上ですが、すぐに氷というか海の上に切り替わります。

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つるんといきそうで、確かにスパイクなしだと滑りそうですが、スケートリンクというよりはむしろ、雪道が固まったような感じでした。

いよいよ出走です!
ドローンが上にいくつか飛んでいました。

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出走順はよくあるマラソンレース同様に、タイムによって分けていましたが、前の方から一斉に走る形ではなく、早いタイムの走者の組の後ろがある程度離れた後に、後の組が走者がスタートするという形でした。

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スタート地点で何か話してましたが、ロシア語だけだったので、残念ながら何を言っているかわからず・・・
そんな感じのスタートでした!

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エイドステーションは2.5km間隔にありました。
水、スポーツドリンク、チョコレート、デーツが置かれており、トイレもあります。
外気は寒くても、普通に汗をかくので、たどり着くたびに水分をとっていました。

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5km、10kmは途中に折り返しをするところがあるのですが、これが意外とわかりづらいんじゃないかなと思いました。
10kmで一緒にスタートしたはずの人が、5kmの折り返しで折り返しているのを結構見たりもしました。。
一応、折り返し地点のところには看板があるので、そこに目をやればわかるし、エイドポイントをいくつ通り過ぎたか?で考えてもわかるかもしれません。

そして、ゴール!

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完走するとメダルをかけてくれます!
(10と書かれているけど、10位じゃなくて10kmという意味・・・笑)

凍った海の上は、積もって解けて凍ってまた解けて・・・という状態になった雪の上を走るような感じでした。
あまりよくない足元を気にしながら走る感じでもあったため、慣れるまでは大変でした。
でも、坂道も下り道もないので、その分体に負担がかかることもなく、いつもだと軽く感じていた筋肉痛が全然なく・・・でした 笑

走った後は、荷物を受け取り、更衣室で着替えて帰る準備。
更衣室にはシャワースペースが一つあり、浴びている人もいました。

ランの後の食事は、参加賞の大量のソーセージにパンも渡されましたが、会場ではロシア軍が牛肉のカーシャ(そばのピラフみたいなもの)と少し甘めの紅茶をふるまっていました。

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寒い空気の中、温かいカーシャと紅茶がラン後の体にしみわたる・・・
ロシア軍のカーシャ、とてもおいしかったです!
カーシャというステキなお料理にも出会うことができました!
(早速スーパーに行き、そば米とカーシャのもとを買ってきた・・・笑)

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ランの後に、おもしろそうなレクレーションもやってました。
やっているのは大人でしたが、何か運動会みたいで楽しそう・・・

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初めての凍った海の上を走る経験でしたが、周りに何もない、ただ続く道の上を走る経験もまた初めてだったので、とても新鮮なランでした。
遠くでワカサギ釣っている人がいたり、コースの横を爆走する車や、氷の上は犬も楽しいのか?イヌのランナーもいたり、、、何もかもが色んな意味で新鮮でした!

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7.服装など

【ウェア】
凍った海の上を走る時の服装ってどうしたら・・?と考えると思いますが、アドバイスは主催者のHPにも一応記載はありました。
でも、

・走るので一応汗は普通にかく
・外気はマイナスx℃の世界

ということを考えると、それなりの服装でいかないといけないなと思い、参考にしたのは「クロスカントリー」でした。
スキーをはくか、靴をはくかの違いかと思い・・・

HPのアドバイスでは、上は3枚くらい着る感じでしたが、私はこの2枚で十分でした。
・一番下のレイヤーはSWIX
・その上にCRAFTのジャケット

ただ、レースが始まってしばらくはみぞれだったのもあり、登山で使うようなゴアテックスのウインドブレーカーをその上に羽織っていました。
ちょっと走ると暑くなったので、途中で肩を外し、ゼッケンにひっかけて走る感じになりました。

SWIXのベースウェアーは透湿性、速乾性、そして保温性があるステキなウェアーで、クロスカントリーのウェアを売っているお店の方に勧めてもらいました。

CRAFTのウェアーはクロスカントリーの選手がウォーミングアップの時に着たりするウォームジャケットでした。
下もSWIXのベースウェアーに、CRAFTのパンツという同じ構成でした。
SWIXもCRAFTも機能的なので、冬のランニングで使っても暖かく、汗をかいても冷たくならずで助かっています。

【シューズ】
コースは、最初の方は比較的平らなのですが、途中は凍って解けた雪の上を走るような感じのところもありました。
水たまりもあるので、シューズはゴアテックスなど、防水加工をしているものをお勧めします。
(今回は、子供が富士登山で1回使ったきり、履けなくなったスニーカーっぽいトレイルシューズのおさがりを活用 笑)

また、凍った海の上でもあるので、スパイクは必須です。
受付時に渡されるスターターキットの中に、スニーカーやランシューズに装着できるスパイクが入っていますが、かなり多くの人が途中ではずれてしまっていたみたいで、コースにはたくさんのスパイクが落ちていました。
靴にそれなりにフィットしていないと走っている途中で外れてしまうので、事前に購入し、レースで使用する予定のシューズに取り付けてみて、確認した方がよいと思います。
私はこちらを登山グッズを売っているお店で試してから買っていきました。

ただ、ゴム製なので、走っている途中での多少の伸縮は避けられず、外れてしまうリスクはゼロではありません。
絶対に外れてしまうことを防ぎたい場合は、ソールにスパイクがついているランシューズを履くしかないです。SALOMONやASICSなど、そのようなシューズをだしているところもあります。

【その他アイテム】
他のアイテムも基本的にはクロスカントリーを参考にそろえました。
・キャップ(ウェアについている帽子とかでも代用はできそう)
・ネックチューブ(マスク代わりにしたり、耳までカバーできるのでおすすめ)
・グローブ(保温性、機能性のあるものがよい)
・サングラス(晴れていたら必要かも 今回は使用せず・・・)
・靴下(こちらも保温性、機能性のあるものがよい)

首周りはフリースのネックウォーマーのようなものをつけたい衝動にもかられますが、汗で冷たくなってしまうこともあるので、吸汗速乾性のあるネックチューブを使われることをお勧めします。

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↑↑ 表彰台の5本の旗の中になぜかバングラがある・・・笑


ウラジオストクアイスラン、本気で記録狙うようなマラソンをしたい人にはおススメしないですが、新鮮さを求める人にはおススメです!
2時間半で行けるヨーロッパというお手軽さもあるので、ぜひ一度は走ってみてください!



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