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英語の思想 トランス・グラマー

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言葉によって、人は現実を超越(トランス)します。外国語を身につけると、自分の限界も超越(トランス)できます。では、英語のトランスの仕組みは? その核心部分を説明します。
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2018年2月の記事一覧

【コラム】 なぜ第四人称はないか?

英語を習うと、第一人称、第二人称、そして第三人称とでてくるが、なぜ第四人称がないのか、不…

三浦陽一
6年前
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言葉は心の出来事を表す

じっさいに車を手に持っていなくても、車を家に二台所有していれば、 "I have two cars." …

三浦陽一
6年前
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英語の文は<静→動>の順でできている

対象を静止したものととらえておいて、それからその動きを認識すると、対象が理解しやすく感じ…

三浦陽一
6年前
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【コラム】 英文はなぜ大文字で始まるか(臨独体)

英文は大文字で書き始めるが、これには立派な理由がある。 英語では、<この場ではそれが唯一…

三浦陽一
6年前
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have は heavy のいとこ

haveは、「持ち上げる」の意味の heave と深い関係がある。heave の姉妹語がheavy。(ランダム…

三浦陽一
6年前
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do の語源は「ドンと置く」(動存)

do の語源は古英語のdon。 さらにさかのぼれば、put (together), place, set の意味の印欧祖…

三浦陽一
6年前
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”I” はなぜ大文字で書くのか(臨体)

”I” は肉体ではなく、<この文の話し手>という概念。 だからどの文でも、話し手はみな ”I” になり、それは無数にあるので、フランス語やドイツ語では、”I”にあたる je や ich は小文字で書く。 では、なぜ英語の”I” は固有名詞のように大文字で書くのだろうか。 ひとつには、" i " と小文字で書くと、小さくて見にくい。 もうひとつの理由は、どの話し手にとっても、話し手自身はいつもひとつしかない個性的存在だからである。英語はその個性を大文字で表現している。

<認識・表現・意味・概念> 言葉をつくる四つの関係

言葉は、認識・表現・意味・概念によってできている。 これらをひとつの図に配置すると、次の…

三浦陽一
6年前

🔳 1-0 <臨・時・判> 話し手と心の対象の三種類の関係(関)

話し手と、その心のなかの対象。このふたつは、その場かぎりの関係をつくる。 話し手と、その…

三浦陽一
6年前
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🔳 1-1  代名詞は心の中のあらゆる「もの・ひと・こと」を指せる(臨体)

you や it のような代名詞は、話し手と、話し手の心内にある対象との<その場限りの関係の種類…

三浦陽一
6年前
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【コラム】 代名詞をなぜ「臨体」と呼ぶか(臨体)

英語は、いったん体(名詞)を登場させてから、それを臨体(代名詞)で呼びなおすことが多い。…

三浦陽一
6年前
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1-1-1 話し手と確定した関係にある心内の対象(臨体)

臨体(代名詞)は、話し手と心内の対象の、その場での関係を表す。 そして話し手が対象ともつ…

三浦陽一
6年前
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【コラム】 ”I” は人格の源泉である(臨体)

”I” は、「この文の話し手」という概念の表現である。 そして私たちは、自分だけでなく他人…

三浦陽一
6年前
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【コラム】 it は 対象の「わかっている側面」(臨体)

英語でよく使う単語のひとつに it があるが、これがどういう概念かわかっていると、ぐっと使いやすくなる。 it とは、話し手からみて、そのときどきの対象の「わかっている側面」をいう代名詞(臨体)である。 以下に、it の例をあげてみよう。 It's a boy. (出産で) It's okay. (状況のit) It's three o'clock. (時刻のit) It's raining. (天候のit) It is important to have