すんでたところでオンラインを振り返って
こんにちはこんばんは。ユースムース青江です。
行ってまいりました。
青江の故郷岡山、フジタユウスケの故郷京都。それぞれの実家から無観客生配信をお届けするツアー「すんでたところでオンライン」
かなり賛否両論、まあほぼ否なのではという時期というのは承知してました。
結果としては、一生忘れる事のないツアーになりました。
かなりの長文ですが、青江の視点から比較的岡山公演に比重を置いたドキュメントです。どうか最後までお付き合いくださいませ。
2/18早朝に東京を出発し、ユウスケスタッフのタカタク社長の運転で京都へ。
お昼過ぎに到着。ユウスケ君の配信に差し込むための映像、今宮神社のあぶり餅や金閣寺、鴨川沿いでユウスケ君の歌う「鴨川」などを撮影。
この旅ではリアルタイムに撮影編集して配信に反映させる必要があったので、今まで青江が積んできた撮影編集ノウハウが役に立って良かったです。
夜は3月に伊豆の島でのイベント「Real Camp Fes」でご一緒するバンド「私の思い出」メンバーと合流しイベントについての話を。
もちろんその様子もプロモーション用として撮影。
ボーカル登山さん以外はほぼ初めましてでしたが、皆さんとても良い人かつキャラが濃く、とても楽しく撮影できました。
解散後はホテルの部屋でそのまま京都配信用の動画編集。スマホの無料アプリでけっこう細かいところまで出来るので助かりました。
2/19は朝から岡山へ。
今回は実家ライブという試みですが、厳密には僕の家ではなく実家の裏にある青江塗装工業所の事務所から配信です。
途中、中高生の頃によく行っていたスーパーで備前銘菓大手まんじゅうを買い、実家近所の吉井川沿いで食べる様子、グルメレポを撮影。これも岡山配信に差し込む撮って出しの素材。
西大寺観音院の会陽顔ハメパネルで、今回のツアーイメージ画像の再現など。
日が暮れる前に青江塗装に到着。
いっさい接触しないつもりとはいえ、さすがに最初はちらっとオカンがオトンを連れて挨拶に顔出してくれました。3分も話さず。後は黙々と配信の仕込み作業へ。
ふと事務所の掲示板を見ると今日の予定が(笑)歓迎してくれているようです。
工場事務所なので元々配信ライブをやる場所ではないのですが、組み上がってみるとすごい景色。この段階で「すんでたところでオンライン」の成功が確信に近づきました。
我々は事務所で演奏、それを目と鼻の先の実家で親と妹、甥っ子、そして家族同然の青江塗装従業員。計5人が配信をテレビで見るといった形です。
目の前で見ないなら東京で配信しても同じ事じゃないか、というご意見もあるかと思いますが、僕が生まれ育った場所、慣れ親しんだ工場事務所という場所で演奏しているところを映像に残したかったし、その画をなんとか今のオトンの心に残したい。その一心でした。
正直最初はオカンも不安がっていましたが、最大限の対策を約束し、何度も何度もじっくり話をして許可をもらったのでした。
決定してからこの日を迎えるまでもLINEでやりとりはしていたのですが、日に日に楽しみにしてくれている様子がわかり、とても嬉しく、ありがたかったです。
で、20時くらいまでそのままリハをして、オカンに事務所の鍵をかけるよう電話でお願いしてホテルへ移動。
岡山は緊急事態宣言出てないので20時以降もお店の灯りがあちこちついていて、まあ錯覚なんですけど生まれて初めて
「岡山って都会だなあ」
と思いました(笑)食事がてら最終打ち合わせをしていたら、タカタク社長から
「ご実家とZOOMで繋いで、配信を見てる様子を青江君がリアルタイムに見られるようにしたらどうだろう」
というアイデアが出まして、満場一致で賛成。いわゆるインタラクティブというやつですね。
「いやー、僕、絶対号泣っすよ」
みたいな事を言いつつ、ホテルで就寝…の前に吉井川でのまんじゅう食べ動画をサクッと編集。
2/20、配信は13時からなので10時くらいに青江塗装到着。
配線の最終確認や軽いリハをして、高校時代の学ランを着込み(笑)実家にZOOMを繋いだiPadを渡して、いざ本番。
webカメラアプリを使って僕が工場内を撮影しながら事務所の中へ入りライブが始まるという夜ヒットみたいな構成でスタート(笑)
本当にこのチームはアイデアを具現化するスピードが早いので、好き勝手やらせてもらえてありがたいなあと思います。
セトリはこんな感じ。メンバーと共有した原文ママです。
青江、工場から登場
1.ビキニとレザーブーツ(ユースムースアヴェニュー)
2.オゾンのダンス(たま)
※こうちゃん幼少期映像
3..This Night Before(the Beatles)
4.This Boy
5.車の中でかくてキスをしよう(Mr.Children)
※文化祭ライブ映像
6.Baby It's You(the Beatles)
7.おやすみが言えない(ユースムースアヴェニュー)
8.いばら(ユースムースアヴェニュー)
9.ロン(ユースムースアヴェニュー)
10.僕はこの瞳で嘘をつく(CHAGE and ASKA)
11.素晴らしい日々(ユニコーン)
12.we can
※父哲郎映像
13.吉井川(青江ソロ 泣き)
今回は中高と友達で組んでたバンドでコピーした事のある曲や、オトンの影響で聴きはじめたビートルズ、他にも家族でカーステで聴いた思い出のある曲など、エピソード交えてこれでもかと詰め込ませてもらいました。
ユースムースの曲も大阪の大学時代からやっている曲を選んだのですが、僕は大学にろくに通わず実家に帰ってばかりだったので、つまりは実家で書いた曲たちという事です。
映像もあらかじめ編集してあった幼少期の8ミリ映像、高校の文化祭ライブなど青江のルーツてんこ盛り。
さらに目の前の端末には、配信を見て手拍子をしたり笑ったりしてる家族の映像がZOOMで映っています。
ライブ中も言ったかもですが、もはや、エモの拷問(笑)
泣くかもと言いつつライブ終盤、近藤君がCHAGEの扮装をし歌う「僕はこの瞳で嘘をつく」あたりまではとにかく楽しくってそんな雰囲気では無かったですね。
しかし次の「すばらしい日々」の演奏中
「君は僕を忘れるから その頃にはすぐに君に会いにいける」
という箇所がなんだかとてもぐっさり刺さって歌うのが大変でした。
もし、僕の事を忘れた頃になってやっと会いに行けるようになってたら、たぶん後悔しただろうなあと。
なんとか持ち直しラストの「we can」へ。
これは去年夏に吉祥寺プラネットKやライブハウスを応援する気持ちでユウスケ君と書いた曲でした。しかし折にふれ演奏するうちに曲が成長してきて、岡山ではもっと大きなメッセージを放っているように感じられました。
安易に「負けるなライブハウス」とか歌詞に入れなくて良かった(笑)
本編を終えた後は2017年に撮った、2分ほどのオトンのインタビューVTR。
帰省した時にだらだら話しながらカメラを回してたんですけど、「この会社はコウスケが生まれた年に設立した。」みたいな僕自身も散々聞いた話がなんだか前と違って聞こえるようでした。
わがままを言ってユウスケ君と近藤君にはVTRの間に席を外してもらい、僕ひとりでアンコール。
セトリにも「泣き」とは書きましたが果たして…と思いきや、まあ泣けましたね。
「帰ってきて欲しいと思ってる時に帰らず、帰って来なくていい時に帰ってきてごめん」
と家族にカメラ越しに伝えて未発表曲「吉井川」を演奏。
この曲は子供の時良く遊んだ川辺や家族との思い出、亡くなった祖母の事などをビートルズの「ストロベリーフィールズフォーエバー」を模したスタイルに込めて数年前に書きました。
さらに、歌詞を書いたのがまさにこの青江塗装の事務所だったのです。ボイスメモに録音して実家に戻りオトンに聴かせると「ええのう」と褒めてくれたのを覚えています。
この時僕が弾いたギターは小学校2年のお正月、僕のお年玉から1万円、オトンが1万円を足して買ってくれたガットギター。僕が生まれて初めて手にしたマイギターでした。
「すんでたところでオンライン」の名前の通り。目と鼻の先の実家で見守る家族の様子をオンラインで見ながら、僕の原風景での演奏シーンを皆様にオンラインでお届けできたのではないかなと思います。たぶん同じライブは一生できないだろうなと思います。
見届けてくれた皆様ありがとうございます。まだの方も何卒アーカイブを。2021年3月6日(土) 23:59 まで視聴できます。
https://twitcasting.tv/nineuplive1/shopcart/53861?
オカンとのLINE
配信終了後は余韻に浸る間もなく撤収し17時には京都に向けて出発。
ホテルで部屋飲みをしつつ京都用の映像を仕上げ、気絶するように就寝。そして爽やかに起床。
2/21は同じ京都内の移動というのもあり、比較的余裕をもってフジタ実家へ。
今回はリアル実家。元々ユウスケ君のお婆さまのお部屋だったそうで、タンスや他の家具も超ビンテージ。
友達の家に遊びに来た感が満載。
スムーズに配信準備も終わり、本番へ。
岡山でのアイデアを引き継ぎ、二階リビングで配信を見るユウスケ母の後ろ姿を中継しつつライブ演奏。
そして今回のハイライトはユウスケ兄、フジタダイスケとの共演でした。
ユースムースとユウスケ君の出会いは2006年。当時彼は兄ダイスケとRIDE on BABYというユニットで活動してまして、そこから数年で兄が京都に帰り、今のフジタユウスケの形が出来上がったという経緯があります。
このツアー車中でも当時のお互いの音源を聴いたり思い出話をしたりしてたので、ダイスケ君に会った時は
「ほんものだ!」
と思いました(笑)
ダイスケ君は僕と同い年だった事もあり、同胞意識というか思い入れがありまして、2012年の「すんでたところで」ツアーでもゲスト出演してもらって一緒に歌ったりしました。その時は、あー、衰えてんなー、と思いました(笑)
ユウスケダイスケが一緒に演奏するのは15年ぶりくらいだったみたいですが、ユウスケ母が喜んでくれてたのがなによりでした。また泣きそうになりました(笑)
初日に撮影した動画もふんだんに盛り込み、さらにRIDE on BABY時代のサポートメンバーからのサプライズメッセージ動画ありで「すんでたところ」にて過去と今を繋ぐ、そんな配信になったと思います。
まあこの京都配信についてはユウスケ君が詳しく書いてくれる事でしょう。こちらもアーカイブまだ見れます。
https://twitcasting.tv/nineuplive1/shopcart/53862
京都で一泊し翌日2/22。
色々と振り返りながら東京へ無事帰りつき、名残惜しさを抱えてながら仲間たちと別れました。
東横線経由で吉祥寺まで帰ったのですが、乗り換えの井の頭線まで歩く間にこのツアーで接した100倍くらいの人数とすれ違ったので、急に現実に戻った気がしました。大都会だ。
去年8月の有観客ライブと同じく、色々考え、話し合い、対策を凝らし、「後悔しないように」と精一杯の事をやれたツアーでした。
相談した瞬間から共に色々考え、悩みまくる僕の背中を押してくれたタカタク社長
僕の出すヘンテコなアイデアに最高の演奏で応えてくれたフジタユウスケ、近藤光史
場所を快く提供して下さった青江家、藤田家の皆様
そして配信を見届けてくれた全ての皆様
本当にありがとうございました。
まだの方はぜひ、アーカイブをよろしくお願いします。
岡山
https://twitcasting.tv/nineuplive1/shopcart/53861
京都https://twitcasting.tv/nineuplive1/shopcart/53862
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