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目が段々見えなくなる:そんな私が選んだ仕事は事業戦略とゼロイチの立ち上げ

私は、指定難病の「網膜色素変性症」という病気を抱えています。この病気は、徐々に視野が狭くなり、視力も落ちていく病気。こんな病気をもつ私が仕事を選ぶ上でのこだわりは、「考える事を仕事にすること」と「レガシーを残す」の2つです。
本業で会社のDXの戦略を立て、事業をゼロイチで立ち上げるのが仕事。一方で、個人でも会社を持っていて、そちらでは、新卒より携わってきた映像ビジネスの仕事をしています。
どういう道筋を辿って、私が今の仕事を選んだのかについてまとめてみました。

私の目の病気の現在地とできることできないこと

網膜色素変性症を患っている私の目の現在地は、

右目: メガネをかけた視力が0.1程度。視野はカフェで座った時に向かえに座った人の顔が70〜80%程度見えるのみ。暗いところではほとんど何も見えなくなります。
左目: こちらの目は光を感じ、なんとなく物体が物体であると認識できる程度の視力。左目だけでは生活する事もままなりません。

日常の歩行は、家の中や近所のどこに何があるか勝手のわかった場所以外は、白杖なしに歩く事はできません。

仕事においては、、、
視野は狭いですが、視力は最低限あるため、パソコンでの作業は不自由なくこなせます。とはいえ、excelの細かい作業等は苦手。色のチェックなども苦手です。なので、できる仕事はそれなりに選ばなくてはなりません

そんな私は、手を動かすのではなく、考える事で付加価値を産む仕事でキャリアの形成をしています。

DXのロードマップを作る事が私の仕事

そんな私が今選んだ仕事は、DXのロードマップを作る仕事。DXのロードマップを作り、それを実行するためにゼロイチの立ち上げをリードする。そんな仕事を私は選びました。
この仕事を選んだのは、モノを思考し、アウトプットを出すだけでも十分に付加価値が高いこと。目の状態などにかかわらず、それなりの生活レベルが担保できること。何より答えのない課題にチャレンジしている事にやりがいを感じられる私にとってはとても満足度の高い仕事です。
一方で、机上の空論になってしまう事も多々あり、わかりやすい形で短期的な結果を見ることができないので、自分の仕事の相対的な評価を見ることが難しいことです。また、社内でも、一定数の人から余計なことをしている人と認識され、とても難しい立場に置かれることも多いです。

レガシーを残せるか?

私は、いつか目が見えなくなるかもしれないという不安から、どこか早いタイミングで自分自身のレガシーを残していきたいと考えています。
そんな私にとって企業の今後を担う戦略を描くことは、私のレガシーだと考えています。
DXの戦略は、常に変化するモノだと私は考えています。半年前に考えていたDX戦略が半年後も全く同じ形で残っていることはほとんどないと思います。変化の激しい世の中の中で、戦略自体も柔軟に変わっていく必要があるからです。ただ、新しい戦略は、過去の戦略に基づいたTest & Learnから作り出させるモノです。なので、Test & Learnの積み重ねに貢献する事は、10年後20年後の会社の戦略の基礎となります。これが、私が残したいと考えているレガシーのあり方です。

社会に出た時に引かれたレールが定めた私のキャリアの方向性

私は新卒で大手の広告代理店に入社をしました。スポーツ事業に関わってみたいなとの希望を抱いていましたが、私が配属されたのは、自社で権利を保有するアニメのライセンスを海外に販売する仕事でした。しかも、2000年代後半当時は、まだまだ誰も注目していなかった動画配信サービスに番組を提供する事が仕事。興味のなかったアニメビジネスに、更に、海外の動画配信サービスなんてとても遠いところの話すぎて、困惑している自分がいました。
そんな中、せっかく与えられた仕事だからと取り組みました。そして、これが、私にとって最初のDX仕事になりました。その後も、なぜかDX的な案件に定期的に携わる事になり、今に至るのが私のキャリアです。
なので、新卒での配属が興味がない事でも、続ける事に意味があると私は考えています。

出来ない事があるのは当然

私がこの記事を読んでいただいている方に一番伝えたいのは、出来ない事があるのは当然だし、それを無理してやる必要はないと思うという事。
視覚障害者の私には細かい作業はできません。無理してやるのでなく、出来ることをしっかりやることが大事だと考えます。


#この仕事を選んだわけ

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