見出し画像

史跡復元BIM

200405_NatumiHaiji_ykuw圧縮

ワイクウーデザインは、史跡の図面化やイメージCG復元にBIMを用いる事を推奨しています。
また、有形文化財の保存においてもBIMを取り入れる事を推奨しています。

まず、なぜ従来の図面化やCG復元では無くBIMを推奨しているかについて
 従来、図面化は手書きからCAD図へ変わり、CGを使った復元など様々な取り組みがされてきました。そして現代では3Dレーザースキャナやフォトグラメトリといったデジタルアーカイブなどデジタル化が進んでいます。
そうした取り組みが進む中で、図面とCGは別々に作られ、スキャンされたデータも図面やCGとリンクしていませんでした。
そこで、建築業界で普及が進むBIMを中心に置くことで、図面化と3Dモデル化を一挙にできるだけでなく、資料を紐付けたり、スキャンデータの点群も取り込む事ができるので、BIMデータを作る事は即ち総合資料データの構築となります。
また、図面とCG(3Dモデル)を別々で作ると不整合が必ず起きますが、BIMモデルでは図面と3Dモデルが常に一体である為、そうした不整合が起き辛くなります。
そうした事から、ワイクウでは史跡復元BIMを推奨しています。

画像2

BIMの3Dデータと情報の利活用について
 史跡復元BIMでは、図面化と共に3Dモデルが作られます。
その3Dモデルを利活用したバーチャルコンテンツ化が可能になります。
それだけではありません。BIMには、BIMならではの情報データがあります。
BIMのモデリングは、柱なら柱という情報だけでなく、太さや長さ、そして必要な情報を付加していく事ができます。
その情報をBIMの中だけでなく、バーチャルコンテンツ化の際にも利用する事ができるのです。
今までのようなCGにはそういった情報はありませんでしたが、BIMの3Dデータを利活用すると、情報の詰まったバーチャルコンテンツ化が可能になる利点もあります。
例えば、現地に合成して見るARであれば、従来からあるアプリのような史跡の情報だけでなく、表示された3Dモデルの柱をタップすれば、柱の太さや長さがわかったり、朱色に塗られていたのであれば、何が塗られていたのかなど、たくさんの情報を発信できるバーチャルコンテンツ化が可能となります。
詳しい事は「歴史が好きな人だけが知っている」から「訪れた人みんなが知っている」へと変化をもたらすことができます。

今日は、史跡復元BIMの推奨理由と利点をお伝えいたしました。
また、今後も史跡復元BIMについて発信していこうと思っています。
ワイクウーデザイン 桑山

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?