言葉って、力だ。

 こんにちは。

 最近、誰かから言われた何気ない一言が嬉しかったりすることがあります。
 例えば、事務所の先輩がペアのレッスンを終えた後に「一緒に組んだ時、今までで一番楽しかった」ってわざわざ言いにきてくださったこと。お芝居が好き、お芝居をたくさんしたい!って言っている身としてこれほど嬉しいことはありません。……もしかしたら、先輩はそんなに大層な気持ちで言ってくれたわけじゃないのかもしれない。いや、期待するならばそれまでほぼ話したことがなかったのにわざわざ言いにきてくださったのは、期待していいのかも。実際私もすごく楽しかった、心が熱くなっていた。

 それから、役者になる前の話。卵の卵の時でした。いろいろな偶然が重なって、私がお芝居をやってみようって決心した人が「一緒に頑張ろう」と言ってくださったこと。頑張れ、じゃなくて、「一緒に」というのがどれだけ嬉しかったか。あの時いただいた言葉は宝物です。

 それから、舞台に立たせていただいてからの話。「あなたは不器用だ。でも、役者にとって不器用というのは武器になる。」と言われたこと。自分が不器用だなんて、分かっていました。分かっていたからこそ隠し通せるように頑張って、頑張った結果空回りして、情けないなと思うことが多かった私を肯定してくれるその言葉はとても暖かかったです。私の短所が一気に長所になりました。不器用、私の大切な武器です。

 言葉って、すごいんです。たくさん考えた言葉でも、深く考えず放った言葉でも、相手に大きなパワーを与えることができる。誰かを強くしたり、鼓舞したり、守ったりできる。魔法なんです。あなたもありませんか?誰かに言われて、嬉しかった言葉。なぜかずっと、ずっと忘れられない言葉。
 でも忘れてもいいと思っています。忘れたからといって、言葉をもらった事実は消えたりしない。きっとその言葉はもう自分の中で第一線から撤退して、次の大事な言葉を待っている時期なんだと思います。そしてふとした時に後ろを振り返ると、たくさんの大事な言葉たちがいて、ジャストタイミングで必要な言葉が「どう?俺のこと覚えてる?」って顔を出すんだと思います。

 私もたくさんの言葉に支えられて今まで生きてきました。次は、私の番。


 それではまた。

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