延期になって思ったこと

　こんばんは。どうしても眠れなくて、深夜に書いています。

　現在出演させていただいている舞台『魔法少女、辞めます。』が延期させていただく運びになりました。
　続々と知らされる舞台やイベントの延期。心が参ってしまうからと言う理由で新型コロナウイルスの情報を避け続けていた私でも、その大きな影響をどこかで感じていました。だけれどどこか他人事で。まさか自分もその影響を受けるとは思ってみませんでした。どんな言葉を使えば正解なのか分からなくて、上手くお伝えできるか不安です。ですが、私が今本当に思っていることをお伝えさせてください。

　まずは7月16日、17日、18日、19日と観に来てくださった皆様、配信でご覧いただきました皆様、本当にありがとうございました。
　そして20日、21日、22日、23日、24日にご観劇予定だった皆様、楽しみにしてくださっていたのに悲しいお知らせをすることとなり、ご迷惑もお掛けし大変申し訳ありません。

　今回の延期を受けて、舞台に立たせていただけるのって本当にすごくて感謝してもしきれないんだなって感じました。お芝居って、舞台って、共演者の方とか関係者の方とか、そういった方々がいないと成立しないのはもちろん分かっていたんですけれど、なにより観に来てくださるお客様がいらっしゃらないと成り立たないんだなって再確認しました。
　「感謝の気持ちを忘れてしまう役者は駄目だ」ということをある日尊敬する方から教わりました。私も感謝しているつもりではいたけど、あくまでつもりだったのかなって今回の延期を受けて反省しました。延期の連絡を受けて正直すごく焦って、悲しくて、悔しくて。それから、すごく申し訳なくて。その気持ちに囚われすぎていました。
　私たちのために人生の貴重なお時間を割いて劇場に足を運んでくださるお一人お一人に、楽しんでいただきたい。何かを感じて帰っていただきたい。自分のことだけに一生懸命にならずに、心の底から感謝の気持ちをちゃんとお伝えできる役者になりたい。そう思います。

　役者は観ていただける立場で、誰かに何かの気持ちとか言葉を伝えられるとても素敵なお仕事だなって考えています。その反面自分の発する言葉にすごく慎重になってしまって、怯えているところもあります。でも私は、私のお芝居で誰かを幸せにしたい。誰かを笑顔にしたい。
　それって私1人じゃできなくて。たくさんの、本当にたくさんの方の支えと応援がないとできないなって。

　だから、未熟な私を応援してくださって、支えてくださって、本当にありがとうございます。
　私が皆様にできる恩返しは、私がもっと魅力的な人間になることしかありません。今より素敵な人間になって、立派な役者になって、「応援していてよかったな」って、「この子に出会えて幸せだな」って思っていただくけるような人間になることが今の私が考える最良の恩返しなのかなって思います。

　ごめんなさい、拙い私の言葉で今思っていることがちゃんと伝わっているか本当に不安です。
　でも絶対にお伝えしたいことは、これまでの公演を観てくださった方への感謝と、観ていただく予定だった方への感謝と謝罪と、応援してくださる全ての方への感謝の気持ちです。

　舞台は中止ではなく延期です。さらにパワーアップして、より良いものをお届けできるよう精進します。

　皆様もどうか健康でいてください。そして劇場でお会いできるのを楽しみにしています。

　ここまで読んでくださってありがとうございました。