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2020.6月27日 『ねじれた家』感想文②


2日目の本日は【翻訳について】語ってみたいと思います。

クリスティ氏の小説を日本語に翻訳している翻訳家の方は、たくさんいらっしゃいますよね!

中でも、私は田村隆一氏の翻訳が大好きでして。
なるべく田村隆一氏が翻訳なさった作品を、優先して読みたい願望があるのですが。

この『ねじれた家』も、田村隆一氏が翻訳を手がけておられます。

美しい日本語を使われていますが、それでいて無駄がなくすっきりとしており、感傷的になり過ぎていない点が、ミステリにぴたりと嵌っている名訳ですね。

田村隆一氏は、詩も素晴らしいけれど、翻訳作品もまた素晴らしい!と、改めて感銘を受けます。

クリスティ氏の小説は、発表されてから数十年経過しており。
当然、翻訳も昭和な言葉を使われているわけで…

近年では続々と、若い読者層にも読みやすく、なじみやすい新訳が発表されていますよね♪

とても素晴らしいことですし、嬉しく思っていますが。同時に。
田村隆一氏や久万嘉寿恵氏の翻訳が、大・大・大好きな私としては。
新訳だけではなく、クリスティ氏と同時代を生きた巨星たちの翻訳なさった版も
復刻版的新刊として残していただきたいなぁ…
なんて、贅沢なことを望んでしまいます。

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写真右側の 
講談社文庫『オリエント急行殺人事件』は
[昭和50年2月15日 第1刷発行] のものなのですよ♪
私と同じ、昭和50年生まれ!
どうりで、年季が入っているわなぁ(^◇^;) という感じでしょ?

そして、この昭和50年・1975年2月の時点では
アガサ・クリスティ氏は、まだ存命されていて。
映画版も、アメリカやイギリスでは公開済みだったけれど
日本ではまだ公開されていませんでした。
公開の数ヶ月前だったようですね。

なんだか、色々としみじみしちゃいますねぇ🍵

と。すっかり話が『ねじれた家』から離れてしまいました…

話を戻しまして。
新訳が続々と発表されている中、
この『ねじれた家』は まだ新訳が発表されておらず
新刊でも 田村隆一氏翻訳で、販売されているようです!

2017年の映画版『ねじれた家』公式でも
クレジットに
原作:アガサ・クリスティー「ねじれた家」(田村隆一訳/ハヤカワ文庫)
と、ありますから♪

ちなみに、私は映画版を日本語吹替で観たのですが
日本語字幕版で観たら、また違った印象を受けるかもしれませんね。

吹替向きの日本語訳と、字幕向きの日本語訳とでは
微妙に異なる点があるでしょうから。

いつか、日本語字幕版でも観てみたいと思います☆


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