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週刊!リハマガ! ~整形リハビリの考え方~

マガジン名を変更し、内容もリニューアルしています!リニューアルした記事は値上げしますので、早めの登録がおすすめです! このマガジンでは運動器の文献から得た知識をまとめて発信しま… もっと読む
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後脛骨筋機能不全症(PTTD)~臨床所見・評価・介入~

前回の記事ではPTTDの基本的な部分を紹介しました! 今回の記事はその続きとなっています! 後脛骨筋の機能解剖はこちら! それでは宜しくお願いします! 5.PTTDの経過と臨床所見ほとんどの患者で、緩徐な片側性の扁平足への変形が認められています。 それ以外にも、多くの臨床所見が認められます ・外傷の既往歴があることが多い。 ・足関節内側面に沿った疼痛と腫脹 ・つま先立ちの疼痛、もしくはつま先立ちができない ・内側縦アーチの低下 ・足部の変形や靴の異常な摩耗 ・バラ

腹横筋 知っておくべき3つの事

腹横筋は臨床において着目されることが多い筋肉です。 例えば ・体幹のコアスタビリティー ・バランスや姿勢保持 ・体幹や体幹以外の運動への関与 など多くの役割があります。 今回の記事では、腹横筋の基本的な解剖から知っておくべき3つの内容まで記載していきたいと思います! それでは、さっそくいってみましょう! 1.腹横筋の解剖学起始:第7~第12肋軟骨内側面、胸腰筋膜深葉、腸骨稜、上前腸骨棘内唇、腸腰筋膜 停止:剣状突起、白線、恥骨稜、 神経支配:肋間神経(Th7-12)、

足趾機能とバランス機能 ~TUGとFRTから考える~

バランスに必要な機能って何でしょうか? 考えるだけでも多くの要素がバランスに関与します。 今回はその中でも「足趾の筋力」と「バランス」について記載していきたいと思います! それでは、行ってみましょう! 1.バランスって何?英語から日本語に直すと... さらに均衡について調べると 難しく考えずに、簡単に考えてみましょう! 例えば、綱渡り 重心位置を保ちながら、細い綱の上を歩くパフォーマンスです。重心の位置のバランス(つり合い)が崩れてしまうと、綱から落ちてしまい

小殿筋の教科書

この記事では、学校では習わない基礎的なことから、マニアックなことまで幅広く記載していきます!もちろん、臨床で重要だと思うことを中心に記載しますね。 最近では小殿筋にスポットライトが当たっている印象で股関節の勉強会に参加すると、必ず小殿筋について熱く語られることが多いです。 ではなぜ「小殿筋にスポットライトが当ったているのか?」を知ることが重要になります! 例えば 「歩行時の骨盤支持に小殿筋が重要」 今までは中殿筋が重要と言われてきたけど、小殿筋も重要ならトレーニングしよ

後脛骨筋の解剖と機能 ~The maniac~

皆さん、こんにちは!CLINICIANSのyoshiki(@PTGekikara)です。 今回は私が大好きな後脛骨筋について記載していきたいと思います! 皆さん後脛骨筋の作用はご存知ですか? そうです!!! 足部の内反や内側縦アーチの支持に重要な役割があります では、他にはどんな役割があるのでしょうか? そうです!!! 長腓骨筋腱とクロスブリッジを形成しています では... ・クロスブリッジを形成する後脛骨筋の腱はどれでしょうか? ・それ以外の作用は他に何があ

大腿四頭筋のエコー動態 ~屈曲-伸展への関与~  限定公開の治療動画あり!

皆さんこんにちは❗️ 今日は私が臨床で実施している、膝関節の屈曲伸展に対するアプローチについて記載していきたいと思います‼︎ 膝関節の屈曲伸展へのアプローチはよく行うと思いますが、皆さんどのようにアプローチしていますか? アプローチの内容としては ・下腿の内外旋 ・膝蓋下脂肪体 ・腓腹筋-半膜様筋間への介入 など挙げられると思います。ですが今回はこのお話はしません! この記事では「大腿四頭筋が屈曲伸展にどのように関与しているのか?」をエコーを用いて説明していきたいと

関節拘縮について私なりのまとめ~病態から治療まで~

以前Twitterの中で関節拘縮について議論されていました。今回の記事では私が考える関節拘縮の病態と治療について、記載していきたと思います。 1.関節拘縮の定義ですが関節周囲軟部組織の器質的変化に由来した ROM 制限 とされており、固定期間の有無については記載されていません。また、当たり前ですが関節周囲の組織の変化とされており、関節周囲の組織変化ではない場合、拘縮とは言えません。 2.関節拘縮は治るのか?

手関節の動的な安定性を提供するには?

手関節に介入するセラピストって少ないのかなって思っています。私も病院勤務時代はほとんど介入する機会はありませんでした(作業療法士に任せっきりだったこともありますが💦)。 手関節は足関節と一緒で骨も多いし、筋・腱・靭帯も細々していて、苦手意識がある方も多いと思います。私は苦手+関わる機会がほとんどなかったので、勉強していませんでした。 ですが、クリニックで働き始めると、手関節に機能障害や疼痛を抱えている方が多く来院されます。 例えば ・橈骨遠位端骨折 ・母指CM関節症 ・

5つの神経だけ考えてもわからない隠れた足部の痛み

みなさん足底部の痛みはどのように評価されていますか?特定の症状がある疾患であれば、評価は簡単に行うことが出来ますよね? 例えば... ・足底腱膜炎であれば、踵骨内側突起の圧痛 ・モートン病であれば、第3~4趾間の圧痛 ・ジョガーズフットであれば、母趾外転筋の圧痛 などが挙げられると思います! では、はっきりとした症状が無い場合(違和感や広範囲の疼痛・痺れ)はどのように評価されますか?この様な症状がある場合、神経支配や走行を考えて評価することが多いと思います。 では、

足底腱膜炎アップデート

突然ですが、みなさんは足底腱膜炎に対してどこまでご存知ですか? 足底腱膜炎の特徴として ・朝起きたら一歩目に激痛が生じる ・長時間立っていると踵周辺に疼痛が生じる ・扁平足や肥満の人に多い ・エコーで足底腱膜が4mm以上の厚みがある ・踵骨内側突起周囲の圧痛が強い ・windlass testにて疼痛が増強する etc などが挙げられると思います! 中でも、エコーで足底腱膜の厚みが4mm以上ある場合、足底腱膜炎と判断することは、コンセンサスが得られていると思われます。

中足骨頭部痛の原因

足底部に疼痛が出現する疾患は多くあります。 これらの疾患は疼痛の原因がある程度わかっており、評価・介入方法も記載されていることが多いです。 しかし、足底部に疼痛が出現する疾患で原因が不明確な疾患も多いです。 今回は中足骨頭部痛について考えていきたいと思います。 みなさん中足骨頭部痛って悩みませんか? 中足骨への荷重が生じ、疼痛が発生していることは何となくわかりますが、「どの組織に?」「どんなストレスが?」加わっているのか、イメージしにくいですよね? おそらく、それ

母趾外転筋はアーチを挙上させる+αの情報

皆さんの大好きな母趾外転筋です。母趾外転筋は足底内在筋の中で一番大きい筋肉で、足部縦アーチを支持する重要な筋肉ですよね! 母趾外転筋について、詳しく記載してあるものはこちらです! 母趾外転筋は、歩行のMid stance~Terminal stanceの間に筋活動が生じます。このフェーズは荷重量が最も大きくなり、蹴り出しに向かっていく途中です。 Mid stance~Terminal stanceはアーチを支持し、硬い足部を作り、蹴り出しを効率的に行うための準備段階にな

二分靭帯の基礎と装具の効果は?

以前、足関節捻挫の記事にて損傷しやすい組織について記載しました。 今回はその中でも少しマニアックな2分靭帯について記事にしていきたいと思います。 足関節捻挫では、二分靭帯損傷や二分靭帯付着部の踵骨前方突起の骨折が生じることがあります。 二分靭帯損傷の根本的なメカニズムは、足関節の強制的な内反による牽引ストレスであると考えられています。また、踵骨前方突起の骨折は強制的な背屈-外転による、骨の圧迫ストレスによって生じることもあります。 二分靭帯損傷や踵骨前方突起の骨折の発

浅指屈筋が肘外反ストレスのスタビライザーとなる!

オーバーヘッドスポーツの肘関節内側部痛は子供から大人で幅広く発生し、プロ野球選手でも問題になることがあります。子供では骨端線・軟骨障害が中心となり、大人では靭帯実質の損傷や剥離骨折などが生じます。 肘関節内側部痛の介入の基本は保存療法が中心となりますが、保存療法に反応が少ない場合に手術も選択肢として挙げられます。 しかし、手術を行うと術創部の管理や治療期間(リハビリテーション)を含めると、競技復帰に1年以上の期間を要する場合もあります(復帰できない場合もあり)。 そのた