マガジンのカバー画像

週刊!リハマガ! ~整形リハビリの考え方~

マガジン名を変更し、内容もリニューアルしています!リニューアルした記事は値上げしますので、早めの登録がおすすめです! このマガジンでは運動器の文献から得た知識をまとめて発信しま… もっと読む
twitterでは書ききれない内容をこちらのプラットフォームで見ることが出来ます!1500~200… もっと詳しく
¥500 / 月
運営しているクリエイター

#足

日常生活でかなり問題となる足関節底屈制限 ~神経の問題に着目して~

足関節背屈可動域制限はセラピストが大好きな介入ポイントですが、足関節底屈可動域制限は以外に盲点となっていることが多いです。しかし、足関節底屈可動域制限は背屈可動域制限と同じくらい、日常生活上問題です。 足関節底屈可動域制限が存在すると、衣服や靴の着脱、階段昇降、歩行の蹴り出しなど、多くの日常生活動作に制限が出現します。 いろいろ足関節底屈可動域制限の原因はありますが、私が経験したものでは足関節の外傷や下腿伸筋群の短縮、それに伴う”神経の損傷や絞扼が多い”印象があります。

足趾把持にはどの筋が大切?~臨床で使える評価と介入の紹介~

まず、足趾把持筋の役割で一番最初に思い浮かぶものとして「バランスor姿勢制御」が挙げられると思います。足趾把持筋力は、立位や歩行時の姿勢制御に重要な役割を果たします。 また、足趾把持筋力はバランスや姿勢制御以外にも”歩行(速度)、スポーツ動作(跳躍)、日常生活動作(移動)、足部形態、足部の疼痛”などにも関連します。 例えば、一般成人の足趾把持筋力を測定し、足趾把持力が強いと歩行速度も速いと報告されています。それは、足趾把持筋力は踵が地面から離れ、中足指節関節が背屈した際に

子供の「扁平足」実際どうなの?

足は唯一地面に接する部分で、バランスや運動に重要な役割があります。最近では「足育」という言葉も出てきており、子供の足部の発達にも関心が出てきています。 そのため、一般の方たちにも足の知識が広がりつつあります。足の知識が伝わり事はとても良いことだと思うのですが、間違った伝わり方があることも事実です。 例えば、「扁平足=悪い」という認識が広がっている現状があり、子供の足の形を気にする保護者の方は多くいます。私の勤務するクリニックでは、「子供が扁平足と言われたので見て下さい」と

フットコアシステム

人間の足部は多くの関節と複数の自由度を持つ複雑な構造を呈しており、静的な姿勢や動的な活動において重要な役割を果たしています。 立位時には、足部全体で体を支持しています。歩行時では、足の接地時に可動性を高め、負荷を軽減させる役割と蹴り出しの際に足部を硬くし安定性を向上させることで、効率的な歩行が出来るようになります。 また、足にはバネのような特性があり、足を踏み出すたびに弾性エネルギーを蓄えたり放出したりします。これは、足部内在筋および外在筋によって制御されるアーチの変形に

Ankle sprain Update ~足関節捻挫の最新情報 part-2~

今回の記事は前回の記事の続きになります。前回の記事を読まれていない方は是非、合わせてお読みください! 今回の記事の内容は病期における進行の考え方、足関節捻挫の評価方法、介入を中心に記載していきます! 1.足関節捻挫の介入の基本的な考え方足関節捻挫は受傷から1~2週間を急性期と考え、フォローアップ期間(12か月)を亜急性~慢性期と考えていきます。 基本的に足関節捻挫後の考え方として、仕事やスポーツへの早期復帰、足関節の機能改善、捻挫の再発予防を考え、評価・介入していきます

Ankle sprain Update ~足関節捻挫の最新情報 part-1~

足関節捻挫のガイドラインが新しくなったので、最新の情報を取り入れながら、記事を記載していきたいと思います。 1.足関節捻挫の発生率捻挫の発生率は12歳もしくはそれよりも低い年齢で多く発症すると報告されています。前回の記事では、女性が10~14歳、男性が15~19歳に多く発症すると記載しました。 最新の報告では、12歳もしくはさらに低年齢で発症しやすいと報告されています。ここで、臨床上注意しなければならないポイントがあります。 足関節捻挫により前距腓靭帯(以下:ATFL)

足部を見るうえですごく大切な考え方 ~acetabulum pedis~

皆さんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 前回は足部アーチ(Lamina pedis)について記載しました。今回も足部アーチを考えるうえで重要な考え方「acetabulum pedis」について説明していきたいと思います! Lamina pedisについての復習はこちらからお願います! Lamina pedisが全体的な概念だとしたら、「acetabulum pedis」は局所的な概念になります。この「acetabulum pedis

膝OAと足部の切っても切れない関係性

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

外反母趾の評価・介入

みなさんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。前回の記事では外反母趾のメカニズムについて「10のStep」にて解説させて頂きました。 「外反母趾はStepで考える」を読むことで、「外反母趾の評価・介入」についてより理解が深まると思います。 1.外反母趾の評価

有料
300

外反母趾はStepで考える

今回は女性の発症率が高い「外反母趾」について記載していきたいと思います。外反母趾の特徴としては女性に多く、足部の第一列やMTP関節の変形が生じます。年齢を重ねるごとに有病率は高くなります。 外反母趾があると、足部に痛みが生じるだけでなく、バランス能力の低下、歩行機能の低下など機能面の問題はもちろん、足趾の変形が進行すると美的観点においてもQOLの低下が生じます。つまり、機能面・生活面どちらにも影響を及ぼすということです。 外反母趾の発症の原因には性別、筋骨格器系の問題、遺

Sever病を考える

みなさんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 今回の記事では小児の骨端症であるSever’s Disease(セーバー病)について記載していきたいと思います。 成長期や運動を頻繁に行っているお子さんに 「運動したら踵が痛い」「歩くと踵が痛くなる」 という訴えを聞いたことはありませんか?もしかすると、踵に炎症が起きている痛みかもしれません。 踵にはアキレス腱・足底腱膜が付着しているので、まだ成長して切っていない骨(骨端核)に持続的な牽

知らなくていい? 外側足底神経・内側踵骨枝・下内側枝

皆さんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 前回の内側足底神経の記事と今回の記事を読んで頂くことで、足部の痺れの基礎的な部分は理解できるように作成していますので、是非こちらの記事もご覧いただくと嬉しいです! 今回の記事はさらにマニアックに足底の神経について深堀りしていきます!考えていく神経は外側足底神経、下踵骨枝、内側踵骨枝の3つになります! みなさんはこの3つの神経の解剖や障害された時の症状は分かりますか? なんとなく、足の痺れが生

足部アーチを見るうえですごく大切な考え方 ~lamina pedis~

皆さんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 今回は足部アーチの基礎的な内容を復習し、足のバイオメカニクスについても少し考えていきたいと思います。 足部には両側合わせて52個の足根骨が存在しており、それぞれの骨が協調して動き、荷重支持や衝撃吸収を行っています。また、骨の動きを制動・足部を支持するために、多くの筋や靭帯が存在しています。 また、足部には特徴的な3つのアーチ構造が衝撃吸収・歩行の蹴り出しの効率化などの役割を担っています。簡単に

「足のここが痛いんです」「なぜ?こんなところが痛くなるんだろう💦?」それ、神経の影響かもしれません!

皆さんこんにちは!理学療法士のYoshiki(@PtGekikara)です。 皆さん、この記事の題名にもあるような経験をしたことがありませんか?クリニックに勤めている方は経験したことがあるのではないでしょうか? 代表的な足部の痛みの訴えとして ・踵の内側が痛いです ・足の内側に違和感があります ・小趾側が痺れている感じがします ・足が動かしずらいです ・走ると足が痛いです。今は大丈夫ですが... では、みなさんこのような主訴がある方に対してどのように対応されていますか