易経観光 案内人 尹玉(イン ユイ)

中国 黒竜江省出身 養生大学・東方薬膳学院 代表 1994年来日。日本の大学・大学院・…

易経観光 案内人 尹玉(イン ユイ)

中国 黒竜江省出身 養生大学・東方薬膳学院 代表 1994年来日。日本の大学・大学院・会社員生活を経験。 自身の病気・手術をきっかけに薬膳や 生命哲学に興味をお持ち学ぶことにより、人生そのものが好転。 薬膳や易経・経絡を通して、中国の古典文化と奥深い生命哲学をお伝えします。

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乾坤―易の門 ~天地を開く父母卦 乾為天と坤為地~

中国の最高学府、清華大学ではこのような校訓があります。 天行健 君子以自強不息 「天行建(てんこうけん)なり 君子は以て自強して息(や)まず」 「地勢坤、君子以厚徳載物(地勢坤なり、君子は以て厚徳載物)」 これは易経の第1卦乾為天と第2卦坤為地からとった文言です。 天行健・・の意味としては「天は、とても健やかに廻っていって、途切れることなく、規則正しく、健全に運行されていくということで、そのように君子も自ら努め、学問に励み,人と交わり、職務を全うし、怠ることはなく規則正し

    • 陰陽の法則その4  あなたは宇宙です! ~太極の中の無数の太極~

      私たちの心の焦点を天に向けた時には地が見えない、今度は地に向けたら、天が見えない。そして心が過去に囚われていたら、現在と未来が見えない。 真実の全体像を観るにはどうすれば良いでしょうか? 哲学的な質問ですが、あなたは自分を何者だと思いますか?  こんな話があります。 ある女性が長い間、生き苦しさを抱え、ある日思い悩んで自殺をします。 女性の魂はあの世の入り口で、門番に質問されます。 「あなたは誰ですか」 女性は答えます。 「私はまりです。」 門番は言います。 「あなた

      • 陰陽の法則その3 一陰一陽これを道と謂う 太極の話

        「一陰一陽これを道と謂う」 健康になりたいと強く思う人ほど、体調が不安定になりやすく、正義感が強すぎる人ほど周りにトラブルが増え、とても明るく振舞っている人ほど、心の闇を抱えている傾向があると皆さんお気づきではないでしょうか? 「一陰一陽これを道と謂う」。易経の繫辞(けいじ)上伝で出てくる言葉です。陰陽はセットで成り立っていて、常にバランスを取ろうとしているのです。 元々生死・善悪・明暗がセットでできているのが、宇宙の法則になるので、健康に対する執着が強ければ強い

        • 陰陽の法則その2 ~頭寒足熱・天地相交の道~

          「陰陽交感」新しい命が誕生するには、男女の精が交じり合うことから。なんてシンプルで神秘的な宇宙の法則でしょう。 男は陽、女は陰に属しますが、陰陽が交じり合うと「新しい命の創造」というものすごい変化を起こします。 7000年前に易経の作者である伏羲が仰いで天の運行の状態を観察し、伏して大地の形勢を見ながら、宇宙にある二つの異なる勢力を陰陽と定義し、その符号、陽「― 」、陰「 - - 」を作りました。 天は陽、地は陰を象徴しますが、中国古代では天地陰陽に関する地球誕生の神話

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        • 易経の知恵
          1本

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          陰陽の法則その1 ~像は形を作る~

          「空色・無有」怖いものしらずで世を渡っていくには、陰陽の法則を知った方が良い!なぜなら陰陽の法則は、宇宙の法則そのものだからです。 森羅万象の栄枯盛衰の変化の根底では「陰陽の作用」と言うとてもシンプルな摂理が働いています。 「陰陽」は聞き慣れている言葉かも知れませんが、その全体像を言葉として表現することは、決して容易いことではないです。摂理そのものはシンプルですが、内容はとても奥が深いのです。 般若心経では「空即是色」、「色即是空」と言う有名な言葉があります。現代文の解

          陰陽の法則その1 ~像は形を作る~

          占いは好きですか?~易経と運命~

          易経と運命中国では昔から一人の一生がどんな人生になるかは、一に命、二に運、三に風水、四に徳を積む、五に読書と言われていました。 命という漢字を分解してみると、口と令の組み合わせで、口の指令に従うとい意味だそうです。意識して思っていることを私たちは言葉にしていますので、運命は「私」の思う通り、言葉通りになるということでしょうか。 易経の機能の一つして、占い(算命)もできますが、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」と 民間で言われているように、現実での占いの結果も良く当たったり、

          占いは好きですか?~易経と運命~

          運命の主人のなる為の易経の知恵~易経について~

          易経とは何の書?一陽来復、虎の尾を踏む、君子豹変す、革命、窮すれば通ずなど、私たちが日常で使っている言葉が実は易経から引用されていることはご存じでしょうか? 中国最古の古典である易経は東方思想の根源とも言われ、その壮大さ、奥深さを解説しようと思えば、自分の手のひらほどの知識では実に畏れ多くなります。 しかし、手のひらほどしかかじっていない易経から私が数多くの生きる知恵を授かり、どんな時でも心が平和でいられるのは、なんと言っても易経のお陰であり、魅力だと言えます。 殷の時代

          運命の主人のなる為の易経の知恵~易経について~