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【ゲーム感想】デジタル・デビル物語 女神転生

昨年2020年10月、私は30年以上前のゲームに手を出しました。それは...

初代女神転生です!

今やATLUSの代表作と言える「真・女神転生シリーズ」(※以下メガテン)、その原点ともなった作品。シナリオや世界観に繋がりはありませんが、メガテンお馴染みの悪魔合体やバトル系式などはこの作品からはじまりました。

ペルソナなども有名になり、知名度の高いメガテン系列ですが、初代女神転生をプレイした人は意外と少ないんじゃないかな?と思います。

そこで布教もかねて、今回は女神転生をプレイした感想を書いていきたいと思います。ネタバレは序盤のみ!

この記事を読んで興味が沸いた方は、ぜひ実際に挑戦してみてくださいね。Switchなら330円でダウンロードできます!


1. ダンジョンとマップ

「真・女神転生」「真・女神転生Ⅱ」でもお馴染み、一人称視点の3Dダンジョンを探索していきます。

これが難しい!

レトロゲームといえば、初期のドラクエくらいしかプレイしてないのですが、画面が全然違いますね。

奥行きが全然わからないんですよ。表示できる壁の広さに限界があるので、一定以上先が表現されません。

絶対、迷います。

他にも、例えば上のスクショの場所から左を向くと、

...わかります?分かりませんって。

方角を確認することはできますが、頭が混乱します。

慣れるまでは本当に苦労しました。最初1時間触って、自分には無理だと思って不貞寝しましたもん。本当の意味で不貞寝したの初めてです。

ちょっとでも目を離すと迷子になるので、地図とにらめっこしながら進んで行きました。地図...当然、そんなものゲーム内にはありませんけど?

地図がないとクリア不可能です。実際に、方眼紙を用意して書かなくては!説明書にも地図の書き方アドバイスが書いてあります。

女神転生初心者の私は、攻略サイトで地図を探してしまいました。最後の方になってやっと、自分で地図を描きながら進む楽しさに気がついて、ちょっと後悔。真面目にやっていたらプレイ時間3倍は伸びてたでしょうけど!

マッパーという呪文を使って周囲の様子を表示させると、探索が少し楽になります。

初代女神転生におけるマッパーの効力は、周囲5×3のマスを表示させること。画面左側で確認できます。

私はMPが勿体なくてマッパーをほとんど使いませんでしたが、現在位置を把握するのに手間取り、大変な目に合いました...消費MPは大したことないので、バンバン使った方が良かったです。


ダンジョンは大きく分けて6つあります。

それぞれのダンジョンは、端的に言って壁が違うので違いが分かりやすいです。初めてダイダロスの塔からヴァルハラ回廊に入ったときなんかは感動して、景色が全く違う!って騒ぎました。見ていた母に呆れられました。

下の画像はヴァルハラ回廊です。さっきまでの青い壁とは全然違うと思いませんか?苦労して先に進むと、新しい景色に感動するものです!

感覚が麻痺してくるんですよ。

ダンジョンの奥地でボスが待ち受けているので、6体のボスを倒してゲームクリアとなります。クリアには必須でないボスもいますよ。

ちなみに、全滅してゲームオーバーになると、次自分が倒すべきボスが罵ってきます。全部確認するために、ダンジョンごとに最低一回は全滅するようにしていました(笑)

上の悪魔は、最初のダンジョン:ダイダロスの塔のボスです。

セリフ自体は大したことないんですが、どーしても気になっちゃうんですよね。「ボスの罵り」と「壁」が気になって、毎回次のダンジョンにすすむのがワクワクでした。


2. 戦闘と悪魔交渉

よくあるターン制バトルです。通常攻撃・魔法・防御・逃げるから行動を選んで戦います。ターンの最初に行動を選択して、素早さ順にアクションが行われます。

魔法名なんかは後のメガテンやペルソナで名残を感じられるものもあって、ニヤリとさせられます。

ただ、このゲームでできる行動は、これだけじゃありません。

メガテンお馴染み「悪魔交渉」はこの作品からですから!!

女神転生では、悪魔とエンカウントしても即戦闘になるのではなく、コンピューターを通して悪魔と会話することができます。これが悪魔交渉です。交渉によって戦闘を回避できるだけでなく、お金やアイテムを巻きあげたり、仲魔(ナカマ)にすることもできるんです。面白いですよね!仲魔と同じ悪魔相手だと、必ず戦闘を回避できるなどの恩恵も。凄い!ただ、悪魔の属性によっては交渉ができないこともあります。注意していきましょう。

女神転生の戦闘は攻撃と交渉の二つのアプローチあるので、格段に幅が広がって楽しいですね。他にはない駆け引きができます。

あともう一つ、メガテンではお馴染みですが月齢というパラメーターについて紹介します。ダンジョンを歩くと変化していき、画面左上で確認できます。満月に近くなるほど悪魔は凶悪に、交渉しずらくなるので、悪魔とエンカウントした際に重要な要素となります。戦闘難易度に歩数が絡むなんて、なかなか緊張感ありますよね。楽勝だった悪魔相手にあっさり負けたりなんかして、戦闘バランスが絶妙でした。


3. 悪魔

女神転生で遭遇する敵は、神話などが元になった「悪魔」たち。一括りに悪魔と言っても、天使や神もいます。そういうのを悪魔って呼ぶのは、なかなか背徳感ありますよね。メガテン独特の雰囲気が出ています。ちょっとやみつきになりました。

悪魔ごとにレベルや魔法は決まっているので、主人公たちのレベルに合わせて仲魔を入れ替えていく必要があります。女神転生の魅力ってやはり悪魔だと思うので、いろいろ触れ合える機会があって楽しいです。

その後のメガテンシリーズが好きな方には、「あ!この時こんなデフォルトだったんだ〜!」みたいな発見があって面白いですよ。私のお気に入りはラケーです。最初に交渉した時の会話が可愛かった。

ラケーとの交渉画面。なんで酒持ってる高校生中島

真・女神転生におけるラケーのグラフィック

メガテンでは、悪魔を掛け合わせて別の悪魔を作る「悪魔合体」というものがありますが、もちろんそれも今作からあります。次のダンジョンに進む前なんかは特に強めの悪魔を探して作っておくと便利です。主人公のレベルから大幅に離れた悪魔は作れないので要注意。

かっこいいい悪魔が合体できたときの喜びはひとしお。

「こんごとも よろしく・・・」

のフレーズは、聞いたことある人が多いのでは?

悪魔を召喚するためには「マッ貨」と呼ばれるお金が必要です。なかなか現金。さらに、彼らが現実世界で活動するためには「マグネタイト」と呼ばれる生体エネルギーみたいなもの(?)が必要で、これの調達に苦労しました。一歩ずつ、悪魔ごとにマグネタイトが消費されていくんです。当然、強い悪魔ほど必要量が増加。戦闘や交渉によって入手できますが、強い悪魔を召喚したままガンガン歩くとバンバン枯渇します。パーティメンバーにはそういう考慮も必要で、大変悩みました...しかし考えることが多いのは楽しいですよね。


4. キャラクターとストーリー

実はこのゲーム、西谷史さんの小説「デジタル・デビル・ストーリー」が原作のメディアミックス作品なんです。世界観やキャラクターと関わりがあるのは今作だけですが、これだけ長寿シリーズとなったメガテンの原点が、小説にあるのは驚きです。

主人公は高校3年生の中島朱美。パソコンの天才である彼が、悪魔召喚プログラムの設計に成功したことから物語は始まります。召喚した悪魔が世界を乗っ取ろうとしたわけです。あちゃー。女神転生はそれを止める物語です...少なくともゲームの目的は。人間なので、魔法は使えません。知力は魔法に関連するパラメーターなので本来あげる必要がありませんが、女神転生においては悪魔交渉の成功率に関わります。中島のステ振りは悩みました。

パートナーは同級生の白鷺弓子。可愛らしい外見で、魔法要員です。人間なのに魔法が使えるのは、彼女が神であるイザナミの転生者であるため。「女神転生」という題は、本来彼女のことを示してたんですよね。驚き!ゲームを進めても会話シーンは特にありませんが、悪魔との交渉中に彼女を差し出そうとするとビンタしてきました。痛い!ごめんね!

性格濃そうな外見の二人ですが、ゲームに人格等が分かる描写はありません。ちょっと残念。次第に私は気になってきました。

この中島っていう子は、どんな子なんだろう...

女神転生の世界観の原点です。知りたいですよね。そういうわけで、ゲームも中盤にさしかかった頃、私は原作本を購入しました。

小説デジタル・デビル・ストーリーは合計9冊からなる物語です。ゲームの内容はその3巻目のパラレルになります。2巻目の展開からゲームとずれていくみたいですね。とりあえず中島と弓子がどうこの物語に繋がるのか知りたかったので、最初の3冊を読んでみることにしました(アニメOVAの展開が、ゲームに繋がるようになっているらしいです)。私が買ったのは、この3冊分の内容がまとめられている新装版です。いろいろ探したんですが、オリジナルの単行本は見つけられなかった(涙)。読んでみると...

...凄かった。

中島の印象が180度変わりました。いやー、ダークな内容でしたね。さすが女神転生です。ネタバレしないなりに感想をいうと、結局中島が悪いじゃん!と思いました。あと弓子は聖母です。

しかしなんか憎めない性格をしているんですよ、中島。

良くも悪くも等身大の男の子なんだけど、「天才であるが故手に入れた力」と「憎しみ」に、一瞬の狂気を抱いてしまった...

小説を読むと、中島と弓子への愛着が一段と沸きますのでプレイ前には読むことをおすすめします。ゲームを楽しむスパイスになること間違いなし!


6. 全体的な感想

オートマッピング機能がなかったり、悪魔合体できる施設が一つしかなかったりとシステム面で苦労する場面が何度がありました。無駄な往復を何度もしましたね。最近のゲームシステムって親切だったんだ...と痛感。

でもそういう不便さがレトロゲームの醍醐味といいますか、一つ一つの動作に時間をかけるのが楽しかったです。

また、女神転生独特の雰囲気が画面のドット絵とマッチしていて、世界観にのめり込みました。BGMもよかったですね〜。神秘的なものが多くて、気分を盛り上げてくれました。

苦労した分、エンディングを見た時の達成感は気持ちよかったです!

またプレイしていて驚いたのは、なんとなくUNDERTALEという別のゲームを思い出したことですね。調べて知ったんですが、UNDERTALE製作者であるトビーさんは、女神転生シリーズの大ファンだとか。UNDERTALEは、敵とエンカウントしても、戦闘を避け、モンスターを調べることで和解できます。このシステムは、悪魔交渉を参考にされているとか。ほー!東方プロジェクトをリスペクトしてるって話は聞いたことありましたが...

う〜ん実際にプレイしなきゃ気がつかなかったです。奥が深い!


話は少し逸れます。

実は私、真・女神転生を1作もプレイしたことなかったんですよ。元々ペルソナオンリーのファンで、しかも実際にプレイしたのはペルソナ5とP5R、P5Sだけ。ペルソナ1と2は無言実況で楽しみ、3と4はアニメを見ました...ハマったきっかけがそもそも4のアニメでしたからね

のちに、自力でプレイしなかったことを激しく後悔。

実際にプレイするのとしないのとでは、得られる感動が別次元です。

先日「真・女神転生Ⅴ」のトレーラーや「真・女神転生Ⅲ」のリマスター版が発表されたのを見て私は決断しました。

真・女神転生シリーズこそは、1作目からプレイして楽しみ尽くそう、と。

そして、真・女神転生よりも先に、その原点の「デジタル・デビル物語 女神転生」に手を出すことになったわけですね。遡りすぎた感はありますが、やるならとことん初代からでしょう。

結果的に、メガテン式3Dダンジョンや悪魔交渉の予習になりました。おかげで真・女神転生を始めた時には感動しましたね(壁のクオリティが上がってる!)

今作をやることで、メガテンへの期待値をあげることができてよかったです。


7. まとめ

できることならば、このまま続編である「デジタル・デビル物語 女神転生Ⅱ」をプレイしたかったのですが、Switchでの配信はなく泣く泣く断念...

代わりに、真・女神転生をプレイし、クリアしました!!先月から配信が始まった真・女神転生Ⅱも、進めているところです。クリアできたらまとめて感想をあげようと思っています。

今回初代・女神転生をすることで、メガテン世界の源流を知れてとても良かったと思います。これからもガンガンプレイして、初心者メガテンファンから進化していけるように頑張ります!


ナムコットコレクション様、ぜひデジタル・デビル物語女神転生Ⅱを配信してください!!必ず楽しみ尽くしますから!!!!



⬆︎デジタル・デビル物語女神転生はナムコットコレクション内のDLCとしてプレイできます。ナムコットコレクション自体は無料、女神転生は330円です。ご検討どうぞ!

⬆︎Nintendo Switch Online会員になれば、真1・真2はプレイ可能です。

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