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尼崎市のUSBメモリ紛失は情報漏洩でないので騒ぐ必要無し

全市民46万人余の個人情報入ったUSBを紛失 兵庫 尼崎市が発表 | NHK

こういうニュースが、情報漏洩とは何か?という大事な点をぼやかす原因になります。

この報道で押さえるべきは、USBメモリが暗号化されていた点

全報道をチェックしたわけではないですが、どの報道でも「漏洩した」とは報道していません。すくなくとも今のところ漏洩していません。暗号化されている状態は情報漏洩にはあたらないからです。

それでも、

個人情報がはいったUSBメモリを紛失したで無いか!


と反論する人もいるでしょう。

しかし、復号化されなければ、情報は一切参照されることはありません。

それでも、

復号化される可能性はあるではないか!

と反論する人もいるでしょう。

もし、復号化される可能性だけで漏洩とみなすのであれば、そもそも、インターネットは使えません。IDやパスワード、氏名や住所、クレジットカード番号等々、インターネット上でやりとりできるのは、暗号化という技術があれば、その技術を信じて安全にやりとりされることを前提としているからです。
もし、今回のUSBメモリ紛失を漏洩、もしくは、漏洩の可能性するのであれば、インターネット上に暗号化された情報を流しただけで、漏洩、もしくは、漏洩の可能性に相当します。

やっちまったなー!と思うのは、尼崎市職員がパスワードの桁数を暴露してしまったこと

尼崎市が謝罪するとしたら、おそらくこの1点です。桁数を暴露してしまったことで、解読される確率が大幅に上がってしまいました。
そもそも会見なんかしなければ、桁数の暴露もありえなかったので、尼崎市が墓穴を掘ったといえます。

尼崎市がかわいそうだったのはメルカリへのUSBメモリ出品

これさえなければ謝罪会見をする必要もなかったでしょう。疑問に思うのは、単なるカバンにはいったUSBメモリに、尼崎市の個人情報がはいっているという点がバレたこと。メルカリ出品人物が、このUSBメモリに尼崎市の個人情報がはいっていると判断した理由はポイントになります。

酔っ払ったひとが寝てた
そのひとのカバンひろった
(おそらく)財布はいっていた
(おそらく)名刺がはいっていた
USBメモリがはいっていた

みたいな状況で、USBメモリをみつけても、尼崎市の個人情報がはいっていると思う理由はありません。可能性としては、USBメモリ自体に、ご丁寧に、尼崎市住民個人情報なんていうシールでもはっていた、であり、そのそうなら、それは情報漏洩の観点からはありえない状況です。

他に尼崎市の落ち度があるとすれば

このUSBメモリが市の備品かどうか。備品の紛失であれば、その点は、USBメモリを失ったという管理責任は問われてもしかたないです。しかし、おそらく数千円、謝罪報道するまでもないです。


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