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2022年Funds振り返り

こんにちは。ファンズ株式会社代表の藤田です。Funds Advent Calendar2022の最終日ということで、またまた久しぶりのnote更新となってしまいました。

さて、もうすぐ年の瀬ということで2022年のFundsを少し振り返ってみたいと思います。今年のトピックを中心に、今後の展望みたいなところも少しお伝えできたらなと思います。

はじめに

当社は固定利回り投資「Funds」というサービスを運営しています。Fundsは、個人が企業に対してお金を貸すことで金利を得られるサービスです※1。利回りと期間が決まっていて値動きがありません。一度、投資をしたらほったらかしでOK。コツコツと安定的に資産運用したい働く世代の方を中心にご利用いただいています。

おかげさまでFundsは2019年のリリースから4年目を迎えました。特にこの1年での伸びは大きく、個人投資家の皆様による累計投資金額は280億円を突破。一人当たりの運用額は150万円を超えるなど順調に拡大しています。

累積募集額 実績

今年のトピック

我々は「未来の不安に、まだない答えを」をミッションに掲げています。多くの人が抱えるお金に関する将来不安を解消したい。そんな思いを表現したミッションです。こだわりポイントは後半の”まだない”の部分です。スタートアップらしく既成概念にとらわれず、柔軟な発想で金融の”まだない答え”を生み出す。それが僕たちに与えられた使命だと考え日夜奮闘しています。今年も、色々な国内初の案件に取り組んできました。少し振り返ってみましょう。

国内初、個人がメガバンクにお金を貸せるファンド。「Money Canvasファンド#1」を公開 

個人が三菱UFJ銀行様に(間接的に)お金を貸せるファンド「Money Canvasファンド#1」の募集を実施しました。銀行からお金を借りたことはあっても、貸した経験がある人は少ないんじゃないでしょうか。もちろん、国内メガバンクとして初の取り組み。普通預金が0.001%という低金利の時代にもかかわらず、三菱UFJ銀行様リスクで1%の金利がつくという驚きの条件。手堅く運用したい個人投資家の皆さまから、ご好評をいただき募集開始から数日で満額成立した人気ファンドとなりました。

“個人が銀行に(間接的に)お金を貸す"という奇想天外なアイデアを受け入れ、実現していただいた三菱UFJ銀行様の懐の深さに感服です。国内最大のメガバンクがプラットフォームを利用してくれたことで、Fundsの信頼が高まり、その後、色々な企業様から引き合いをいただけるようになりました。

今年の10月からは三菱UFJ銀行様が展開されている資産運用プラットフォーム「Money Canvas」でもFundsのファンド販売連携されています。ぜひご覧ください。

Money Canvas

楽天証券との販売連携を開始 

こちらもちょうど去年の今頃から水面下で動き始めた取り組み。利回り商品のニーズは高いものの、提供できる商品が国内に少ないことを受けて両社の思惑が合致しプロジェクトがスタートしました。システム連携や細かいプロセスの調整など、関わる人も多く、非常に難易度の高いプロジェクトでしたが、楽天証券の皆さまの強力なご支援もあり、無事9月にリリースすることができました。

記念すべき初回ファンドの借り手企業はマネーフォワード様。募集額は単発ファンドとしてはFunds史上最大10億円でしたが無事に満額成立。募集額の過去ギネスを更新することができました。

800万口座を抱える楽天証券様での募集取り扱いを開始したことでFundsの認知度を向上させることができたと共に、より大きな金額を集めることが可能となりました。これまでの数億円単位での調達から、今後は数十億円単位の資金需要にも、ある程度対応できるようになってきています。成長企業様へのファイナンスはもちろん、今後は大手企業様の大型の資金調達にも対応すべく、水面下で複数の企業様と話を始めています。

地位移転スキームで特許を取得しました

「安全性」を向上する取り組みも進めています。10月に「地位移転スキーム」という仕組みで特許を取得しました。簡単に言うと、もし仮にファンズが倒産してしまっても、投資した皆さんの資金には影響が出ない仕組みです。複雑なので詳細は割愛しますが、投資家の皆さまの元本保全性が以前に比べて飛躍的に高まっています。商品の拡充や利便性はもちろんのこと、投資家の皆さんの大事な資産を預かる立場として、保全性を高めることにも積極的に取り組んでいます。

詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
よくあるご質問|地位移転スキームとは何ですか

資金調達

そしてもう一つ、今年僕たちが時間を費やしてきたのが「資金調達」です。まだ発表前なので詳細をお伝えできないのが残念ですが、大型の資金調達を実施することができました。ご存知の通り非常に厳しい調達環境ではありましたが、既存投資家の皆様や新規投資家の皆さまからご評価をいただき、なんとか無事にこの難局を乗り越えることができました。ご投資いただいた投資家の皆さまには感謝しかありません。詳細はまた後日発表したいと思います。

来年のFunds

米国の利上げに続いて、国内でも実質的な利上げが始まりました。スタートアップ、ポストIPOスタートアップの調達環境は足元さらに不安定化しています。こうした中で、今後さらにデッドファイナンスの注目度が増していくと考えています。実際、今年に入って、これまでと比較にならないほど企業様からのご相談が増えています。

Fundsとしては、さらに多くの企業様からの資金調達ニーズに対応すべく、扱える金額の総量を増やしていくと共に、対象企業の枠組みを広げていくことにチャレンジしていきたいと考えています。先述した大企業向けファイナンスに加え、ベンチャーデット、不動産、PEファンドなど、より幅広い資金ニーズにお応えすべく具体的に検討を進めています。また、より長期の資金ニーズにお応えするために、流動性を高める機能の開発も進めています。

ここに書いたのは検討していることのほんの一部です。来年中に幾つか発表できる予定です。乞うご期待。

さいごに

スタートアップをやっている意義は、事業を通じて「世の中を良い方向に変えていく」ことだと思っています。我々はこのFundsを通じて、より多くの成長企業をファイナンスで後押ししていきたいと考えています。1000兆円の滞留している預貯金を動かし、これからの未来を担う成長企業に届けていく。それらの資金を有効活用され、社会がより便利になったり、より良くなったりする。その循環を創り出していくことにやりがいと使命を感じています。

世の中を変えるためにはチャレンジが必要で、チャレンジするということは否定と失敗の連続でもあります。僕たちもご多分に漏れず、さまざまな壁にぶつかる日々です。一方で、そんな壁を乗り越えようと悪戦苦闘することは大変だけど、楽しいことでもあると感じています。信頼できる仲間やパートナーと、そしてFundsを使っていただける企業様、投資家の皆様と一緒に、皆が幸せになれる「次の金融のかたち」を創っていきたいと思います。

金融は外から見てると敷居が高く感じますが、中に入ると意外と面白いものです。Fundsはテック系のスタートアップでありながら、金融のど真ん中で幅広く色々なことが学べます。周りに各分野の専門家が多いので、気軽に相談できる環境があります。そして何より、皆が新しいものを作ろうという気概にあふれた組織です。現在、幅広いポジションで絶賛採用中です。ご興味ある方はぜひご連絡をお願いします!一緒に未来の金融を変えるプロダクトを作りましょう!

※1 貸付は個人投資家に代わってファンズレンディング社が行います


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