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yenta がつくりだす偶発的な出会い 〜宇宙最大の通信インフラの構築に挑むインフォステラを支えたのは、yentaが繋いだあの人だった〜

※この記事は、2017年4月17日に別媒体で公開された記事を noteに移行転載したものです。

ビジネスマッチングアプリyentaを通じて起こった「すごい出会いとできごと」をご紹介する本企画。

皆さんは、TechCrunchやpediaで話題になった、株式会社インフォステラという会社をご存知だろうか?
インフォステラは、2016年1月に設立されたばかりの「宇宙最大の通信インフラの構築を通じて人類の生存圏拡大に貢献する。」という壮大なミッションを掲げている宇宙関連スタートアップ。
そんな大きなミッションを掲げるインフォステラ社も、設立から今に至るまでは、順風満帆というわけではなかったらしい。

難しいミッションに立ち向かうなかで最も苦しいときに起こった、yentaを通じたある人物との出会いが、インフォステラのビジネスを加速させるきっかけとなったらしい。
その人物は、技術の世界では知らない人はいないだろう、明石信之氏である。
この明石氏との出会いをきっかけに、昨年10月にフリークアウト、500 Startups Japan及び、個人投資家の千葉功太郎氏よりシードで総額6,000万円の資金調達を行い、TechCrunchやpediaでも大々的に取り上げられ、現在では衛星との通信の実証実験を行うまでに至っているとのこと。

今回は、実際にyentaで出会った株式会社インフォステラCOOの石亀一郎氏と、株式会社フリークアウト・ホールディングス執行役員の明石信之氏との出会いから今までに至るストーリーを、お二方に聞いてきた。

まずは石亀さんの自己紹介から!

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石亀さん:
私は、2016年1月にインフォステラを代表の倉原と社外取締役の戸塚と3人で創業しました。
個人的な創業の背景としては2つありまして、1つは元々宇宙開発に関わりたかったということです。
宇宙に携わるという軸で進路も決めて、勉強をしてきたという経緯があります。

イェンタさん:
ものすごい宇宙への興味ですね!

石亀さん:
宇宙開発に携われるには理系職しかないということで、理系で宇宙系の研究室がある大学に進学しました。
ただ、元々人工衛星を作るためにその大学に入ったんですけど、人工衛星を作るって言って着任された教授が、大学二年のときに亡くなってしまって、人工衛星の研究室がなくなってしまったんです。
なので、そこで自分としては大学に行く意味がなくなってしまったんですね。

イェンタさん:
そうだったんですね...。

石亀さん:
背景の2つ目にあたるのが、ちょうどそのときの2012年にイーロン・マスクが世界で初めて、国際宇宙ステーションに民間として初めて補給船を送るっていうプロジェクトをライブで見て、宇宙ベンチャーすごい!って思ったんです。
そこから海外の宇宙ベンチャーを調べたくなり、英語のリリースを片っ端から漁り出して、日本語でまとめてブログで公開するってことを始めてみたんです。
そうしたら、当時そういう情報が珍しかったみたいで、野村総研の方とか、NHKとかTBSの人とかから取材協力を依頼されたり、雑誌に寄稿したりと色んな活動をすることになりました。
その流れで出会った知人の紹介で、今CEOをやっている倉原と会ったんです。そのときはただ新宿の飲み屋で会っただけなんですけど。

イェンタさん:
そういう出会いだったんですね!

石亀さん:
はい。それで、イーロン・マスクの後追いをしたくなって、ITベンチャーに興味を持つようになったので、大学にいる意味が見いだせなくなっていたこともあり、当時フリマアプリを開発していたセブンバイツという会社に3人目のメンバーとしてアルバイトで入って、気づいたらフルタイムになり、気づいたら執行役員になっていました。
そこで2年半、資金調達や採用、アライアンス、カスタマーサポートの立ち上げなど様々なことを経験させて頂いた後、アニメイトグループに事業譲渡することになりました。スタートアップの事業の立ち上げから引き継ぎまで一通り経験させて頂いたという形です。
引き継ぎが終わった頃に「そろそろ宇宙ベンチャーをやりたい!」と思っていました。
そのとき、偶然また倉原と会う機会があって、たまたま同じ事業ドメインをやりたいと思っていたので、その日のうちに連絡をして、一緒に起業しようってことになったのが、2016年1月だったという流れになります。

イェンタさん:
密度の濃い 2, 3年間を過ごされたんですね...!

続いて、明石さんの自己紹介をお願いします!

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イェンタさん:
密度が濃くて長いキャリアをお持ちだと思いますが、改めて自己紹介をお願いします!

明石さん:
長すぎて、3日くらい終わらないと思いますよ。

一同:
(笑)

明石さん:
分かりやすいところで言うと、2000年にヤフーに入社しまして、広告事業が中心だと思われているんですけど、元々SIer系出身だったこともあって、実は中の課金システムの開発とかも含めて色んなことをやってました。

イェンタさん:
そうだったんですね!広告系のイメージが強すぎるので知らなかったです。

明石さん:
その後、今のYDN、当時のインタレストマッチの企画・開発全般を提案して、採用されて今のヤフーの売上の中心になっているものを開発責任者をしてきました。
他には、M&A系でもOverture Japanの買収のときとか、大きめのディールのときには、顔を出して技術デューデリジェンスとかもやっていました。その実績や経験を買われて2009年にCTOというポジションにつかせてもらうことになりました。

イェンタさん:
さらっとお話いただいてますけど、まさにヤフーの成長を引っ張ってこられたってことですね。

明石さん:
ただ、ヤフーのCTOは3年で辞めようって最初から思っていて、そろそろかなって思った頃に、ヤフーの大きな体制変更(2012年)があったんです。
そのタイミングで身を引こうと思ったんですけど、新体制がちゃんと動くような形にしてくれという話があったので、2年くらいで体制の構築と、私がやっていたことの移譲とかをやりました。
その辺りが一通り終わって、外の空気でも吸いに行くか、って思っていたら、フリークアウトの本田と会う機会があったんです。

イェンタさん:
どうして急に会うことになったんですか?

明石さん:
フリークアウトの本田は、前にブレイナーという会社をやっていて、実はヤフーが買収したんです。そのときの技術検証と買収後の上長も私がやったので、本田とは顔見知りでした。
フリークアウトにいた旧ブレイナーメンバーと飲み会しようっていうことになって、それ自体は単なる飲み会だったんですけど、話を聞いてみたら、実は上場するんですよっていう話をされたんです。
そのとき、本田が「上場するにあたってCTOを探してるんですけど、誰かいませんかね?」って聞いてきたんです。当然世の中の人は私がヤフーを辞めるなんて思ってもいないので、本当に純粋に誰かいたら紹介してっていう話でした。

イェンタさん:
すごいタイミングで相談を受けましたね(笑)

明石さん:
そうなんです。それで、「じゃあいい人いないか探してみるけど、実は僕も最近フラットで。」って話したんです。

イェンタさん:
本田さんも、どひゃーって感じですよね!!!

明石さん:
そうしたら本田も目の色が変わって、実はそこから2,3日でフリークアウトに入ることが決まったんです。10人以上の会社をちゃんと作ったこともないから、上場後に耐えうる組織作りに力を貸してくださいって。

イェンタさん:
本当に、タイミングというかなんというか、すごい話ですね。

明石さん:
フリークアウトでは主に組織作りに専念してやっていました。
ヤフーでは技術的に絶対権限を持ってしまっていたこともあり、フリークアウトではそうはなりたくなかったので、なるべく現場には口を出さずに、組織作りのほうに徹してきました。
それを2年くらいやって、2017年1月から事業会社としてのフリークアウトのCTOを退任してホールディングスの執行役員を務めてます。
2015年の終わりくらいには大分組織も落ち着いてきたのと、それまでの2年間は、過去の私の知り合いだとか、昔の資産を使ってきたっていう自覚もあって、そろそろまた新しい刺激がほしいなと思っていました。
2016年は週に1人は新しい人に会おうって決めて、yentaを使い始めたっていう形になります。

yentaを使い始めたきっかけと、使い続ける理由

イェンタさん:
明石さんの新しいの抱負が決まったときに、タイミング良くyentaをリリースできたってことですね!

明石さん:
そうですね。週に1人新しい人と会うという目的の1つのツールとしてyentaがあるって感じです。

イェンタさん:
yentaのマスコットとして、冥利に尽きます!
でも、明石さんクラスの方がこのタイミングでまた新しい人に会って視野を広げに行こうって思うこと自体もすごいですし、実際に行動に移されているのが素晴らしいなと思いました。

明石さん:
う〜ん、何か "ときめかなくなった" んですよね(笑)
ずっと同じことやってるとときめかなくなってくるので、新しいときめきを求めて人と会って、その中で自分がやりたいこととかが見つかればいいなっていう、そんな気持ちでyentaを始めましたね。

イェンタさん:
明石さんがyentaを使い始めた理由が聞けて、とても参考になりました!
ちなみに石亀さんがyentaを使い始めた理由って何だったんでしょうか?

石亀さん:
僕の場合は、元々シリコンバレー発のyentaに近いWeaveっていうアプリを知っていてかなり使ってたんですよ。
気軽に人と会える可能性を最大化できるのと、会いたくなければ会わなくてもいいっていう気軽さが気に入ってたんですけど、日本人があまり使っていなかったのもあって、日本にもいいツールないかな〜とはずっと思ってたんです。
特に起業を考えていたタイミングでは、自分のネットワークが完全にフリマアプリと宇宙に固定化されてしまっていて、もっと色んな方と接点を持ちたいと思っていたところ、yentaが現れて、待ってました!って感じで使い始めました。
使い始めた当時は結構凄い人が次々レコメンドされてきて、ハマってしまって、当時は週3人くらいyentaで人と会ってましたね。

イェンタさん:
またまた嬉しいお言葉をありがとうございます...!
お2人がyentaを今でも使い続けている理由はなんですか?

明石さん:
私はさっきほとんど話してしまいましたが、最低でも週に1人くらい新しい人と会って、ときめいたり新しい刺激を得て、やりたいことを増やしていくような活動を継続するためにyentaを使っていますね。
今は、人に会うこと自体がフリークアウトでの一業務になってます。

石亀さん:
私が思うのは、やっぱり手軽さが大きい気がします。
一日にたった30秒使えば、新しい魅力的な人と会えるって考えると、とても効率の良いツールだなと思います。
やっぱりなんだかんだで新しい人と会うって色々大変じゃないですか。
だからといって変な交流会とか行っても、疲れるだけであんまりいい出会いがなかったりしますし。
そういう意味で、自分が会いたいと思う人と1on1で話す機会を気軽に作れるっていうのが、とてもいいツールだなと思います。

イェンタさん:
ありがとうございました。
お二方のyentaを使い続ける理由を伺えて感無量です...!

yentaでお互いが出てきた時のことを覚えていますか?

石亀さん:
私にとって、yentaで明石さんが出て来るってことは衝撃的な事件だったので、鮮明に覚えてますね(笑)
元々、EastVenturesの松山大河さんにお世話になっていて、大河さんとフリークアウトの本田さんが仲良しだったこともあり、フリークアウトさんのことも間接的に知っていて、facebookのシェア経由でフリークアウトに明石さんがジョインしたことも知っていました。
そんな明石さんが出てきたら、当然やることは1つですよね。
右スワイプです(笑)
その後、嬉しいことにマッチングしたので、気持ちを込めてメッセージを送りました。

イェンタさん:
確かに、やることは1つですね(笑)

石亀さん:
明石さんをyentaで見る前から、元々ソフトウェアドリブンの宇宙開発というところに強い意識があって、チームの初期段階でソフトウェアの知見が豊富な方を巻き込めないと中途半端な中小企業になってしまうかもしれないなって感覚があったんです。
ただ、この分野でソフトウェアの視点から、代表の倉原をも巻き込んでアドバイスをいただけるような方って、どんな方なんだろうな〜って考えていたら、明石さんが出てきて、「まさに!」と思ったんです。
これ以上の方は知らなかったので、熱烈にメッセージを送って、会っていただけることになったっていう流れです。

イェンタさん:
明石さんからの反応はどんな感じだったんですか?

石亀さん:
意外とあっさり、「いいですよ〜」って感じでした。

イェンタさん:
言ってみるもんですね〜!

石亀さん:
そんなこんなで、お会いできることになったので、渋谷でランチミーティングなら確実にここを使うっていう「LIVING ROOM CAFE」というお店でお会いして、緊張しながら一方的に話してしまったのを鮮明に覚えてます。
私、テンパると良く喋るんです(笑)
そのときに色々な話をしたんですけど、まだ創業初期、みんな手弁当で働いていた未熟な時期だったので、さすがにまずいって思われちゃったんじゃないかとも思ったんですけど、その後の開発メンバーのMTGにも来ていただいて、キャッチアップしていただいて、今では技術陣の精神的な支柱になっているので、本当にインフォステラはyenta様様です。明石さんがいなかったら今まだ厳しい状況だったと思います。
もちろん、今の倉原と戸塚が持っている人脈や構想力、実行力もすごいから成り立っている部分も多いんですけど、明石さんが来てくれたおかげで、それをちゃんとした建物にできていってる感覚ですね。

イェンタさん:
インフォステラさんにとっての明石さんのバリューは、半端じゃないですね!

石亀さん:
明石さんには倉原の構想を元に具体的なロードマップに落としていく部分もご協力頂き、結果として今まで声をかけていた優秀な方々がジョインしてくれるようになり、少しずつ会社の体制も整ってきています。

イェンタさん:
明石さんは、石亀さんがyentaでレコメンドされてきた時のこと覚えてますか?

明石さん:
今でもそうなんですけど、yentaではベンチャーの CEO, COO, CTO 系は大体右スワイプにしてます。さらに、連絡が来た方には全部会うことにしてます。で、言ってしまうと、石亀もそのうちの一人だったってだけでした(笑)

イェンタさん:
そういうことなんですね(笑)
 石亀さん、ショック受けないでくださいね。

明石さん:
でも、会う前とかにはプロフィールをちゃんと見ていて、宇宙系のスタートアップをやってるんだ。面白いな!とは思ってました。
でも、プロフィールに書かれてることだけ見ると、結局何やりたいかはよく分からないなって感じだったので、実際聞いてみないと分からないなと思って、さっき出ていたLIVING ROOM CAFEに行ったんです。
そうしたら、会った瞬間、石亀がいきなりピッチを始めたんですよ。

イェンタさん:
!? さっき言ってた、テンパったらよく喋るっていうやつですね(笑)

石亀さん:
私は明石さんのことをよく知っていたので、私から話すしかないって思って話しまくりましたね。
僕のプロフィールなんかで興味を持ってもらえると思ってもないので、なんとかインパクトも含めて勝負しないとと思って。

明石さん:
そうそう。一生懸命ピッチをしてくれて思ったのは、「あ〜真面目な子なんだな〜」ってことでした。

一同:
(笑)

明石さん:
ただ、元々無線は分からなかったんですけど、通信系は強かったことと、SIer時代に宇宙系も関わったことがあったので、多少は理解もあって、ピッチを聞いて、なんとなく面白そうだな〜と思って、付き合うようになったっていう流れですね。

イェンタさん:
石亀さんの真面目な全力ピッチが響いたということですね!

明石さん:
その後の話で、さっき石亀が開発メンバーのMTGに参加したって言ってたじゃないですか。あれ、実は開発メンバーのMTGじゃなかったんですよ。

イェンタさん:
ん?どういうことですか?

明石さん:
いや、石亀は開発メンバーが集まるから、一回オフィスに遊びに来ませんか?くらいのノリで誘ってきたんで、いいですよ〜って軽い気持ちで返事をして遊びに行ったら、実は外注の開発会社とのガチMTGで、いきなりそこに参加する羽目になったんです。
倉原と外注の開発者とのMTGで、しかも確かキックオフくらいのMTGだったはずです。

イェンタさん:
顔合わせくらいのつもりが、修羅場みたいなMTGだったわけですね。

明石さん:
そうなんです。倉原が外注の方に色々説明してるんですけど、とにかく僕にはちんぷんかんぷんだし、外注も宇宙系とかの経験はある人達だったんですけど、仕様が不明確すぎて、倉原と外注の間に尋常じゃない温度差がある状態だったんです。
これはまずいな、これじゃモノができないなと思って、「一体何が作りたいんですか?」っていう根本の質問をすることになり、その週に改めてもう一回プロダクトイメージの共有のMTGをしました。

石亀さん:
私としてはそのあたりは見守ることしかできませんでしたね。。

明石さん:
誰もとりまとめられる人がいなかったので、話を聞きながら、こういうコンポーネントで作ってみましょうかって話とか、最初のグランドデザインをしてアーキテクチャも書いて、そこからもう一回外注とのMTGに一緒に参加してっていう。

イェンタさん:
もう完全に主要メンバーですね(笑)

石亀さん:
外注の人は完全にインフォステラの人だと思ってたと思います(笑)

明石さん:
そのMTGでも、仕様の説明とかも手伝って、やっと話が前に進み始めて、開発が始まっていったっていう感じでした。

石亀さん:
ということなので、私は明石さんに頭が上がりません(笑)

イェンタさん:
ある出会いによって、1人が加わっただけで、ここまで大きくスタートアップの動きが変わるっていうのは面白い事例ですね。
本当に明石さんがいなかったら、お金も時間も垂れ流していたかもしれないですね。

石亀さん:
少なくとも現段階で動くものをつくりきれてはいなかったと思います。

明石さん:
そのおかげで、今もそのときに設計したアーキテクチャの改修くらいで済んでいて、基本的な概念はそのまま変わらずでいけてますね。

石亀さん:
おかげさまで、2017年の2Qに打ち上がる衛星があって、そこでちゃんと使ってもらえそうな状況まで漕ぎ着けました。
今までは夢物語的だったものが、ちゃんと疎通テストが終わって、まだ問題はありながらも、地球の反対側とかにあるアンテナを遠隔操作してネットワークとして動かすってのは、未来を感じますね。

イェンタさん:
それ、めちゃめちゃワクワクしますね!!

明石さん:
そうですね。そういえば、私、久しぶりにコード書きましたよ(笑)

石亀さん:
今でも覚えてます。
一番最初のオフィスだった代官山のマンションで、あの明石さんにめっちゃ手を動かしていただいて、横目で見ながら、ひたすら恐縮して仕事をしていました。僕はそちらの専門家ではないので見守るしかないという状況でした。

イェンタさん:
明石さんがコードを書いたのはどれくらいぶりだったんですか?

明石さん:
仕事でコードを書いたのは、ヤフーのCTO以降書いてないはずなので、2009年以来とかですかね(笑)
でも、「あっ、俺まだイケるな」って感じで楽しかったですよ。

イェンタさん:
そういう意味では、さっき仰られていた新鮮味のようなものを味わっていた感じですね。

明石さん:
そうですね。どっか行っても触らせてもらえないですからね(笑)
 明石さんはそこじゃないですって。

イェンタさん:
いい意味で持ちつ持たれつって感じなのかもしれないですね。
yentaで会ってから今までのお話、とても魅力的なお話でした。

今後のインフォステラさんの展望は?

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イェンタさん:
これからのインフォテスラさんのビジョンについて聞かせてください。

石亀さん:
一言で言うと、シェアリングのネットワークを活用した、リアルタイム通信ネットワークを創る、というのがミッションになります。
地球周回軌道上を回っている衛星があります。
地上と通信するときに、今だと地上にアンテナがあって、衛星が地平線から上って沈んでいくので、沈んだらアンテナからは見えなくなるので通信が切れてしまうんです。
そうすると、アンテナが1つだけだと1回の通信が10分とかしか出来ないんです。だから、衛星を運用しようと思っている人たちにとっては、1日に通過するのが3回とかだと30分しか通信ができないってことが、当たり前の制約になっているんです。
この状態をうちは変えようとしていて、衛星通信におけるゲームを変革しにいっています。地球周回軌道上のオブジェクトと地上との通信のインフラのデファクトを変えるってことですね。
シェアリングネットワークでアンテナを増やして、ソフトウェアを利用した信号処理技術と、稼働率を高めるための最適なマッチング技術によって、リアルタイム通信を実現できるようにしたいと思っています。
地球周回軌道上および宇宙における、当たり前のインターネット(宇宙インターネット)を提供するっていうのがうちのビジョンになります。
しかも、今それがある程度手の届きそうな領域まで来ている実感もあり、且つそれが人類史上初めての試みであるというのがワクワクするところになります。

イェンタさん:
いや〜、半端なくワクワクします。

石亀さん:
というわけで、絶賛仲間募集中です(笑)

明石さん:
なるほど〜。いい話をするな〜。
実は、去年の暮れから今年の頭にかけて、経営陣がプレッシャーに負け始めていて、変な方向に行こうとしていたんです。
で、ここ1ヶ月くらいで経営陣に喝を入れなおして、もう一回「何を作りたいんだっけ?」ってところに原点回帰して、それをまとめて、もう一回やろうっていうことをやっていたところだったので、石亀の話を聞いていて、よくここまで戻ってきたなって思いながら聞いていました。

イェンタさん:
この1ヶ月でそんなことがあったなんて全く想像できないです。

明石さん:
実は先週、社員全員で合宿に行って、それを実現するために、どういう開発や戦略が必要なのか?ってのをロードマップにまとめて、目指すものを明確にしたばっかりなんです。

イェンタさん:
2回目のキックオフみたいなものですね。

明石さん:
そうですね。改めて皆で同じ方向に向くことが出来て、走り出したばっかりだったんで、今の石亀の力強い言葉を聞いて、安心しました。

石亀さん:
システムのアーキテクチャだけじゃなくて、会社のアーキテクチャまで作ってもらっちゃった感じですね(笑)
そのおかげで、社内でのメッセージや取り組みも絞れるようになって、本当に皆が同じ方向を向いて走り始めた感じがあるんです。今は皆が自発的に動き始めています。
ちょうどこの前もエンジニアチームと飲みに行ったんですけど、今のチームは僕が今まで会ったチームの中で、一番最高のチームになってると思います。
今までも目標に向かってワクワクしてるっていう感覚はあったんですけど、チームとしてやるワクワク感みたいなものを、感じられてますね。

イェンタさん:
これからのインフォステラさんがめちゃくちゃ楽しみですね!
応援しています!!

最後に、yentaに対するご要望を聞かせてください!

明石さん:
挙げるとすると、マッチングの精度をもっと高めてもらいたいですね。

石亀さん:
それはありますね。

イェンタさん:
少し密度が薄れてきた感覚があるってことですかね?

明石さん:
そうですね。こういうのって最初はそこまで技術を入れなくてもいいけど、サービスが拡大してくると、それにともなって技術も高めていかないといけないはずなので、そのあたりをもう少し頑張ってもらえたらいいなと思います。
なんなら手伝いましょうか?(笑)

イェンタさん:
!? 明石さんに手伝ってもらえたら最強ですね。

石亀さん:
個人的なこうあってほしいってのは、スマートニュースさんみたいに「興味を広げるアルゴリズム」とかの世界観が好きですね。
yentaとかでも最適化しすぎると、意外性のある出会いが減っていってつまらなくなるじゃないですか。でも興味を拡げるレコメンドの仕組みがあれば、精度も高いし意外性もあるっていうマッチングが実現できると思うので、是非チャレンジしてみて貰いたいです。
当然人と人のマッチングなので、より難易度は高いでしょうけど、大好きなアプリなので応援してます!!

イェンタさん:
貴重なご意見、ありがとうございます!!アルゴリズムも絶賛リニューアル中なので、参考にさせていただきます!!

取材を終えて

日本のスタートアップの中でも、宇宙産業というスケールの大きい領域で難易度の高い取り組みに挑戦しているインフォステラさんを、心から応援したいと思うとともに、微力ながらyentaというツールが、インフォステラさんの成長に貢献できたことを、心の底から嬉しく思いました。
お話を伺っていて、印象的だったのは二つ。

1つ目は、お二方とも非常に難しいチャレンジをしているはずなのに、子供のような目でワクワクしながら、今までのことやこれからのことを語ってくださったことです。

2つ目は、やっぱりスタートアップは一筋縄ではいかないということ。

元々、フリークアウトさんもインフォステラさんも、会社としては知っていて、特にインフォステラさんに関しては、宇宙のインフラを開発しにいっている尖ったスタートアップで、宇宙系の知見を持った方とスタートアップ経験者がタッグを組んで、順風満帆に開発を進めている会社だと思っていました。

今回具体的に立ち上げから今までの話を聞いて、外から見て輝かしいメンバーやビジョンを掲げているスタートアップも幾度となく問題にぶつかり、その問題を解決できるのはやっぱり人であるということを改めて再認識する機会になりました。

いい出会いは全世界共通で、ビジネスを加速させたり人生を豊かにするものだと思います。

"ビジネスを加速させる出会い" を掲げるyentaも、もっともっと価値の高いアプリケーションにしていき、もっと多くの良き出会いを生み出せるプラットフォームにしていきたいと思います!

yentaについて


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