yenta メンバーインタビュー 〜 みんながカッコよくあるために。人のつながりを維持向上できる仕組みを作りたい前編~
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yenta メンバーインタビュー 〜 みんながカッコよくあるために。人のつながりを維持向上できる仕組みを作りたい前編~

多様な人同士の出会いを通じて、人間性やビジネスの成長をもたらした yenta。今回の記事では、yenta 開発チームのメンバーにインタビュー!初回は yenta の生みの親、株式会社アトラエ 取締役 CTO 兼 yenta の事業責任者の岡 利幸さんに、アトラエの組織論、yenta 開発の歩み、出会いの価値などについてお聞きしました。


今の yenta に至るまで

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イェンタさん:
まずは、岡さんの自己紹介をお願いします。

岡さん:
株式会社アトラエで取締役 CTO と、yenta の事業責任者を兼務しています。アトラエには 2007 年に新卒一期生として入社し、最初は転職メディア Green のセールスとして 3 年半働きました。会社の未来を考えてエンジニアになることを決め、半年間営業をやりながらエンジニアの勉強をしました。その後は、完全にエンジニアとして働き始めました。

エンジニアになってからは、Green の開発、保守運用を担当しました。エンジニアなってから 1 年立たないくらいの時に、社内で新しいサービスを立ち上げる話が出て、手を挙げました。

イェンタさん:
ありがとうございます。それが yenta 前身の TalentBase ですか?

岡さん:
TalentBase の 2 個前に ProFinder という、Facebook のつながりをベースに、企業がフリーランスを探せるサービスを作りました。実はお恥ずかしながらスタートアップ系のピッチコンテストでの受賞歴もあるんです。当時、Facebook が流行り始めていて Facebook の API を使ったアプリ開発が増え始めていたタイミングで、これを使って面白いことができないかと考えて開発しました。またその当時は、フリーランスへの依頼で失敗する事例が多かったこともあり、信頼できるフリーランスを探せると価値があるなと思って開発しました。

その次に JobShare というサービスを開発しました。JobShare は、求人のリンクをシェアすると最終的に採用が決まった時の成功報酬を PV などの採用への貢献度合いで山分けするソーシャルリクルーティングサービスです。その前の ProFinder は僕がエンジニアの勉強も兼ねて作ったサービスでビジネスモデルは考えず、コンセプトだけで作りました。JobShare に関しては、収益に繋がるビジネスモデルもちゃんと考えて、人のつながりや協力によって採用が実現する世界を作りたいと思って開発をしました。

2 年ほど運用をした後に、それを月額 10 万円で、データベースから人を検索し連絡できるサービス TalentBase に昇華させました。JobShare では人のつながりと採用を掛け合わせることができましたが、JobShare で得られたソーシャルデータや解析技術を使えば、人の相性や能力、会社の性質、人間関係などを推測できることがわかりました。様々な軸で人材を検索したり、レコメンドできるようにしたいと思い、TalentBase に移行しました。

イェンタさん:
TalentBase から yenta にさらに変わっていったのは、どういう経緯があったんですか?

岡さん:
yenta は別のサービスとして、既に構想がありました。一方、TalentBase はデータの蓄積、解析、検索を価値にしていましたが、プライバシーの観点から 各種 SNS の API で取得できるデータが縮小傾向で、そのまま継続しても理想とするサービスの実現が難しいと判断しました。ただ、SNS や人の行動やプロフィールを解析して、相性や関係性から人がつながっていく世界観には価値を感じていたので、yenta に活かせそうだなと考えました。コアコンセプトは大きくずれることなく、インターフェースや UX などを少しずつアップデートして、ようやく今の yenta に着地した感じです。


アトラエの組織論。四方よしの「かっこいい」を問い続ける。

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イェンタさん:
岡さんは CTO として、どういうお仕事をされているんですか?

岡さん:
僕は元々営業からスタートしたエンジニアということもあって技術力で引っ張る CTO ではなく、技術と経営を掛け算して、アトラエのビジョン実現に繋げることへ責任を持っています。僕よりも技術力が高いメンバーは社内にもたくさんいます。ただ、経営をしていく中で、技術リソースの配分や技術選定を、各事業部に任せすぎたり、人材が固定化しすぎるのも組織的に良くないので、基本的には事業部のパフォーマンスの最大化を優先して、会社全体としての違和感があると調整する立ち回りをしています。

技術者に変に気を使って優遇しすぎたり、技術者の成果の出し方に理解が乏しい会社もたくさんあります。私はそのバランスをとり、会社がさらに強くなるために必要なことを考え、行動しているつもりです。ただ、弊社のエンジニアは組織作りにも興味がある人しかいないので、他の会社ほど組織的な問題が起こらないですね。エンジニア採用もエンジニアのメンバーが主体的に動いて、僕はその壁打ち相手になることが多いです。

イェンタさん:
アトラエという会社を岡さんはどのように感じていますか?

岡さん:
組織的には凄くフラットな会社で、役職も一切ありません。ルールも限りなく少なくしています。会社のビジョンの実現やカルチャーフィットすることを前提に採用しているので、変な性悪説的なルールを作らなくてもちゃんと目指すべき方向に進みます。一般的には他社が疑ってかかるところも、全幅の信頼を寄せて、全員が最大のパフォーマンスを出せることだけを考えています。例えばですけど、リーダーと言われなきゃリーダー的な仕事をしないんだったら、やらなくていい。ただ、この会社を伸ばそうとした時に、誰もリーダーをやらないとか、自分がリーダーをした方が成果が上がるなら誰かがやり始める。そのような動きを当たり前のようにやる組織の方がかっこいいですし、成果に向かっているというのが弊社の組織的な考えです。

最近、「四方よし」という言葉が私たちの行動指針に入りました。株式会社というのは本来、株主・顧客・ユーザー・社員がいて、「四方よし」を実現するために考案された仕組みなんです。社員もおろそかにしちゃいけないし、経済的な成長を実現して株主に還元することも重要です。あらゆる意思決定において、「四方よし」を追求し続けることで、メンバー全員が、自分の家族を会社に呼びたくなったり、プライベートとの壁もなくなるようないい関係性ができるんだと思っています。

イェンタさん:
アトラエさんは、ファミリー感がありますよね。それでいて成果主義というよりも実力主義で、両立しているってのがアトラエの特徴は気がしてます。

岡さん:
言われてみればそうなのかもしれないですね。いわゆる成果というものが測りづらくなってきていることもある気がします。例えば、エンジニア、営業、デザイナーでは成果の上がるタイムスパンも、成果の出し方も全然違います。成果主義すぎると、ある期間で成果を上げた人がかっこいいとなってしまいます。本質的には会社のビジョンの実現に対して前に推し進めた人が一番フォーカスされるべきだと思います。

実力主義とは言え、能力が高いことだけが良いわけではありません。チームの信頼関係や信頼に足りうる行動をしてきた人じゃないと、人が本質的にはついていかないと思うんです。人がついて来ない人に権限を与えても、結局いいチームが出来上がらないんです。だからこそ一定の信頼をちゃんと蓄積してきたことも含めて実力と考えています。

いわゆる金銭的なインセンティブよりも、自分の力をつけたり、アトラエの歴史に名を刻んだり、お客さんが幸せになるなど、仕事自体の意味や価値を見出せないと、人やプロジェクトにコミットする考え方にはいたりません。インセンティブだけだと、辛く厳しい大事な時にいなくなってしまいます。

イェンタさん:
アトラエのプロダクトは、どういうコンセプトが起点になっているのでしょうか?

岡さん:
上場するまでは、HR TECH という比較的世の中で使われている、わかりやすい言葉で事業領域を伝えてきました。しかし、途中から PEOPLE TECH と、呼び直しました。自分たちで作った言葉なのですが、テクノロジーは、限られたリソースで世界にインパクト出すために必要不可欠な要素だと思っていて、そのテクノロジー (TECH) を使って関わる人々 (PEOPLE) が幸せになるサービスを作り続けるという想いが、この言葉に詰まっています。

テクノロジーを使って効率よく稼げるようになっても、使っている人々が最終的に不幸になる可能性があるなら、僕たちはその事業をやらない判断をします。流行っているから作るのか、幸せを願って作るのかでは、全然出来上がるものが違ってきます。僕らは幸せになる方を選びたい。そうでないと、関わってる社員が誇りを持って作れないので。誇りという言葉は、創業当時からずっと大事にしている言葉で、すべての社員が、大切な人に誇れる会社であり続けることがアトラエの経営理念なんです。サービス作りも新規事業の立ち上げ方も、あらゆる意思決定において、大切な人に誇れるか?ってことをすごく大事にしています。

例えば、メールを 100 万通送りつけて、100 通返ってくればいいと思っている、配慮の足りないビジネスパーソンや会社があるとすると、その行動によって二つ大事なものを失うことになるでしょう。一つは顧客との関係性、もう一つは社員の誇りです。ビジネスの世界でも、一人の人間として顧客や仲間との関係性は掛け替えのない大事なものだと思うんです。自分の子供とか家族など大事な人に誇れない仕事で仲間にさせてしまっていることとかも、中長期的にとても大事なものを失っていると思うんです。もっと信頼関係を大事にしながらビジネスが活性化したり、ビジネスパーソンが成長したりできる仕組みを作りたいという想いが全サービスの根本にあります。

イェンタさん:
多分言葉だけで捉えると、みんなが当たり前と思うことだと思いますが、実際は実現はできていないのが現状だと思います。なぜアトラエではできて、他では難しいんですかね?

岡さん:
成果に直接的じゃないこともあるからだと思います。今すぐに成果を上げろと言うと、100 万人にメールを送った方が早いですよね。関わる全ての人と信頼関係を築きながら多くの人と繋がることで、100万人にメールを送るよりも成果を出せって言われてイメージが湧く人は少ないでしょう。そういう意味では人の関係性を大切にしようと言う説得が弱すぎるのかもしれません。ただ、どんな人でも胸に手を当てて誇りを持てるか持てないかって問いを投げかけた時に、正しいことってそんなにズレないと思うんです。だとすると、その価値観でプロダクトを作って、価値を感じてくれる人とかファンになってくれる人から対価をいただく。その価値を広げることで、誇りを持ちながら資本主義で成果も上げることが、両立できると思います。

イェンタさん:
短期的なメリットだけではなく、長期的なメリットも得ることの難しさを、ビジネスの世界でどのように解消していますか?

岡さん:
例えば今 yenta のポテンシャルを 100 とした時に、100 のお金を得ようとしに行くと多分合理的なサービスになっていくと思うんです。100 のパワー持ってるんだけど、70 の収入で成り立つ仕組みを作っておいて、30 ぐらいの余裕と、プロダクトの本質的な価値に対する信念があれば、実現できると思ってます。100 を取りに行くと、ありとあらゆることをビジネス化することになり、高めた売り上げを下げてまで良いサービスにする意思決定が難しくなるのだと思います。だからこそビジネスの成果を追いながらも、常にプロダクトの価値や信念と照らし合わせる時間や文化は大事にしています。

うちの会社が上場するときも似たような議論をしたことがあります。背伸びして全てが伸びきった状態でしか上場できないなら、絶対にしないという心づもりで上場準備を始めました。背伸びしすぎた状態で上場すると、余力がない状態で売上を上げることを期待され、信念を守りきることが難しくなってくる。いろんなジャンプができるバネを仕込んだ状態で上場できるなら、アトラエを世界に展開するために上場してもいいんじゃないかとボードメンバーで深夜まで議論したこともありました。

私たちは、その山を登りたくて登ってるけど、いろんな会社も登っていたり、わざわざ辛い思いをしてまで登る山なのかと自答していると、頂上に達した時点で燃え尽きちゃうんです。上場すると人が辞めてしまうという話は、それが理由かな。

私たちは、山の頂上(ビジョン)がまだ見え切らない山登りを楽しんでいる会社だと持っています。ゴールに辿り着きたいというよりは、偉大なゴールに対して山登りするプロセスも含めて好きでやっているんだと思うんです。その途中に上場という小屋に入って、パワーを溜めて、また山を登る感覚はいいと思います。ただ単に山の頂上に行きたいから、山を登るっていうタイプは、いざ山頂にたどり着いた時に、それ以上に進化させるイメージがないんだと思います。

イェンタさん:
ゴールがない方が良いペースで登り続けられるってことなんですね。

岡さん:
一般的にはゴールがあった方が絶対頑張れるんですよ。期限が決まっていた方がやっぱりコミットメントは高くなる。ただ、ゴールがあるとゴールを超えてもなお頑張り続ける人が意外といない。だったらプロジェクトを通して、例えば家族を喜ばせたいとか、感謝を伝えたいとか、地域をもっと盛り上げたいと思ってれば、そのプロジェクトを辞めても同じ価値を発揮できるプロジェクトをやり始めると思うんです。ゴールを追い続けると、辛いことも多いので、ゴールがない山登りのプロセスが好きな人を採用しています。

イェンタさん:
解像度と抽象度をあげる話があって、普通のビジネスは解像度あげた方がKPI が明確になるので良いですが、抽象度をあげた方が長くは続きますよね。

岡さん:
その舵取りは正直難しいです。ビジネスとしては、コミットメントを高めるために、解像度が高い仕事を渡していくんでしょうけど、どちらかというと答えのない、または前例のない、問いに向き合う機会が減り、何のために数字を追うのかを忘れる人が出てきてしまう。抽象度が高すぎるとコミットメントが生まれなかったり、勝負にこだわり切れなくなってしまう。そのバランス感は会社全体、サービスの設計をする時にもとても大事にしています。

イェンタさん:
岡さんの働いている時のやりがいは、どのようなところですか?どう考えているんですか?

岡さん:
私たちが信じる最高にかっこいい組織を作ることがやりがいですかね。もし私たちが、この思想と密度で、資本主義的にも世界にインパクトが残せる会社に成長できたら、アトラエが長年かけて形作ってきた組織論や、株式会社像が注目され始めると思ってます。そうすると、株式会社やチームを作ることの意味を考えて行動する人が増えて、いい意味での原点回帰に貢献できると思っています。当然ながら資本主義もいい部分がありますが、一方で行き過ぎるとマイナスな面も出てきてしまう。いい資本主義や、いい株式会社が何だったっけみたいな問いを、アトラエが発信し続けながら、健全な成果を追い続けたいです。

私たちはティールやフラットにこだわっているというよりは、僕らがイメージする理想の組織を作るにはフラットの方がいいと思ってるだけで、10 年後も同じ組織論を語っているかはわかりません。ただ、変わらないことがあるとすれば、人間社会において一番かっこいい株式会社を作りたいだけで、それがフラットなのかヒエラルキーなのかは、時代によって変化する可能性があっていいと思ってます。世の中の情報伝達手段や戦い方のルールが変わったら、当然組織も変わらないと理想の組織は出来上がらないので。

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今回の記事では、インタビューの前編をお伝えいたしました。後編の内容は、10 月 26 日 (月) に公開予定です。

後編も岡さんは yenta を通して実現したい世界など、話題が盛りだくさんです。是非ご覧くださいませ。

yentaについて



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