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投稿小説を自分で書籍化した話⑤~テキストをePUBに変換する~

前回までのお話はこちら

-1、ルビ(ふりがな)のつけ方

ここまで書いてきて、ふと、自分はファイル操作ができるのが当たり前だったけども、まずそこから知りたい人がいるだろうか…と、思い当たりましたので、ちょこっとだけ。

小説の投稿に利用させていただいている3つのサイト(アルファポリス、ムーンライトノベルズ(小説家になろう)、エブリスタ)では、ルビを振るための操作が共通しています。

漢字ルビ
という風に、ふりがなをつけたい文字の前に"全角縦線"を置き、続けて、文字に付けたいふりがなを"全角二重山括弧"で囲みます。
サイトによって他の方法でも同じようにルビをふれるのですが、テキストを作る段階でこの形式にしておく(文章を書きながら手打ちで入れています)と、同じテキストをそれぞれのサイトに貼り付けるだけで、すべて同じようにふりがなをつけられます。

色々なやり方があると思うのですが、これをテキスト形式で保存しておくのが、自分にとっては一番便利な方法です。
後でちょっと触れます~。

閑話休題

1、読む時とても便利なので電子書籍形式にしたい

もう何年か、本を読む時の半分くらい、漫画にいたっては9割くらい電子書籍で読んでいます。
部屋中本で埋もれなくていいとか、出先で思いついた時に読めるとか色々理由はあるのですが、多分、単にデジタル○○が好きなんだと思います。笑

で、この、電子書籍の便利なところは、拡大縮小ができるところと、文字を指定してそのまま検索をかけたりできるところです。
知らない単語や漢字があった時など、とても便利。

なのですが、拡大縮小した時に、PDFだとページフィットしないんですよね。はみ出した部分ははみ出したまま。

端末で読める本もあった方がいいのう…と考えた時に、その端末が、今の時代ひとによって大きさが色々なので、好きな文字の大きさで読みたいということがあるんじゃないかなと考えました。
で、文字の大きさを変えたいなら、指定したままの大きさで読み続けたいだろう!と。分からないながら…

というわけで、なんかよく分かんないけども、“電子書籍”形式も作ろう!という、悪戦苦闘が始まりました。

2、何をどうしたら電子書籍になるの?

…ですね。
今まで読んできたアレは何だったのだろう…と。
小説を電子書籍で読むというと、大抵、いや、全部Kindleだったので、Kindle形式にしたら全世界共通(大袈裟)で何でもスルスル読めるんちゃうか、と、Kindle形式について調べ始めました。

…長くなるので割愛いたします…
めちゃ大変だったんです…。Kindle形式にしてKindleじゃなくただ電子書籍にするって…

結論から言いますと、世界共通的な電子書籍の形式は、どちらかといえばePUB
Kindle以外ではKindle形式だと逆に不便ぽい。読めるのかな? 読めないかも…。
ただ、Kindleは多分あまりにもシェアがバカでかいので、Kindle以外で読めない形式であっても、それだけで大多数に適応しちゃう、みたいなことが起こるんじゃないかな、という手応えでした。Kindle形式でも問題なさそう

というわけで、Kindle形式にしようかなと思ったのですが、作成過程でしぬほどつまずいて、ePUB形式に変更しました。

ただこのePUB形式、もちろん定着していますし、よくできた仕様のようですが、まだまだ成長過程っぽい印象も受けました。
その理由は、
・ルールが細かい割に、(XTMLがベースであるため)実際の作成自由度が高く、手打ちで作るには面倒臭い
・定番のリーダーというものが見当たらない
・定番のHow toサイトが見当たらない(これかなというのがなくもないのですが)
辺りですね。

正直、PDFでいいとも思います。

3、PDFではちょっと不便だなと思った

基本的に、何事も形から入るタイプだというのもありますが。

PDFで電子書籍を作成すると、大体綴じが逆になるんですよね。漫画とか縦書きの小説って右側が綴じてあって、左から右に紙をめくるのですが、PDFのリーダーでは、ページのめくり方向が逆になっちゃう。
文字は右から左へ進むのに、ページは逆にめくるとなると、結構気持ち悪いです…。慣れればそうでもないのかもしれませんが。

でまあ、PDFはちょっといじるだけで電子版に作り直したので、やっぱりePUB版も作ることにしました。

4、×PDF→ePUB、○テキスト→ePUB

PDFがもうできていたので、これをePUBに変更できると楽だなーと考えたのが、間違いの始まりでした。
もうレイアウトとかしてあるし、ルビもふってあるから、このまま何かちゃちゃっと…と。

そして検索してみると、残念なことに、結構色々出てくるんですよね、“PDFをePUBに変換する”という記事。

駄目です。少なくとも私は辿り着けなかった。
PDF編集の有料ソフトも試しましたし、オンラインでPDFをePUBに変換する無料サイトも試しましたが、「ページフィットしたりして便利な電子書籍」にはならない。
何故なら、既に作成されたPDFをePUBに変換するには、PDFのページを(スクショのように)画像に変換してしまうから。
※恐らく、元々「テキストをPDFに変換する」過程で使っているアプリで、「PDFにせずePUBに変換する」という過程を経るなら、できるものもあると思います。理論的には…?

正解は、(PDFに変換したのと同様に)テキストをePUBに変換する。でした…。
それなら簡単なことだったんですよ…

5、「Leme」テキストをePUBに変換するアプリ

これもいくつか調べて、大手とか老舗とか有名どころとか色々あったのですが。
私にとって必要な機能がすべて揃い、かつ、必要なことのために不必要な操作をしなくていい(操作が簡単)なのは、Lemeというアプリでした。

無料で利用することもできます。(電子書籍の最後に、アプリのWEBサイトへのリンク画像が入ります)(かわいいよ!)

PCでしかこの手の操作をしないので、PCのみの話で恐縮なのですが、クリック、ドラッグ&ドロップで大体出来上がります。
PDF→ePUBで一週間くらい悩んだのに、もう取り敢えず正しく本にするだけなら数分で終わるレベル。つらい。

ただ、このアプリでは小説投稿サイトや、テキスト→PDF変換アプリの「Tateditor」とは、別の文字装飾、ページ操作ルールがあります。

今回最初の「漢字ルビ」は共通でそのまま使えるのですが、傍点が異なるルールでした。
Tateditorでは「*文字に傍点を付ける*」という書き方だったのが「++文字に傍点を付ける++」等(他にもある)に変わります。
秒です。

普段手打ちでテキストを作っていますが、もう少し多機能なテキストエディタも持ってますし、使えるので、一括置換で*を++にすべて置換。
終わりです。ギギギ。

その他、見出しや改ページなどの操作もありますが、HTMLをいじったことがある方なら一瞬でしょうし、やったことがなくても、じっくりマニュアル通りにやれば普通にできると思います。多分。

表紙や扉の画像も指定できますので、ドラッグ&ドロップでぽいぽい放り込めばePUBの本になります。

…全然問題ないのですが、形から入るタイプなのでちょっといじりたい…
というお話は、次回に続きます。

おひねりをいただいたら執筆のためのおやつを買います。サラミとかチーかまとか。