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読書メモ #14 『ねじまき片想い』 柚木麻子

図書館でなんとなく借りてみた本が案外面白かったというのはよくあること。

おもちゃ会社のプランナーとして働く宝子が片想い中の西島くんに告白できないまま、彼の周りのトラブルをどんどん解決していくという話。
片想いの方に比重がおかれている話かと思ったら、予想以上にミステリー要素が多かった。後半は正直それがくどいかなと思うくらいに。
(読み終えた今やっと気が付いたが、「創元推理文庫」のシリーズだったの)
西島くんの魅力はさっぱり分からなかったし、宝子には勿体無いとすら思った。でも自分の意志が強すぎる彼女が、自由奔放すぎる西島くんに惹かれてしまうのも頷けた。結局、自分にない要素がある人間に惹かれるようにできている気がする。
西島より、玲奈との関係の方が読んでいて楽しかった。家を出て行ってしまった玲奈を追いかけて、再会し、2人でメリーゴーランドを動かすシーンはぜひ映像化して欲しい。
すごく読みやすくて、恋愛も友情もミステリー要素も色々味わえてお得だった。次いは柚木さんの他の作品を読んでみようと思う。

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