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誤解だらけのプログラマーあるある? に現役プログラマーが答えてみた

「パソコンの修理もできる?」「徹夜でコード三昧?」ちょっと待って!

あなたが思い浮かべるプログラマー像、実は間違っているかもしれません。

ITの専門家と一言で言っても、その仕事内容は多岐に渡ります。にも関わらず、世間一般のプログラマーに対するイメージってけっこう偏ってたりしませんか?

現役中堅Web系プログラマーの私が、よくある "プログラマーあるある" に、ちょっと毒を交えつつ答えてみようと思います!

まず、仕事に関する誤解から見ていきましょう。

「パソコンの修理できるんでしょ?」

これ、本当によく言われます。確かに、パソコンを扱う仕事ではあります。しかし、プログラマーの仕事はあくまでソフトウェアを作ることであり、ハードウェアの修理は全くの別物。例えるなら、小説家に対して「印刷機の修理できるんでしょ?」と言っているようなものですね。

まあ、もしかしたら世の中には印刷機の修理ができる小説家もいるかもしれませんが、それはその人の個人的なスキルに過ぎないんです。

「Excelの関数教えて?」

これも頻繁に聞かれますね。確かに、VBAを扱う人なら詳しいかもしれません。でも、一般的なプログラマーがExcelのエキスパートとは限りません。プログラマーって、特に若いと、プログラムしか出来ない人多いんですよね……(愚痴)

ただ、私個人としては前職でExcelマクロツールを作ることが多く、MOS(Office系の資格)も持っているので、平均よりは詳しいかもしれません。でも、それは私が特殊な事例だと思います。

「このサイトのバグ、すぐ直せるよね?」

これ、本当に困ります。ソースコードを見ないことには何とも言えないんです。修正には予想以上に時間がかかることもあります。

ソースコードは、いわば家の設計図のようなもの。家の外観を見ただけで、その家の構造や問題点を全て理解することは不可能でしょう?

「簡単そうなシステムなのに、なんでそんなに時間がかかるの?」

これも頻繁に言われて、正直イラっとします。目に見えない複雑な処理や、テストに時間がかかることが多いんです。

例えば、積み木で作ったお城があるとして、同じ小さなパーツでも、一番てっぺんに乗っているのを取り去る作業と、底部分を支えているパーツを取る作業では、難易度が全然違います。

そして、取り去った後に「本当に取っちゃって大丈夫なのか?」という検証にも時間がかかるんです。システム開発も同じで、見た目は単純でも、内部の複雑さや影響範囲の大きさで作業時間が大きく変わってくるんです。

「徹夜でコード書いてそう」

これ、本当に嫌いです。

まあ、突発的なトラブルで徹夜せざるを得ないことはありますが、正直、そうでもないのに徹夜して仕事した気になっているエンジニアは、プロ意識が足りないと思います。

徹夜しなくて済むように、スケジュール、仕様の調整やバグの起きづらいコード設計を頑張るのが本当のプロだと思うんです。徹夜している時点で負けです。冗談抜きで。

次に、プライベートに関する誤解を見ていきましょう。

「休日はゲーム三昧なんでしょ?」

確かにゲーム好きな人も多いですが、映画、読書、スポーツなど趣味は様々です。

ただ、実際にゲーム開発関連の会社の人はゲーマーが多いですね。職業上、情報収集も兼ねてゲームをしている人が多いです。私個人としては、趣味でゲームが大好きです。

YeKuのSteamライブラリをプレイ時間順に並べたもの。
何千時間とゲームに費やしてるんですか?
いつ寝てるんでしょう?

やった!一つ当たりました!

「彼女いない歴=年齢でしょ?」

これは本当に偏見です。確かに恋愛に奥手な人もいますが、素敵なパートナーがいる人もたくさんいます。

ただ、IT業界は男女比の偏りが激しいので、男性にとっては職場での出会いが少ないのは事実です。でも、だからといって全員が恋愛経験ゼロというわけではありません。

ちなみに、女性側は「入れ食い」なのかと言われると……そもそもさして恋愛に興味がない方も多いので、そういうわけでもないんですよね。

「いつも暗い部屋でカタカタやってるんでしょ?」

いやいや、部屋が暗いと目が悪くなりますよ。

確かに集中するために静かな環境を好む人もいますが、カフェで作業したり、人と話すのも好きな人も多いです。私個人としては一人で作業するのが好きですが、それは性格の問題であって、プログラマーだからというわけではありません。

「難しい言葉ばかり使って、会話が通じない」

これ、本当に悩みの種です。

正直、もう何が専門用語なのかよく分からなくなっているんです。「IPアドレス」って言って伝わります? 「メモリ」って言って伝わります?

……というか、最近、なんでメモリとHDD、SSDなどの記憶媒体を示す用語がごっちゃになっているんでしょうか。全てはスマホ業界のせいだと思います。そんなわけで、もうどこから説明していいのか、何も分からなくなっています。

「服装に無頓着で、いつも同じ格好」

これは本当に偏見過ぎます。確かに機能性重視でシンプルな服装を好む人もいますが、オシャレな人もたくさんいます。

ただし、「IT系にあんなオシャレな人がいるなんて...」と私の横で言った人のことは忘れません。

ただ、まあ……男性陣はほとんどの人がチェックのシャツが標準装備かもしれません。7割くらい。これは認めざるを得ません。

その他、よくある誤解をいくつか挙げてみましょう。

「プログラマーはみんなコミュ障」

コミュ障は帰れ。

冗談抜きで、コミュニケーション能力が低い人は、正直言って仕事になりません。

よっぽど小さい案件じゃない限り、基本的には共同作業なんです。お互いのコードの意思疎通に齟齬があるととんでもないバグを誘発しかねません。

そして小さい案件であっても、保守のことを考えたら、どこまで自分の意図を後任の技術者に適切に共有できるかが勝負なんです。コミュニケーション能力は、プログラマーにとって本当に重要なスキルの一つです。

「高収入で、自由な働き方ができるんでしょ?」

これは本当にピンキリです。確かに高収入の人もいますが、激務で辛い思いをしている人も多いです。私もその一人かもしれません。フリーランスで自由に働いている人もいますが、それは一部の熟練者だけです。多くのプログラマーは普通のサラリーマンと同じように、決まった時間に出社して仕事をしています。

とはいえ、リモートワークがしやすい点はメリットだと思います。

「プログラマーって天才肌の人が多いんでしょ?」

これも大きな誤解です。

確かに論理的思考力や問題解決能力は必要ですが、ほとんどの人は地道な努力でスキルを身につけています。

競技プログラミングで上位を取るような「天才」は、実際の開発現場にはほとんど来ません。仮に来たとしても、競技プログラミングのノリでコードを書かれても困るんです。どんなに早く少ない文字数で書けようと、実運用では保守性、つまり理解しやすくバグの起きづらいコードであることが一番大事なんです。誰にも読めないようなコードを書いて去るような人は、正直言って迷惑です。

「2の累乗が大好きって本当?」

これは……実は本当かもしれません。

コンピューターが二進数で計算するから、十進数の数字よりもコンピューターにとって親和性が高いんです。2, 4, 8, 16, 32, 64, 128(いちにっぱ), 256(にごろ), 512, 1024...こういう数字を見ると、なんとなくしっくりくるんです。

ちょっと話が逸れますが、特に私のようなネットワークエンジニアのキャリアを持つ人間は、CCNAという闇の資格を取得するためにIPアドレスの二進数の計算をパッと行わなければいけません。なので、余計に体に染み込んでいると思います。

最後に

以上、プログラマーに関する誤解をいくつか紹介しました。私たちプログラマーも一般の人と同じく、多様な個性を持った人間の集まりです。ステレオタイプな見方は避けて、一人一人の個性を認めていただけると嬉しいです。

そして、もし皆さんの周りにプログラマーがいたら、この記事を読んだ上で、改めて彼らの日常について聞いてみてください。きっと、新しい発見があると思います。

最後に、プログラマーを目指している方へ。この仕事は確かに大変ですが、同時にとてもやりがいのある仕事です。自分の書いたコードが動いた時や、多くの人にシステムを使ってもらえる喜びは何物にも代えがたいものがあります。ぜひ、頑張ってください。

それでは、また次回の記事でお会いしましょう。


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YeKu@エッセイとか書いてる
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