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応じてくれないのは情報が伝わっていないから?

*この記事は、YouTubeで配信している音声を記事にしたものです。

おはようございます。よこはま発達相談室の佐々木です。僕らは、医師・心理士・言語聴覚士・ソーシャルワーカーなど、様々な専門職が連携を取りながら発達障害の方々の支援を専門にさせて頂いております。特に年齢の制限はありませんので、未就学のお子さんから老年期まで様々なライフステージにおられる方々と日々お会いしております。このチャンネルでは、僕らが日々の支援の中で感じていることや大事にしていることを音声での配信を中心にしながら、時々動画も配信していますので、ご関心のある方はぜひお聴きいただければと思いますし、チャンネル登録していただけることは大変励みになっております。

わかりやすく伝えることは大事だけれど…

さて、本日は「わかるように伝えているのに応じてくれないのはなぜか?」についてお話をしたいと思います。支援の現場では、ご本人たちにわかりやすく情報をお伝えしていくこと(つまり、構造化という考え方を大事にしていくこと)がキーポイントになると言われています。
一方で、「わかっているはずなのに応じてくれないのはなぜだろう?」ということもよく見聞きしたりもします。こうした時に考えることはいくつかあるのですが、今回はこちらがお伝えした情報はちゃんと伝わっているという前提で話をすすめていきます。

わかること=やってもいいと思えるとは限らない

例えば、「〇〇をして欲しい」、「〇〇をするのは何回まで」、「〇〇ができるのは何時になったら」ということを視覚的に伝えているけれども難しいということを聞いたりします。

こうした時に僕が思うのは、「わかるように伝えたからといって、全て応じてくれるわけではないのでは?」ということです。でも、これは考えてみたら当たり前で、僕らの生活に置き換えてみた時にはどうでしょうか?自分がやりたくないことをいくらわかりやすく説明されても、それはなかなかやる気にはならないのではないでしょうか。

理解と納得も別

また、「理屈を理解していることと、納得して行動することも別」のように思います。なぜそれをしなければいけないのか、あるいはしてはいけないのか、これをした方がいい理由などの理屈を理解していたとしても、それぞれご本人たちの意思があります。ですので、伝え方を工夫したから、あらゆる指示に応じてくれるかというと決してそのようなことはないように思います。

もし仮に、「こちらの指示にどう応じてもらうか」を中心に考えた場合には、支援の方向性もやや違うのではとも思ったりします。本来の支援は、僕たちがさせたいことをしてもらうためではなく、ご本人たちが(もちろん、そのご家族や関係者もですが)よりhappyになるように考えていくことだと考えています。

ですので、「ご本人たちがわかるように伝えたんだけれども難しい」という時には、それはご本人たちの意思だろうと思いますので、どう工夫を凝らして応じられるようにするかだけではなく、以前も配信しておりますが、「やりたくない」「やすみたい」などの表現を教えていくことも一つ大事なことになってくるんじゃないかなと考えています。


僕自身はYouTube、note、Facebook、Twitter、Instagramなど様々なSNSを活用して発信しておりますが、もっとも深掘りして情報発信をしているのは、Facebook上のコミュニティになりますので、月額1,650円の有料のものになりますが、ご関心ある方はそちらも見ていただけると嬉しく思います。

それでは本日も最後までご清聴くださりありがとうございました。また次の音声でお会いしましょう。

よこはま発達相談室
佐々木康栄


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